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幼児期の体力向上

こんばんは、COZY/JASSBAの小嶋です。
久しぶりに幼児・学童期の運動に関して書きたいと思います。
ここ最近、「幼児期や学童期における持久走の効果」を強く感じるようになってきています。

心肺機能の発達

一般論として「心肺機能」については、下記にリンクをした内容のように11歳から12歳を目安に小学校高学年後期から中学生前期で高まっていくというのが基本的な考え方です。これは、スキャモンの発達曲線からきている考えです。

小学校高学年から中学生の時期にかけて心肺機能が高まる運動を継続的にすることで、スタミナの強化や粘り強さが出ることは私自身も子供たちへの指導の中で実感をしています。

では、幼児期や小学校低学年期にはどの程度の持久走を行ったら良いのでしょうか?私が主宰するJASSBAやCOZYでは幼児期から中学生までの心身の成長を見てきていますが、持久走に関しての最初の成長期として「幼児期(5歳程度)」の子供達の大きな成長を実感しています。トレーニングという程のものでなくとも、「運動あそび」の一貫として継続的にやっていくだけで十分です。
幼児期は外遊びなどを通して体力を養っていく事が大切だとされています。
まず、幼少期に基本的な動きが習得される事が生涯に渡り安全・効果的な運動や日常動作に繋がっていくとされれています。幼児期に基本的な動きの習得ができないとケガをしやすくなったり、体力の向上に必要な運動強度や運動量を確保しにくく なり、運動の習慣化しにくくなる傾向があるようです。
これらは、長期的には壮年期や中年期の生活習慣病、高齢期の転倒や寝たきりにつな がるリスクも高めるという報告もあります。それほど、幼少期の基本的な運動は必要というわけです。

幼児期の基礎体力

幼児期の運動習慣が子供たちの体力向上や動きの習得に繋がっていくと考えています。運動が得意や不得意という事ではなく、環境や機会が大きく影響を与えそうです。
また、運動習慣が多いほど体力レベルや動き習得も比例関係となり、自ずと向上をしていく傾向があります。
幼児期の運動は運動継続時間(休まずに体を動かす時間)が徐々に伸びてきます。
例えば運動あそびの代表的なものである「鬼ごっこ」は、年齢が上がれた上がるほど、継続できる時間は長くなります。4歳にもなると1分ほどを動き回る事ができるようになってきます。しかし、3歳の頃ですと一般的には30秒程度の継続時間になると思います。
こうして、一定の運動強度を維持しながら動き続ける力(持久力)が身についてきます。

運動の基本「走る」

走る事は運動の基本となります。
3歳児の頃は「走ったり・止まったり」の繰り返しで、運動の継続時間はそれほど長いものではありませんが、それが徐々にシャトルランのように「壁まで行って帰ってくる」や「休まずに走る」という事ができるようになってきます。
またかけっこを代表するように「速く走る」という事も意識的にできるようになってきます。
「速く走る」ことと「長く走る」ことの両方を是非幼児期に養っていきたいと考えます。

長く走る

30秒、1分、2分、3分...と走る時間を徐々に伸ばしていきます。
幼児期の子供達を見ていて、はじめは30秒でも継続をして走る事は難しい事だと認識をしています。「ハアハア」としてきて、心肺機能がきつくなり「あーきつい」となってしまいます。しかし、そうした体験をしながら頑張る力(粘り強さ)を養っていくと運動時間は徐々に長くなってきます。
時間でいう一つの目安は運動継続時間は「5分」を設定すると良いと思います。
年長にもなると5分で1k程度が目標になります。そこを基準に子供達の今の体力レベルに合わせて目標を決めていくと良いでしょう。

心肺機能が体の強さを作る

私が幼児期の持久走の効果を感じた一つのポイントは「心の粘り強さと達成感」、そして「体の力強さ」が身に付く点です。
私たちは幼児期への運動アプローチとして「楽しく体を動かす事」を前提にしていますが、次第に子供達自身も向上心が身につき自分で目標を設定して挑戦をしていくようになっていきます。
その中で時々「持久走」も行うようになりました。すると個々の差はもちろんありますが上記にあるような効果を感じる事ができました。
あまり頑張らせすぎる事がないように、あくまであそび感覚は忘れないように取り組む事が前提となりますが、持久走における幼児期の変化を今後も追い続けていきたいと思います。

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