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ワクチンパスポートと自主隔離、現在の状況について議論しました(10月5日こびナビTwitter spacesまとめ)

※こちらの記事は、2021年10月5日時点での情報を基にされています。※

2021年10月5日(火)
こびナビの医師が解説する世界の最新医療ニュース
本日のモデレーター:吉村健佑


吉村健佑
おはようございます。10月5日ですね。
こびナビ朝のスペース、今日の担当はこびナビの吉村がお送りいたします。
黑川先生、前田先生、おはようございます。
でははじめていきたいと思いますが、今日もたくさんの方に入っていただいてありがとうございます。


ワクチンパスポートで自主隔離が(少し)短くなる!

吉村健佑
先週のスペースで検疫の話をしたんですけれど、先週の時点で、私がちゃんと厚労省からの通知を確認できていない状況で説明をしたところ、リスナーの方から直後に厚労省の検疫に関する通知を教えていただいて、改めて感謝いたします。
私もよく読ませてもらって、勉強させてもらいました。

厚労省の通知で検疫所からのワクチン証明書による待機期間の短縮の話を先週させてもらいました。
改めて9月27日発出の厚労省の通知を見ますと、ファイザー・アストラゼネカ・モデルナの3社のワクチンを接種済みで、日本の指定した約50の国々、アメリカやカナダ、ヨーロッパ、アジア等々の国々から入国された方は
・「ワクチン接種済みの証明書を原本でお持ちであること」
・「2回接種をして14日以上経過していること」

そしてこれはけっこう大事なんじゃないかなと思うのですが
・「日本語または英語で記載されていること」
こういう条件をもとに、原本コピーを持って、成田空港や羽田空港など日本の空港検疫所で提示をしてくれれば、施設による待機が求められず、ご自宅などでの自主的な待機で許されるよ、というような通知が出ています。

そろそろ、国外から戻って来られる方や、海外との行き来も増えてきているかなと思いますので、ぜひこういった情報をチェックして、準備をした上で来ていただければ、ある程度負担の少ない状況で過ごせるのかなと思います。

ちなみに自主隔離は14日間で、自宅等で待機していただくことになります。
あまり大きな違いではないですが、ワクチン接種済みの方は、10日間の待機・自主隔離したあと PCR や抗原定量の自主検査で「陰性である」と確認すれば、14日間を待たず「10日以降、自主隔離を解除して良い」ということも同時に通知されていました。

ということで、国外から戻られる方は、先ほどの3社のワクチン接種済みの証明書を英語または日本語でお持ちいただいて、それを入国時に示し、認められれば自主隔離を行います。
その上で、自主隔離後10日間で自主検査を行って、結果を「入国者健康確認センター」に提示をすれば10日間で解除できる、というのが最短コースだと思います。
こんな感じで10月1日、先週の金曜日から入国者に対するいわゆる「ワクチンパスポート運用」というのが始まっています。

週末たまたま検疫所関連の方と話をして「これはどうなんですかね?」と聞いたら、土日に入国された方も、すでにこのワクチンパスポートを結構お持ちになっているよ、ということでした。
陰性者の待機施設の入所者がちょっと減ってきていて、便によっては9割ぐらいがパスポート持って入国してるよ、なんて話も現場では伝わってきましたので、これが広がってくれれば、だいぶスムーズな入国や自主隔離というふうな形になるのかなと思っています。
海外にお住まいのこびナビメンバー、今日は峰先生も安川先生も来ていますが、国外から来られる方は、ぜひこういった情報をチェックしてもらえればいいかなと思います。

とはいえ、まだ日本のやることで、少し厳しさはありそうなのですが…こんな情報になっています。

いかがでしょうか?
国外からのワクチン接種証明書・ワクチンパスポートによる待機期間短縮などのニュースが出ています。
コメントや質問のある方はいらっしゃいますか?

前田陽平先生(Twitterネーム「ひまみみ」先生)
その自主的な検査というのは、どこで受けることを想定してるんでしょうか?
すみません、全く知らなくて、質問なんですけれども。

吉村健佑
はい、ありがとうございます。
通知には「PCR検査、または抗原定量検査など自主的に受けた検査の陰性の結果を、厚生労働省入国者健康確認センターに届け出ることによって短縮」というように書かれています。
ここに該当するものですので、PCR であれば確実だと思うんですけど、今ある程度自費などによる検査も拡大していますので、それによって確認して結果を提出することではないかなと思います。
あくまで国内でのルールですので、「日本国内の医療機関で実施して、その証明書を提出する」ということじゃないかなというふうに思いますが、ちょっとそこ以上のものは手元にはないですが、それで答えになってますか?

