推定受注を確定受注に変えた(おめでとう私)

mol-74 の「瞼」も、Francfrancのファブリックミストも好きなのに嫌いだった。ずっと後輩くんを思い出しては気持ちがずんと沈んでいた。


その日、私はコートにファブリックミストをかけて、「瞼」を聴きながら出社した。

いつも以上にそわそわした。
今日、私は彼に「付き合ってください」と言うんだと決めて、2日経っていた。



時差出勤をして早めに仕事を切り上げて、彼の家へ急いだ。良い返事をくれるとわかってはいたものの、それでも心のどこかに不安があった。


自分で良く考えて、自分で出した結果だ、大丈夫。

そう強く思っても、やはり告白するというのは大きな責任が伴う気がして、やっぱり今日はやめておこうかと何度か怯んだ。



彼の最寄り駅について、彼と合流。
彼はその日、有給を取っていた。

家までの道、お互い他愛ない話をするけど、私は全く内容が入ってこなかった。



家について、いつもすぐにお酒を飲んでいたけど、今日はすぐに切り出した。



「金曜日に家に呼ばれた時、ノコノコ家あがっちゃったけど、あの時は自分が嫌な思いしても自業自得だなって思ってたんよね。でも本当になんにもせず、終電で帰してくれて嬉しかった。話してる時も、音楽聴きながらお酒飲んでる時も、手を繋いで歩いてる時も、私はすごい幸せだったんよね。
私はあなたの事大好きだから、付き合ってほしいです」



スマホのメモにまで書いて、頭の中で何度も練習した言葉。



彼は嬉しそうに、「こちらこそ、よろしくね」と笑った。



10月25日の出来事。

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