マスクができない人、したくない人、してほしい人。
こんにちは。コロナにかかったニートです。
今日、こんなものを作ってみました。
「マスクつけられないよマーク(仮称)」
以前、「布・ウレタンマスクは飛沫防止効果が薄く、札幌ではつけていない扱いになる」というツイートをしたところ、5000RTもの反響がありました。
私自身、罹患した時に保健所の方から言われて初めて知ったことでしたが、それくらい多くの方にとって「初めてきく意外な情報」だったのだと思います。
すると次は、こんな意見が寄せられました。
「疾患があってマスクできない人もいるので、配慮して」と。
調べていくと、マスクをつけると
・皮膚がひどく荒れてしまう
・呼吸器系の疾患で、息がうまくできなくなってしまう
・ADHDや感覚過敏で、着用を我慢できなくなってしまう
ということがあるそうです。
もっと調べていくと、疾患とは関係なく「反マスク派」がいることもわかりました。
・マスクの着用は自由
・マスクはダサい
・強制されたくない
などを理由に、マスクをせずに街へ出る方がいるようです。
私は、どちらでもありません。
マスクはした方がいいと思います。
もちろん、蒸れたり、化粧が落ちたり、耳が痛くなったりするのは嫌です。
マスクをつけ忘れて外出して、あわてて家に戻ったり、コンビニで調達することも何度もありました。もう家に戻るのが大変なので、1階の集合ポストに、小分けのマスクを何個か入れておくことにしました。
そう、マスクしなきゃいけないって、結構面倒。
でもマスクは必要だと思うんです。
それぞれの立場に、それぞれの理由があると思います。
「みんな違って、みんな良くて、みんな大変」
私がいつも思うことです。
しかし、自分の住む街はひとつ。
みんなで一緒に暮らす場所。
意見なんて関係なく、みんな一緒にいる場所。
だからなるべく多くの人が、幸せに暮らせる方法を、みんなで考えられたらと思いました。
それで、それぞれの立場の方に私が言いたいことをまとめてみました。
どうか、全ての考えの方に届いてほしいなと思います。
◆理由があってマスクをつけられない方へ
理由があってマスクをつけられないあなたさん、こんにちは。
この約1年、つらいことを言われたり、にらまれたり、嫌な思いをすることが多かったと思います。
こういう時どんな言葉をかけたらいいかわかんないけど…理解してくれる方が少なくて、本当につらかったと思います。お疲れ様でした。
最初に述べた「マスクつけられないよマーク(仮称)」は、現在札幌市の保健局に提案の機会をいただけるよう、進めているところです。
今までもそういうマークやバッジは存在していたみたいだけど、かわいすぎて使いづらかったり、ごく一部の自治体で配布されるのみで、ほとんどの方の手には渡らなかったと思います。
私は、このマークを全国で使えるようにしたいと思っています。
みんなが抵抗なくつけられて、ビジネスバッグにもつけられて、誰でもわかる道路標識のようなデザインを意識しました。
すぐにうまくいくかわからないけど、頑張ってみます。
だから、形にできたら、ぜひつけてほしいです。
自粛警察も、反マスク派の人も、このマークを見せればわかってくれるようにがんばります。
「疾患になりたくてなったわけじゃないのに」
「私は何も悪くないのに」
「どうして私がそんなものをつけなきゃいけないの」
そう思う方もいるかもしれません。
でも、このマークはあくまで「あなたを守るもの」
これ以上嫌な思いをせずにすむようにするためのものです。
・マークを付ける
・咳やくしゃみをするときはハンカチでおさえる
・可能であれば、せめてマウスガードやフェイスシールドをつける
これであなたのことを守ることができます。
みんな感染がこわいから、もしかしたら地下鉄では距離を取る人もいるかもしれません。でも、睨まれたり嫌なことを言われなくはなると思います。
強制でもなんでもないんです。