前田陽平先生
ありがとうございました。

吉村健佑
黑川先生も一緒に検疫官をやってますけど、その辺の話とかあります?

黑川友哉
自主検査って「パチもん」みたいなものも問題になっているじゃないですか?
それで「検査陰性でした」っていうのは、どうやって判断するんですかね?

吉村健佑
ああ、なるほどね。どこまで何を認めるんでしょうね。
確かに前田先生がおっしゃる通りで、PCR で対面などで検体採取したところから一貫した医療機関であれば安全だと思うんですけど。
黑川先生はどういうふうなリスクを想定されたりしていますか?
ご意見やコメントはありますか?

黑川友哉
自主検査って「この製品で検査された結果であればオッケーですよ」みたいな指定をちゃんとしておかないといけないんじゃないかなと思います。いい加減な検査結果のものも、どのぐらいそういうものが市場に広まっているかっていうのも完全に把握できない部分もあると思うので、そういった製品の指定とかということは必要なんじゃないかな、と聞いていて思いました。

吉村健佑
厚労省によると、「PCR検査」か「抗原定量検査」であればOKとのことです。
「抗原定性検査」は不可とされています。
厚生労働省は自費検査の考え方と医療機関リストを公開していますので、参考になります。

▼社会経済活動の中で本人等の希望により全額自己負担で実施する検査(いわゆる自費検査)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00199.html
出典:厚生労働省
(※追加情報を加筆しました 吉村)

制度全体を見ると入国後10日以降に自主検査で陰性であった場合ということで、放っておくと14日間で解除なのですが、4日間ぐらいの短縮には役に立てるということですので、大勢に影響はないのかもしれませんが、ワクチン接種による水際対策がこんな形で少し動きが出てますよ、というニュースでした。


急に波がひいた「第5波」、ワクチン接種済なら重症に至らない傾向

吉村健佑
では、次の話題に進んでいきたいと思います。

今はもうずいぶん感染者数減ってますね。例えばいつも千葉県の事例で申し訳ないんですけど、千葉県も昨日も発生者数が43人ですね。
ピークの陽性者数1,600人に比べると1/40です。
入院している方が約250人、ホテル待機が約100人、あとは自宅待機が約400人、全部合わせて750人くらいの方が療養中ということです。
やはりだいたい「発生者×10倍」くらいのレンジの中に療養者数は収まってくるわけですけど、まあだいぶ落ち着いていますね。

今朝、対策本部・病床調整本部の夜勤の方とお話しましたけど、昨晩も特に問い合わせもなく、落ち着いているよということでした。

県内のさまざまな感染症科の部長や救急科の部長などとも定期的なミーティングをしていまして、状況を聞いているんですけれど、やはり入院している方の中でも、ほとんどの方がワクチン未接種だったり、ワクチン1回接種という方がほとんどだね、なんて印象を前々から聞いていました。

現場感覚でいうと、ワクチン未接種の方が入院になっていて、接種2回以上の方はほとんど入院にならないね、という印象を聞いていたんですが、先週ちょうど国立国際医療研究センターから患者さんを集計して公表されたデータが出てきまして、その結果、数字を合わせて皆さんと共有したいと思います。

9月29日に発表された国立国際医療研究センターのデータによると、7月1日以降に同院に入院されたコロナ患者さん3,417名を集計・分析したところ、入院に至った方の実に90%以上がワクチン未接種、ないしは1回接種に留まっていたと。
ワクチン未接種の方が2,456名、1回接種の方が654名ということで、大半がこういったワクチン接種されていない方や1回に留まっている方が入院されているよという、現場感覚が非常に反映された研究結果・集計結果だったといわれています。

また、注目は2回接種しても入院された方というのはどれくらいいるか?
2回接種して14日間経過した方で入院されたのはたった54名だったということです。全体で3,400人余りですから、1.6%の方が2回接種以降14日経った方だったとのことです。
この54名の方も、入院はされているんですが、重症度は低く軽症の方が多いとのことです。
大半は高齢者・65歳以上や基礎疾患をお持ちの方、54名中45名くらいが基礎疾患持ちの方、高齢者の方も45名程度だったということです。背景にそういうリスクがあるということで入院に至ったと推察されています。

2回接種をして2週間経っていれば入院リスクがぐっと下がるといえるかと思いますので、こういった臨床実感に沿った報告というのは共有されて、現場の医師の中でも「そうだね」と頷けるような内容でした。

こんな集計結果・研究結果も出たりしていますが、いかがでしょうか?
こういった報告に対してコメントとか質問とかございますか? 皆さんいかがですか?

