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限築杯 観戦記事 ROUND6 Gallow vs Seventh Forest ~手札とマナを巡る攻防~

text by いちごピザ

大会開始5時間版が経ち、予選ラウンドも残すところ2回戦。多少の疲労を感じつつも、プレイヤーの頭上にはトップ8の文字がチラつき始めるころだ。

しかし、全勝プレイヤーならばまだしも、1敗-1分ラインでは非常に苦しい戦いとなる。トップ8はすぐそこまで迫っているにも関わらず、敗北した瞬間に目の前から消え去ってしまうためだ。

そんな背水の陣にあってドロマーコントロールと、そのコントロールをメタった赤黒デッキがぶつかることになった。R6のフィーチャーマッチでは、絶対の負けられないラインからGallowSeventh Forestのマッチをお送りしよう。

Game1

先手はGallowは《沿岸の塔/Coastal Tower》、Seventh Forestは1マリガン後に《シヴのオアシス/Shivan Oasis》とこの環境では見慣れたタップインスタート。最初の土地以外のパーマネントはSeventh Forestの《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》(ディスカード《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》)。

ノンクリーチャースペルでゲームをコントロールしていくGallowに対し、Seventh Forestは《貪欲なるネズミ/Ravenous Rats》や《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》、《燃え立つ死霊/Blazing Specter》などアドバンテージを獲得しつつダメージクロックとなる、1枚で2度美味しいクリーチャーで対抗する。

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しかし、マリガンが響いてかSeventh Forestは思うようにクロックを追加できない。やっと《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》を召喚するも《はね返り/Recoil》で戻され、さらに《名誉回復/Vindicate》で2枚しかない赤マナを狙い打たれてしまう。

出足の鈍ったSeventh Forestへと追い打ちをかけるように《調査/Probe》、《ジェラードの評決/Gerrard's Verdict》が重ねられ、手札は根こそぎにされてしまう。しかもその過程で捨てられたのは《墓所の天使/Crypt Angel》のような中盤以降で真価を発揮する貴重なクリーチャーばかり。

Seventh Forestも《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》を重ねて持ち味の粘り強さを発揮するも、ひとたび膠着したゲームを打開するまでには至らない。ドロマーコントロール特有の厚い防御網が完成してしまったのだ。

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遂に攻撃がとまってしまったSeventh Forest。それを尻目にGallowが《ヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agenda》を貼ったことで、いよいよゲームは終焉へと近づいていく。毎ターン1枚しか呪文が使えないとはいえ、墓地にあるカードが再度プレイできるのだ。Seventh Forestのマナを4マナ以上へは伸ばさせず、手札にカードが溜まれば《ジェラードの評決/Gerrard's Verdict》でそのすべてを奪う。

これにはSeventh Forestの口からも「キツイ」の一言が漏れる。

《調査/Probe》が再度キャストされると、Seventh Forestは次のゲームへと意識を切り変えた。

Gallow 1-0 Seventh Forest


Game2

再びタップインでゲームが始まると、Seventh Forestは挨拶代わりに《頭の混乱/Addle》。当然青を指定するも、Gallowの手には《総くずれ/Rout》や《頭の混乱/Addle》など白と黒のカードばかり。やや落ち込むも、返すGallowの《頭の混乱/Addle》も外れたことで、お相子といったところだろうか。黒を指定しながらもSeventh Forestの手札には《スキジック/Skizzik》しかなかったのだ。

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ややゆっくり目に進行しているゲームだが、Gallowのが先に《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》を召喚しダメージレースのかたちを作る。

手札の《スキジック/Skizzik》を活かすため、Seventh Forestはトップデッキした《頭の混乱/Addle》で《総くずれ/Rout》を捨てさせるも、そこには見たくなかった現実があった。《はね返り/Recoil》《噓か真か/Fact or Fiction》《荒廃の天使/Desolation Angel》など高カロリーカードが残っていたのだ。

とはいっても待つわけにはいかず。Seventh Forestは意を決し《スキジック/Skizzik》を送り出す。《はね返り/Recoil》で戻されるも二度目のチャレンジでは成功し、さらに《スキジック/Skizzik》2号機まで追加してなんとか攻撃へと送り出す。

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Gallowは2体目の《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》でガードを固めながら《噓か真か/Fact or Fiction》。《ヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agenda》、《頭の混乱/Addle》、《十二足獣/Dodecapod》に土地2枚が公開され、後者3枚を手札に加えた。

Gallowは慌てずに《頭の混乱/Addle》で3枚目の《スキジック/Skizzik》3を落とし、Seventh Forestの手札に脅威らしい脅威が残っていないことを確認すると《十二足獣/Dodecapod》をブロッカーとして用意する。これにより、またしても地上は膠着してしまう。

Seventh Forestはトップデッキしたばかりの《火葬のゾンビ/Pyre Zombie》を召喚するも、それは同時に手札にインスタントが何もないことの合図となってしまった。

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《荒廃の天使/Desolation Angel》がGallowの戦場へ舞い降りると、それは止めようもない不可侵クロックが形成されたことになる。Gallowの残るライフは8。しかし《十二足獣/Dodecapod》と《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》×2の前ではその8点があまりに遠すぎる。

土地は伸びるも、Seventh Forestは最後まで《荒廃の天使/Desolation Angel》への対処手段を引くことはできなかった。

Gallow 2-0 Seventh Forest