あなたも含め、みんながなるべく幸せに暮らせる方法を考えただけなんです。
思いが正しく伝わりますように。
◆反マスク派のあなたへ
反マスク派のあなたさん、こんにちは。
自粛自粛自粛自粛自粛自粛…いい加減うんざりしちゃいますね。私はライブや音楽フェスが大好きなので、去年は本当に悲しい1年でした。東京事変のライブも楽しみにしていたのに。
北海道最大のフェスRSRでも、メインステージの真ん前のテントエリアが当たったのに。今も大事にチケットは握りしめています。今年はいければいいけど……。
それはさておき、マスクの話です。
さっきも少し話したけど、私もマスクは嫌いです。
可能な限り、つけたくありません。
私は「猫になりたい」と1日3回は思う程度に、自由に生きていたい人間です。マスクなんて邪魔くさいです。
でも、街はみんなで暮らす場所。
あなたや私が「幸せに楽しく過ごしたい」と思うのと同じように、みーんながきっと、そう思っています。
例えば、あなたにお子さんがいるとして。
お子さんが喘息かなにか、呼吸器系の疾患を抱えているとしましょう。喘息でコロナになると、本当につらいしこわい。
私は前に気管支炎で酸素飽和度が95%になってしまったことがあります。
息切れしているような、ぜーぜーとしたきつい呼吸が、ずっと続きます。体調が悪くて体が辛いのに、横になるとますます息が苦しくて、寝ることすらままならない。夜中だから、病院に行くにも行けない。
もう暗い部屋でベッドに座って、泣くことしかできませんでした。
そんな人がコロナにかかると、死んじゃうリスクも、ぐんとあがる。
でもお子さんの学校には「反マスク派」の家庭の子もいて「今日ちょっと熱あったけど、学校いきなさいってママが」と。
私が言いたいのは、その学校にあなたのお子さんを安心して通わせられるか、ということです。
今は例えとしてその話をしたけど、これは実際に私に寄せられた、あるお母さんからの相談でした。
こんなふうに困ってるお母さんがいるってこと。コロナと関係があるかわからないけど、マスクをしない方がいるからこそ、こんなふうに不安になっている女の子がいるということ。
頭の片隅にでも置いていただけるとうれしいです。
さて。以前私に「反マスク」「反自粛」「コロナ軽視派」の人が次から次へと誹謗中傷の言葉をぶつけてきたことがありました。
その人たちは「バカ」などという稚拙な言葉を用いて、私に嫌な思いをさせるだけさせて、建設的な意見も述べず消えていきました。
その中で「私は反マスク派だけど、同じ意見を持っている人間として彼らの言動を申し訳なく思う」と言ってくれた方がいます。
これを読んでくれているあなたも、そういう方だって信じたい。
そんなあなたなら、コロナの実際の危険度にかかわらず「自分がマスクをするだけで、何人もの人が過ごしやすくなる」「しないことで、外出が怖くなってしまう人がいるんだ」と、そんな想像をできると思うんです。
自粛のしすぎで経済が止まってしまうのはよくない。
おいしい飲食店も、素敵な旅館も、ずっと残っていてほしい。
誰にも自殺なんてしてほしくない。
そのためには。経済を動かすためには。
「大勢の人が安心して暮らせる街づくり」が必要だと思います。
それには、街に暮らすあなたの協力も、必要です。
すごい政治家みたいなベタベタなこと言っちゃったけど。
マスクが嫌。自粛は経済を止める。
ごもっともです。
そこに行きつくまでにたくさん考えたことや、みてきたものはあると思います。だから、あなたの気持ちも尊重されるべきです。
ただまずは、あなたがマスクをすることで、みんなが必要以上にコロナや街を怖がることなく、安心していろんなお店や施設を利用できる状態をつくってくれたらいいなと思うんです。
政府がきちんとデータやソースを出さない限り、正直私たちにはコロナの危険度を正しく図ることはできません。医者も政治家も感染症専門家も、みんな、てんでんばらばらなこと言うんだもん。何を信じたらいいかわかんない。
