見出し画像

曇りのち時々晴れ、高原の湖(ラダック①)

#パンゴン湖 #ラダック #パンゴンツォ #インド

標高の高いところにある湖といえば、日本国内では北アルプスの「みくりが池」「水晶池」、鳥海山の「鳥の海」、車でアクセスできますが北海道の「オンネトー」「神の子池」。(ま、最後の2つはそんなに湖面標高は高くないですが好きな場所です。)海外、というか中央ユーラシアではソン・キョル、カラ・キョル、観光地ですがイシク・クル(いずれもキルギスですが)。どれも水が澄んでいて空が近い、(夏なら)いつまでも居たいような場所です。

これはアラ・キョル。
中央ユーラシア・湖カルタとかあればそこそこ行けるできる自信あります。

主に中央ユーラシアばかり旅行をしてきた私。旅先でよく「ラダック」というワードを耳にしていました。ラダックはインドの北部にある地域で、チベットと文化的に似ていて、そしてとにかく標高が高い。 調べるうちにラダックにも標高の高い、水が澄み渡る湖、パンゴン湖があることを知る。「これは行きたい!」とバケットリスト内の優先度がバカ上がりし、今夏の目的地となりました。



準備編

インド自体が初訪問。なのでパンゴン湖について色々調べるうち、やはり「山の向こう(中央アジア)」とは勝手が違いそうな雰囲気がプンプンしてきました。

まずその1、マルシュルートカがない!旧ソ連圏ではないので当たり前ですが、個人旅行でふらっといろんなところへ行けるマルシュがないのは結構奥地にまでは行きづらい。
そしてその2、インド国内からの観光客が多いらしい。それだけインド国内に余裕のある層が多くいる証拠ですが、この湖はインド映画”3 idiots”の舞台ともなっているらしく、もののネット記事によれば「乗合バスでパンゴン湖に行くと、にぎやかな国内観光客ご一行と一緒に1日でとんぼ返り」との話。(ほんまかしらんけど)
そしてその3、入域許可証が必要らしい。ラダックの中心の街、レーから見てパンゴン湖やヌブラ渓谷を含む北側は中国やパキスタンとの境界(画定された「国境」ではない)に近く、訪問にはinner line permit(ILP)が必要で、レーの旅行会社に依頼して取得の必要ありとのこと。

ということで、いつもの徒手空拳では厳しいと観念して今回は現地の信頼できる旅行会社にパンゴン湖往復1泊2日のツアーをお願いすることにしました。ウズベキスタンの件もあり、事前にきちんと旅行会社とコミュニケーションを取ることが大事と思い、オンラインで見つかるいくつかの会社に連絡してみました。そんな中、日本出身のsachiさんが経営されているHidden Himalayaがきめ細かく情報を出して頂けたので今回はそちらにお願いしました。

ニューデリー到着からのレーに到着。その初日にsachiさんのオフィスにお邪魔してパスポートを預け、翌日にILPを受け取る、その間高度順応と、念のためのダイアモックス(高山病対策の薬)を手に入れるなど、レー入りしてバッファーをのんびり1日取りつつもうま〜く準備期間を過ごしておりました。


レーからパンゴン湖まで

朝早くにドライバーのNorzooさんが宿まで迎えに来てくれる。パンゴン湖だけなら朝ゆっくりでも良いのですが、行き道に朝のお勤めが有名なティクセー僧院(要は寺)があり、それに参加するための6時発。僧院へはインダス川沿いの国道を30分ほどで到着。

小一時間ほどお勤めの隅っこで見せていただく

その後、国道の分岐点にある食堂で朝食を頂いてから本格的に峠越えの道に向かいます。とはいっても全面二車線の全面舗装路で、分かってくれる人が少ないのは承知で書けば鬼首道路ぐらいの感じ。目指す峠、「チャン・ラ」(5360m)を目指してぐんぐん標高を上げていきます。とても快適。

空は薄雲がかかっていつつ「色々出そうな」空。氷の結晶が空に浮いてるようで、時折上を見上げるとハローや幻日、環天頂アークなど大気光学現象祭りでした。
くわしくは https://weathernews.jp/s/topics/201711/140095/amp.html

標高5000m越えで見るハロ


途中、軍用車隊列とすれ違うため15分ほど待機を強いられたものの、その他はとても順調に峠越え。チャン・ラからすごい勢いで坂を下り、インド軍基地のあるDurbukで通行証チェックとお茶休憩を経てパンゴン湖へ向かいます。


パンゴン湖のはしっこ

谷を下っていくと唐突に水たまりが見えてきます。ようやくパンゴン湖。しかしながら俄かに雲が湧いてきて雨まで降ってきます。。。天気予報通り。先ほどのアークやらもまぁ雨の予兆にほかならず。

そもそもこの日は天気を期待していなかったのでまずは宿泊地にチェックインしてゆっくりします。


曇り、山では雪のパンゴン湖1日目

今回宿泊した「夏の小屋」中はきちんとベッドシャワー完備で常設のゲストハウスと遜色ない。ただし後ろの山は雪がふってる。8月なのに。

パンゴン湖のほとりの村々には夏の間だけ写真のような宿泊施設がいくつかみられました。その一つ、マンの村にある場所に今回はお世話になりました。標高4200m、お茶を頂きつつ宿で働いてるお兄さんとおしゃべりしたり、湖畔をゆっくり散歩したりしてこの日は過ごしていました。そしてなかば予想していたとおり、この宿にはSachiさんに手配をお願いした日本人の旅行者が多く、ここでラダックにきて初めて他の旅行者と情報交換ができました。インドに駐在している方も多く、こちらの「インド初めてでいきなりラダックなんですよー」という言葉に「それ大正解!だってここがインドで一番いいし」と言う反応でした。


のんびりしてると夕食。このころになると徐々に雲が取れ、朧月夜になりました。次の日に期待。


時折見える晴れ間にあわせてビューポイントに



翌朝、前日よりは雲が少なく、朝焼けも少し見えている状況。湖畔に散歩に出てみても前日とは違って期待ができます。朝食をいただき、雲の流れを見つつ、ドライバーのNorzooさんに出発をちょっと待ってもらいました。

そして午前9時前、一番のビューポイントというメラク村との境にある高台に。

しっかりと晴れ、それでいて雲もあるので湖面の景色が素晴らしいものでした。次にそしてメラクの村の湖畔。

湖面まで降りると砂の白さが印象的でした。この砂の色が、水の色を映させるポイントになっていることを理解しました。

(その②につづく)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?