言葉の乖離性と虚偽性に関して、ここで暴露するということを、リチャード三世という器を借りて、人間の心の真情を吐露することが目的【第37回 ミーム演劇教室 稽古日誌 2022.2.15開催①[私へのアドバイス編]】
今回2回記事出します! 先生から私へのアドバイス編と、もう一人の受講生へのアドバイス編。まずは私へのアドバイス編です。
『The Holy Man』、後半部で台詞を遣うのですが、先生のオーダーは、「行為と言葉が全く異なるものを示す」、というもの。
具体的に、行為としては「蝶々を見つけて捕まえて喜ぶが、思わず蝶々を掴む力が強すぎて殺してしまう」。
しかし台詞は全く違う、リチャード三世の、戦死したボズワースの戦場に行く直前の神に祈る台詞を、英語と織り交ぜながら構築し直したもの。
なのですが、今回までに構築できず、仕方ないのでアドリブで乗り切るしかないものの、ボロボロ……。 それを受けて、先生からのアドバイスです。
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書いてなきゃできないって言ってんの。お前が思いつきでやって、どんなアドリブでもいいよって言ったところで、それ(進行手順を記した台本)があって、それができないからアドリブが出る。そういうときお前が「僕寺原です!」って言ったっていいのよ別に。別にそれをきちっとやるような台詞がここで欲しいわけじゃない。
台詞、言葉自体が信用できないということでミームを選んでるんだから、言葉の乖離性と虚偽性に関して、ここで暴露するということを、リチャード三世という器を借りて、人間の心の真情を吐露することが目的だから、別に「僕寺原です!ここの台詞を覚えてません!」て言ったところでいいのよ。それができないのは、忘れた状態というよりも、いわば言わなくちゃという追い詰められた切迫観念の方が強いから、そこまで自分のフランクに自分の皮をバチッと切れない。切るためにはどうするかつったら、よっぽどの、欽ちゃんみたいな性格だったらいいんだけど、お前そうじゃないんだから、実際的に構築して、それが駄目だった時に思い出せなかったら何が出るかっていう、出なかったときのアドリブを3つ4つ考えてアドリブを構築する。
で、そのアドリブも出てこないっていう時に、プツンときたときに「ダメーーーッ!!」いう言葉が出るのよ。それが本当の、具体的な、オンタイムのアドリブになるのよ。だからまずセリフを構築しないと。で、それがスコアとして、ちゃんと書かれてないと、絶対にフォローできない。止まったところでそれがあるから、アドリブを演ったときにフッと閃くのは、スコアが戻ってくる。
それと台詞やったら蝶々のところも絶対にやらないと。牧歌的な行為をやっているにも関わらず、台詞は全然違う世界が飛んでいるってことだ。どうにかそれを作りこまないと。
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一昨日更新した、先週の回の記事に、今回強調した部分のことが触れられています。合わせてお読みください。https://note.com/coya2581/n/nb11d04c51213?magazine_key=m9d1a6f75739d
明後日2/18くらいに2つ目の記事、もう一人の受講生へのアドバイス編を更新します。
2022.2.16
寺原航苹
[ミーム演劇教室]
毎週火曜日15:00〜17:00
新宿ダン⭐︎スタ3
東京都新宿区西新宿7丁目13-7 タカラビル3F
*場所を変更する可能性があります。事前に必ずご連絡ください。
受講──1,500円/回
見学──2回目まで無料・3回目から1,000円/回
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