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微分音について教えてください

去年の末辺りから、微分音にハマっている。
 きっかけは、Yahoo知恵袋にあった以下の質問。すぐに答えそうになったけどやめた。

とはいえ、私も微分音や民族音楽に詳しいわけではない。ただ、12平均律だと音がハモらないと知っていただけだ。
 なんなら、西洋でさまざまな音階や調律法が編み出されるよりも前に中国で12平均律が発見されたという説(Wikipediaなんかによく載っている説)をどうしても信じられなかった。何しろ12平均律には転調できることくらいしかメリットがない。しかも12平均律を実現するためにはとんでもなく複雑な計算と電子チューナーが必要なはず。音楽的とは言い難いメロディを作るためにそこまで苦労する必要があるとは思えない。
 中国では実際どうしていたのかというと、「三分損益法」という、ところどころ逆数を挟んだ音律を使っていたらしい。これは雅楽にも取り入れられているという。

だが、実は平均律でもハモる調律法が実はあるのだ。それが非12平均律。これもとんでもなく複雑な計算が必要だし、これも厳密な意味ではハモらない。でも12平均律よりはマシ。
 この存在については以下の本で知っていた。

この本のかなり後の方に、7倍音を実現するための調律法やそれを素で叶えている楽器が載っている。7倍音というのはブルーノートの様なもので、12平均律のフラット7度よりも小さい。例えばジャズだと7倍音を出す必要があるので、それがやりやすい調律をしたり、楽器でわざとその音に合わせたりするのだ。なんとなく低く聞こえていたのは気のせいじゃなかった、というわけで、その変な調律法の中に17平均律とか19平均律なんかがある。53平均律なんてのもあったかな。

 個人的には、31平均律が好み。

 古いMIDI規格に、チューニングを鍵盤別に変える方法がある。これは元々ピアノあたりの音源でキルンベルガーとかを鳴らすためのもの。これをうまいこと書ければ、上にある変わった音律もできるとか考えて調べてみたところ、確かGS(特定のメーカーの機器専用)限定で、自動生成プログラムも有料なので諦めた。

 いや、それ以前に、昔のテクノって、ふにゃふにゃな音程じゃなかった?YMOとかペリキンとか。あれは単に昔のシンセは調律してもしょっちゅう狂ったかららしいが、でもあの響きもテクノの持ち味と言っていいと思う。あれを今わざわざ再現しているアーティストもいるはず。ということで、変わった音律の曲をネットで探す様になった。


ここからは、そんな中で見つけた面白い曲の数々。そんなに多くはないけど。

ジャズとか民族音楽はやっぱり強い。

31平均律については、Spotifyに誰かがプレイリストを作っていた。


 実は、今のDAWとプラグインでも、微分音を作ることはできるのだ。これについてはnoteにもかなり便利な記事があって、参考にさせていただきました。

 前にAbilityを使っていたと話した様な気がするが、あれにはLinPlug社のプラグインがかなりの数同梱されていた。LinPlug製品って、特殊なチューニングもtunファイルだけで演奏できて面白かった。手放してしまったのは惜しいけれど、Abilityの動作が私のPCに合ってなかったのだ。

 それでもまだなんとか微分音の曲を作っています。いいものができたら、公開しますね。

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