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添削杯Vol.3メタゲームブレークダウン ~虎擲竜挐~

今回武漢氏に「ヴィンテージ概論」という形で現在のヴィンテージ環境を簡単に説明頂いた。そこでは大きく分けて「青(島)」「Workshop」「Bazaar」という3つのアーキタイプが存在することが定義され、分類がされている。それならば添削杯Vol.3のメタゲーム分析もそれに基づいた整理を行うべきであろう。ではまずはごらんいただきたい。

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40%超えの使用者となった「青(島)」。もちろんその中には色々なデッキタイプが存在するためのだが、その中でも突出しているデッキタイプが一つ、「墓荒らし」だ。1マナのプレインズウォーカーとまで称された《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》について今更とやかく説明する必要はないと思うが、他のデッキに比して一足早く3マナ・4マナと到達するその安定性はやはり他に代替手段は存在しない。

融通性が高い「青」の中では明確にコンボといえるDoomsdayが3名。添削杯Vol.2では、2名の参加者が優勝とベスト4という驚異の結果を残しており、そのデッキの完成度の高さは疑いようもない。今回もハイレベルな結果を残す可能性は十分にあると思われる。

同数でジェスカイが続く。長期戦になればなるほど戦いはジェスカイ側へと傾いていく。いかにアドバンテージを取り続け、自分のフィールドへ持ち込むか。

さて、改めて表を見返すとあるべきデッキが存在しないことに気が付く。この"結果"はどのように示されるのだろう。


2番手グループとなったのはWorkShop。「ワクショ勢」はいつも変わらずに《Mishra's Workshop》と添い遂げているというイメージが非常に強いのだが、今回はVol.2よりも更にエントリー人数を増やすという形になった(6名→10名)。StaxとShopsの内訳もほぼ五分。常に上位に残り続けるアーキタイプなのは間違いなく、今回の結果もさることながら、WorkShop仲間でありながらもその方向性を異にした二つの勢力争奪戦からも目が離せない。


「青(島)」「Workshop」に比して、数を落としているのが「Bazzar」だ。ヴィンテージの墓地対策にし過ぎということはないが、その煽りを受けてしまったような形だろうか。数多くのデッキに積まれている《The Tabernacle at Pendrell Vale》も逆風となっている。しかしながら逆にこの結果を受けて対策枚数が減少するようなことがあれば、一気に頂点を掴んでしまってもなんらおかしくないだけの破壊力を持っている。


さて、武漢氏による分類に属するのが約6割となる43名。では残りの4割は、というとこれぞ添削杯と言いたくなるような様々なデッキが終結した。どのように分類すべきか、ということに頭を悩ませたのも本音である。

その中でも最右翼はDarkDepth。土地を基本基盤として勝利を目指すという形は武漢氏の概論とも合致するのもであり、クリーチャー除去(《剣を鍬に/Swords to Plowshares》や生贄強制スペル)などが少ないヴィンテージにおいて、高速で繰り出されるマリット・レイジに抗することは容易ではない。

ハイタイド・ベルチャー・カニボンド・The Spy・Elves・SnTといったコンボ勢にそれぞれ2名が集まった。それぞれのデッキの微細な違いを楽しみながらも、自分と嗜好をともにするプレイヤーとの出会いというのも添削杯の楽しみの一つといえるだろう。戦う側としてはどこに焦点を置くべきなのか迷わされることも多いと思われ、気が付けば負けていたということも起こりえる。


最後に1名ずつが選択したデッキ群に目を通すと……バベル、だ、、と⁉