もう少し追加でお話をすると、あくまで「入院に至ったケースが3,400名余り」ということで、中等症以上の症状を持たれている、ないしはリスクを持っている方だということなんですよね。
ワクチン接種をしている方々でも感染する方はいらっしゃるが、多くは軽症・無症状で入院になるケースではない、ということだと思います。

ワクチン接種をしていて感染はしない方や、軽症・無症状の方を入れると少し数字が変わってくるかもしれませんが、実際の医療機関の負担、医療的な負荷を考えると、ワクチン接種の拡大がこういった入院者数を減らしていき、ベッドや集中治療室などの医療負荷を下げている、というのは間違いないかと思います。

ちなみに、そろそろ任期を終えられる河野太郎ワクチン接種担当大臣も昨日 Twitter で触れていましたけれど、全国で1回目の接種を終えた方が実に71%、2回目の接種を終えた方も60.93%となりました。2回目接種を終えた方も6割超えてるんですね。
短期間で非常に高い数字にできた、これは日本が誇っていいことの一つだと思いますし、それにロジスティック、接種そのものですとか、多くの場面で多くの方の協力があって、ここまで来れたのかなと思います。
私も何度か集団接種会場で接種担当のお手伝いさせていただきましたが、多くの方がニコニコして接種されて、安心した表情をしていたのを今でも覚えています。

こんなふうにワクチン接種も進んでくると、先ほどお話した入院者数が医療に対する負担を軽減できて、いい方向に進むのかなというふうに全体として見ています。

このような入院の病床負担・負荷やワクチン接種率の向上の話をしていましたけれど、コメントございますか?

黑川友哉
すごくワクチン接種が広がっているのと、この9月の後半にかけて人流が減ったのか一気に感染者も減って、病院でのコロナの入院者数自体がすごく減りました。
今、全国の病院でコロナの患者さんを収容するために入院制限が行われていると思うんですが、この現状を受けて、どんどん解除されていく方向になると思います。

これは「コロナの診療体制」というだけではなくて、以前から言われている通り、他の重篤な疾患、がんとか他の感染症とか、そういった患者さんをちゃんと受け入れられる体制が日本全国で整っていくということなのです。
救われる患者さんが、コロナの患者さんだけではなくて、日本全国で医療提供体制の質がすごく上がっていくということなので、とてもこう喜ばしいというか……コロナのことだけではなくて、「日本全国の医療提供体制が整う」という意味で、すごくうれしいなあと思いながら聴きました。
すみません、コメントだけなんですけど、そういう影響もあるよということです。

吉村健佑
まさにおっしゃるとおりで、例えば今、千葉大学病院は850の病床を持っている内、60のコロナ専用病床を準備してコロナ患者さんの療養に当たっています。残りの病床もいつもどおりやっているかというとそういうわけではなくて、病床稼働率は80%に下げまして、多くのマンパワーをそちらのコロナ病棟に協力できるような体制を敷いています。

こういったことが日本中の病院で行われているんですね。
その結果、例えば癌の診療ですとか、さまざまな高度な急性期疾患も含めて、それに対する対応能力が一時的に下がっちゃうわけですよね。

ですので、黑川先生が今おっしゃったようなことはとても大事で、コロナの治療・診療が正常化することで、日常診療・通常の診療も正常化してくるというようにいえます。
例えば、コロナで病床をひっ迫している状況だと通常の診療を抑えざるを得ない、そして治療が先延ばしになってしまったり、救急車を受け入れられなくなってしまうとか…そういった状況を、少しでも回避できるようになってきたのはいいことだ、と本当に思います。

外来の診療なんかも制限している医療機関はまだまだいっぱいあると思いますが、それが正常化して、また通常の診療を提供できるようになる、ということを早く実現したいなと思いますね。黑川先生、ありがとうございます。

他はいかがでしょうか?
このようなワクチン接種と病床負担についてのコメントでしたが、何かご意見はありますか?


ワクチン接種をさらに進めるインセンティブが必要?

