先生もっとゆっくり喋ってください!
昨年01月26日から
小中学生への学習支援で得た知見を基に
色々書き始めて83回目です。
二学期中案試験が終わったこの時期、
とても多くなるのが、
「先生の話が早くって、なんだかわからない!」
という生徒が増えることです。
教える側としては、一学期の半分を超えてところで
教える内容があまり進んでいないことに愕然!
ちょっと、スピードアップしているようですが
生徒の側から見ると、
早口で語られる授業の解説がわかりにくく
質問しようにも
なんだか解らないので
何を質問したらいいのかが、解らない!
という危機が生まれつつあるようです。
お願いです!
学校で行われている授業は
生徒にとって初めて出会う物事です。
だから、
ゆっくり、しっかり内容が使わるように
話してあげてください。
よく例に出すのは
「数学で右辺から左辺に移項すると、±の記号が変わる」
という説明があります。
こうした説明だと、
数学の重要な点をいくつか素通りしてしまいます。
まず、
右辺とは何か?左辺とは何か?が説明されていません。
更に、肝心の等式記号の意味と、用法の説明もされていません。
そしてこのまま学習を進めると、
分数を含む数式や連立方程式などの解法で躓く危険性があります。
数学を学習していると、
常識と思い、誰でも知っている事として
通り過ぎてしまうような内容でも
生徒はわかりません。
こうした事は、他の科目でも同様で、
基礎の基礎になる知識から
しっかり話し始めないと
理解が進まない場合が増えます。
時間的な制約があるのは重々承知ですが
基礎知識をできるだけ平易に解説し
しっかり理解させることができるのは
学校授業が一番です。
その利用のしかたをワークブックを通して体験すれば
応用に、たどり着きやすくなるはずです。
以上、学習支援者からのお願いです。
子どもたちの学習に関与している方々へ
子どもたちは社会の動きには敏感ですが
なぜそうなるのかとか、どうしてなのかという
現象に対する原理や原則を誰も教えてくれません。
そのため、気を付けないと表層的な知識と知見で
物事を理解してしまいます。
こうした社会的原理への経験値をお持ちなのは
生徒に一番近い存在としての皆さんです。
少しややこしくて、面倒かもしれませんが
根気よく、丁寧に、生徒に対応してあげてください。
皆さんが、
善き手本として、また善き話し相手として
近くで寄り添ってくださることを願っております。
26.OCT.2022.ARAI