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オンライン化する中二病

昨年01月26日から
小中学生への学習支援で得た知見を基に色々書き始めて55回目です。

今回も 学習支援での出来事から。
「あのね~」
「ん?何かあったの?」
「最近ね 友達と7人でホームページを作ったんだ」
「ほ~!すごいね。どんなことやってるの?」
「最初は ゲームの様子とか結果を載せてたんだけど 最近は 気になるニュースを見つけて それを広げるようなことをしているんだ」
「凄いこと始めたね。ところで 取り上げるニュースってどうやって入手するの?」
「YOU-TUBEとかで集まるよ」
「で、そのニュースが正確な情報なのかはどうやって確認してるの?」
「ウイキペディアを見ることはあるかな」
「じゃあ 自分でニュースの出所を確認したり 元の情報を探ることはしてないんだ」
「そんな面倒なことしなくたって ネットに書いてあるんだから いいじゃない」
「エ”ッ!!」

最近2~3年で 子どもたちとインターネット環境が急速に接近しています。 身近に存在するメディアであるため
そこに記述されている内容について
ほとんど脊髄反応的に理解し 取り込んでいるようです。

学童生徒へメディアリテラシーの必要性が叫ばれ始めてかなりになりますが いわゆる「中二病」と言われる
自分を偉く見せる背伸びや自己顕示欲の発露などが
自我の確立期特有の自己中心的な世界観と絡まり
メディアへの一方的な責任転嫁がおきていました。

「こたつ記事」という言い方があります。
オンラインから得られた素材をそのまま流用添付する問題点と
そうやって拡散してゆく状況での責任には 全く気が付いていません。

地域雑誌の編纂に関わっている立場から
記事の正確さを保つ必要性とか 原資料の大切さ 公平性といった
基本的取材態度の話をしてみましたが あまり理解できなかったようでした。

成人年齢の引き下げなどで 自己の解放に向けて進んでいる現在
何をしてもいい時代が来たと理解してしまっています。
その一方にある 
行動で発生する責任を しっかりと理解させてあげる機会が必要なようです。


保護者の皆さんや 生徒の学習に関係している方々へ

子どもたちを囲繞する世界は
本人が直接見聞きできる範囲を超え
また 本人が理解できる範囲をも超え
急速に無限の電子世界へと拡大しているようです。

こうした世界に身を寄せることが
「大人としての自分」「かっこいい自分」を表現していると
思い込む怖さがあります。

そこで「大人」としての分別が必要になってきます。
機会を見つけて
「子どもたち」へ声掛けをしてあげてください。
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