若者好きのおじさん
今日の話あんま面白くないかも。そんな気がする。
漫画を描くとき、主役に10代の若者を描きたいと大抵思うのです。
10代の若者信教みたいなのがどうも僕はあるようで。
だから若者を描くにあたり、それを当の若者が読んだ時
「私たち(僕たち、俺たち)はこんなんじゃない」
と少しでも言われる確率を減らすためにも若者の文化に関心がずっとあります。
この信教には自分が10代の時点で、自分にはその気があると気づいていました。
なので若者側から「若者を勘違いした大人」みたいなものも見えていたんですよね。
僕が若者だったのは90年代の話なのですが、
その頃一部のギャルではチョベリバという言葉が流行っていたとか、アムラーとかルーズソックスとか。
流行ってた。うん。確かにそういう子もいた。
でも若者全員ではなかった。いろんなスタイルの人がいたしオシャレに気を使わない人もいた。僕とか。
みんなが小室サウンドを聴いていたわけでなかったしみんながエヴァを見てるわけでもない。確かに人気はあったが。
いろんな人がいるのです。
それを若者視点で見ていました。
いつか自分がおじさんになった時、
「若者はみんなこれが好きなんでしょ」と勘違いしたことを言わぬよう。
「若者に流行ってるとメディアが言ってるものは全部追いかけなくては」と思わなくていいよう。
「自分が今の若者だったら何に興味を示すかな」
「自分が漫画に出したいキャラクターだったら、今だったらどんなものに関心があるかな」
というラインで考えています。
ただ、今描いてる「鳴らせ」という漫画は
主人公たちは女子高生で、バンド的な形態でロック音楽を鳴らしているという設定で。
というのも作った頃毎日漫画を作って描いていたので
急いでキャラ作ってプロット作って漫画にしようとなった時、
スターを目指してる女の子の漫画を描こうというアイデアをすぐ形にしなきゃとなって、
するすると頭の中から自然に出てきたのがギター持ってる女の子だったんですよね。
で、ロックやるっていう。90年代の洋楽好きに流行ったRadioheadとか聴いてて。
この子達↓。
えーもうめっちゃおじさんの都合じゃん!
「そんな子いないよ!」って言われてもはいすみません!って謝っちゃいますね。いやいるかもですが。
僕が若い頃にもめっちゃ渋い趣味の子はいたしねみたいな…。
ごめんおっちゃん急いでたんだ。そしたらそんな感じになっちゃった。
わかってたんだよ今そんなにロック流行ってないって。
でもなんか他の音楽で今の若い子でちょっとサブカル寄りの子が選ぶ音楽での表現形態がパッと出てこなかったんだよ。
King Gnuとか米津玄師とかパッと浮かんでもそこを目指す女の子がいたらどういう子なのか思い描くことができなかった。
でもさでもさ、世界的にはロックは流行りの音楽じゃなくなってそうだけど
日本ではまだ元気ありそうなジャンルじゃない?
そうでもない?ロックっぽいアニソンとか結構ないですか。
でもあのキャラクターたち二人ともアニメとか見ていなそうだなあ。見てるのかなあ。
いや勉強不足です。「若者の文化に関心があります」じゃないよ。何も知らないのね!
開き直るわけではないですが、若者文化は全部追い切るのは難しさを感じます。
なので
自分が表現するにあたる内容があまり違和感を抱かれなければいいなというところです。(「鳴らせ」は抱かれてるかもしれない。若い人が読んでくれていたらね。)
あと普遍的なものに頼っています。そこを表現できていれば多少おかしいなというところがあっても目をつぶってもらえるかなと。
想い人に想いが届かない悲しさとか、
友達とおしゃべりしてる時の嬉しさとか、はたまた虚しさとか。
若者は未成熟で、
知らないことがたくさんあって、
失敗して、
傷ついて、
人生が、今が、うまくいっていない状態にある人がたくさんいて、
全部人のせいにするにはまだまだ自分の中になんとかできる余地がたくさんある人もいれば、
大人たちの中で本当に逃げるべき状態にあるのに気づいていなかったり。
もうどうにもならない気持ちになったり、
なんて言えばいいのかわからなかったり。
それらの全てが「初めて」で、余裕がなくずっとシリアスで、ずっとどこか愚かで。
そんな若者がずっと好きです。
しかしあれですな、「若者」を連呼すると年寄り感が出ますな。
ありがたいことにあんまりおじさんぽくないと言ってくれる人もいますし
あまり自分をおじさんおじさんと言って老け込まないようにしてもいいかもです。
ただ最近マジで油物とかの消化が大変になってきたんだぜ。聞いちゃあいたがほんとになるんだね。
なので食べられるうちに大好きなラーメンとかカラムーチョとかいっぱい食べておきたいです。
でも痩せたいです。これがまた腹の肉が落ちなくて…。
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