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表紙デザイン考え中

今までに描いた漫画のいくつかを電子書籍化しようと検討中です。
それにあたり表紙を作ろうってわけなのですが、いつも読み切り描くときはノリでサクッと描いていましたがもうちょっとだけ考えてみようかと。

僕は若い頃、自分の漫画の単行本が出たらこんな表紙がいいんじゃないか、いやああいうのもいいな、などと色々考えたものですがいざ作品を作れるようになるとはやる気持ちに急き立てられるようにささ、と済ませてしまいがちなのです。

なので色々手持ちの漫画の表紙を並べてデザインを検討していました。これから適当なこと言います。


まあ字をどうしようかなと思うと、結構最近の漫画表紙デザインでは縦に構成するのが流行ってるのかな?と。

「ダンジョン飯」もわかりやすい感じで縦に書いてありますし、「ゴールデンカムイ」も左右に縦で大きく書かれていて迫力たっぷりでああエンタメしてそうだなあと期待します。「吉祥寺だけが住みたい街ですか?」もおしゃれに真ん中に字があって色がシンプルです。題材が住宅ですし、おしゃれなのいいですよね。「かげきしょうじょ!!」はフォントも凝っていますね。志村貴子先生の「ぼくはおんなのこ」や高野文子先生の「黄色い本」など、縦に字を構成するのは今に始まった話ではなさそうですね。

「チェンソーマン」は内容も尖っているからか、個性的な縦横に字を並べてちょっと変わった感じがします。

「波よ聞いてくれ」の文字配置も変わっています。大きく「波よ聞いて」まで書いて残りが書いてありません。よく見ると上に小さく書かれています。これはラジオ番組のDJになるエネルギッシュな主人公の話なので「変わったテーマの漫画」であり、「パワフルな主人公が大きい声で話しかけてきている感じ」にもなっているのかなと思います。


次に絵のデザインですが、こーのさんの「ブス界へようこそ」は縦に字を構成しつつ人物のアップが描かれています。現在電子でしか読めない漫画で、そうなると本屋で見かける漫画と違って読者さんが本を見つけた時小さなサムネイルで認識するので顔のアップは訴求力?が高い感じがします。なんとなく化粧品の広告のような、凛とした自信満々な女性の顔が描かれているのが内容にもつながっている感じがします。

表紙絵は、内容にもよると思いますがあえて説明しすぎないくらいで、興味を引くのが大事なんだろうなと思います。これはコルクで生徒さんが分けてくれた知見から思ったことです。

「少女終末旅行」は人物があまり大きく描かれていなくて、独特の荒廃した感じの背景の中に少女たちがいる感じそれそのものに萌える人にバシッと届くようになってる感じがします。

「淡島百景」は人物が一人真ん中に描かれています。水彩で塗られて、味があって、タイトル文字は小さくて…、主観ですが素晴らしすぎて真似できるもんじゃないなって思います。


ところで今度出そうと思っている僕の漫画は英語タイトルなんですよね。カタカナ表記でもなく。なので縦書きじゃないのかな?と思ってます。最近の「D.Gray-man」は英語ですが縦書きでお洒落な感じでこういうこともできるのかと思いますが。

英語タイトルの漫画何かあるかなと思ってすぐに目に入ったのが「BEASTERS」。キャラクターの背後に大きく書いてあるタイトルはほとんど読める感じじゃないのでもう読ませる気がないなと。一応左上にちゃんと書いてありますが、それよりも英語タイトルのお洒落感と、もうキャラクター見れば他の漫画と全然違う尖った特徴が飛び込んでくるのでそれだけで興味を引くようにできている感じがします。

「AKIRA」は特徴的すぎて真似したら「AKIRA」になってしまいますね。ウルトラかっこいいですが。


ここまで色々言ってきてますが、「感じ」ですからね。なんとなくで喋っています。


色々見ていて「岡崎に捧ぐ」の表紙大好きだなあと思いました。縦左右にシンプルに配置された文字と、小さいキャラクターを包む街の感じが切ない、胸をギュッと掴んでくる感じがします。

「雑草たちよ 大志を抱け」もすごくいい表紙だなあと思います。キャラクターたちの並びや向いている方向に誰が正しいということもない青春感が漂っていて、濃いような薄いような塗りに共通に塗られた赤一色のブレザー、手前一面に花。もうめっちゃいい〜感じがバシバシに伝わってきます。こんな表紙作りたい。なんていうか読者に届けたいのは銃を持ってるとか恋してるとかだけじゃない、その漫画ならではの強みや面白味の「感じ」を届けらるといいのかなあと思います。


さて色々分析しましたがそれを僕がこれから作るものに活かせるかは別の話です。デザイナーではないですし。それではこの辺で。

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