だからそれがわかるまでは、みんなが必要以上に怖がらずに済むまでは、あなたにもマスクをしてほしいなと思います。
それまでに、たくさんのお店や人が消えていかないように。
あなたがマスクを今つけることは、いま目の前にいない、あなたの大切な誰かのためでもあるんです。
◆マスクはしてほしいと思うあなたへ
マスクはしてほしいと思うあなたさん、こんにちは。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
私もあなたと同じ意見です。喘息だし、安心して外出するためには、やっぱりみんなが最低限マスクはつけてほしいなと思います。
彼に「反マスク派ってどう思う?」ときいたら、こう言われました。
「結局マジョリティはマスクする派でしょ。自分も本当はマスクしたくない。コロナはそんなに危険じゃないってのも一理あると思うし。でもつけてないと嫌な思いをする人がいる。大多数の意見にあわせないと、自分も批判されるし嫌な目にあう。だからつける」
私たちは確かに、マジョリティです。
「マスクして当然でしょ」って、思いがちです。
だからこそ、マスクをしていない人がいたら「むっ」と思ってしまいます。
でも「当然」は、必ずしもみんなにとって「当然」ではありません。
訳あって、マスクをつけられない人。
マスクを超つけたくない人。
街ですれ違う人の中には、そういう考えを持ちながらも、マスクをしている方がたくさんいます。
当然かのように見える「大多数がマスクを着用している状態」というのは、たくさんの配慮や我慢から成り立っています。
おかげさまで「コロナは怖い。かかりたくない」と思う私たちも、安心して出かけることができています。
そのことは忘れちゃいけないなって、ツイッターでいろんな方とお話して思いました。
年末に『マスクできない病気は罪ですか? せき、肌荒れが悪化 冷たい視線に疲弊「事情知って」』というネットニュースがありました。マスクをしないことは、決して罪ではないんです。少なくとも今の日本では。
そんな中、街では9割以上の方がマスクをしてくれている。
これほど安心して過ごせる環境は、みんなの配慮と我慢の上に成り立っているんです。
それを、みんなが頭のどこかに置いていれば。
マジョリティの私たちこそ、1番優しさをもっていれば。
視野も心も少し広くもてるかもしれません。マスクをつけていない人がいても「なにか理由があるのかな」と思えたら、距離を取ることはあっても、睨んだりしなくて済むかもしれません。
そうすればたぶん、反マスク派でも理解を示してくれる方は増えるんじゃないかなと思います。
◆さいごに
自由とか、権利とか、責任とか、義務とか、難しいですね。
そんなの全部ほっといて、できるだけたくさんの人が幸せになれる方法をみんなで選択していけたらいいのにと思います。もちろんマイノリティーの人も、潰されない方法で。
超理想主義ですね。幼さゆえです。ご勘弁を。
マスクのことにかかわらず、見えない配慮や我慢には、感謝のできる人間でありたいです。
そうだ、さっきも少し書きましたが、マスクをつける全ての人にお願いしたいのは「不織布のマスク」を着用してね、ということです。
大事なことなので10回でも20回でもいいますけど、実際のコロナの危険度やマスクの性能にかかわらず、少なくとも札幌市では「布・ウレタンのマスクは、濃厚接触者判定時、非着用と同じ扱い」になってしまいます。
私も学校ではいつもマスクをしていたのに、知らずに布マスクを使っていたばかりに、学校の方も数名濃厚接触者にしてしまいました。
どうか、みなさんは同じことになりませんように。
どうか、みんな心穏やかにお正月を過ごせますように。
緊急事態宣言なんて今後必要なくなるように、政府が迅速に動いてくれますように。
それでは、またよかったら。
私に、コーヒーを一杯ごちそうしてくれませんか。