ばりすた先生
よろしいでしょうか?
9月までは緊急事態宣言の影響と、ワクチンも非常に伸びてきて今2回接種した人が6割というところで、グッと感染者数が下がってきている状況だと思います。
では、これが宣言が解除されて、いわゆる普通の生活に少しずつ戻している中で、またどういうタイミングで患者さんが増えてくるか? あるいは、今はワクチンの接種率がどんどん伸びている状況ですけど、どのあたりで頭打ちをしてくるか? というのが、ちょっとまだ読めないかな、と個人的には思っています。

黑川先生もおっしゃったように、我々の領域でも、本来だったら入院して様子をみたい患者さんをコロナでちょっと制限したり…というところでした。他の患者さんたち、コロナ以外の患者さんたちをもう一度診る、ということになると、またバーッと増えてきたタイミングで医療に負荷が掛かってくるかな? と思っています。

ワクチンを接種していくインセンティブといいますか…個人的にちょっと気になっているのは、今は仮にコロナに罹っちゃったとしても公費負担で診察できているところ。これが「ワクチンが重症化を非常に抑制する」ということが分かってきている中で、今後コロナに罹った患者さんの費用負担がどうなっていくのか? というところです。
例えば、いざ感染してしまった時にある程度の費用負担をしなきゃいけなくなるとなれば、もう少しワクチン接種を積極的に考える人も増えるかもしれません。
今回のお話からは少しずれるかもしれませんが、その辺りの議論がどのようになっているか、もしお分かりでしたら教えていただけますか?

吉村健佑
はい、ばりすた先生、ありがとうございます。
いくつかの論点でご質問をいただいたと思います。

1点目なんですけど、最後の質問ででた費用負担についてです。
現在、これはコロナが「感染症法の2類相当」とかそういった言い方で説明されてますが、それによって国の公費負担という形で、外来でも入院でも医療費の自己負担がない制度設計になってますね。
よく「5類に下げたら」なんていう議論がありますが、今のところ、それについて具体的な見通しは立っていないですし、そういった意見はあるものの、政府の中で「じゃあすぐに5類に落とそう」とは、国でも自治体の中でも具体的な議論はされていないと思います。
ですので、しばらくは公費による診療を行うという方針でいいと思いますし、おそらく今の状況で「コロナの治療費を一部でも自己負担にする」という、政策的な決定はされないんじゃないかなと思うんですね。
患者さんには、その診療の負担をなくすことで抵抗なく治療にアクセスできる、という状況を作らないといけませんので、今のところはそういった方向はまだ見えてこないかなと思います。

もう一つの質問はいつ頃、また終息というか落ちついている状況から再度感染者が増えてくるかなんですけど、今日もそれを県の対策で話していました。
今まで見てくると、3週間から4週間くらいでじわじわ感染者数が増えてくるというのが通例なので、10月の終わり頃には少しまた上がってくるんじゃないかと。
そして、11月から12月の頭ぐらいまで1か月くらいかけてピークを迎えてしまうんじゃないかなというのが、これまで通りの「感染の波のタイミング」だと思います。

考えてみれば第1波から第3波、これでだいたい1年かかって、第4波・第5波で今年の2/3ですから、年間に3回ぐらい波がやってくるというのが、これまでの通例かなと思います。
第5波のピークを8月というふうに見ていくと、次のピークは11月から12月なのかな、と。単純に考えてそんなものかなと…これは推測ですが、考えているところです。

もう1つ、ワクチン接種がどうなるかとご質問いただきましたが、今1回目・2回目がそれぞれ7割・6割と達成してますけど、河野大臣(注:当時)は8割くらいいくんじゃないかな、なんて談話を出されていますよね。国民全体の8割くらいの接種を11月か12月頃に達成するのではないか。

また、第3回目の接種が年内、おそらく医療従事者から始まると思うんですけど、そういったスケジュールも視野に入ってきたのかなと思います。

ただ足元を見てみると、やっぱり、まだ打ってない人も結構いらっしゃるんですよね。
先日千葉大の中の医師と話をしていたら、医学部や看護学部の学生であれば85%とかかなり高い割合で接種が進んでいる。あとは教育学部など対人のサービスや教育実習を行うような学部は8割越えの学生の接種率だそうです。

一方で、他の学部の学生は、5割台とか6割満たないというところもまだ見られているそうです。
若者に対するワクチン接種のインセンティブといいますか、改めて、そこに対する啓発・情報提供、ないしは接種に向かうモチベーションを、もう少し別の仕方で工夫をしていく必要があるのではないかなと思っています。

そこが上手くいくかどうかがポイントなのかなと思いますが、ばりすた先生、いかがですか? ちょっと長くなっちゃいましたけど。

ばりすた先生
こちらの話に関しては、それぞれ明確に答えていただき、ありがとうございます。
9月だったかな、西浦先生が出したシュミレーションで、20代・30代の方の、確か75%から80%くらいが接種をしていると、かなり行動制限を解除しても広がりにくくなるんじゃないか? みたいなお話をしておられました。ここもワクチンの情報提供だとか、インセンティブというのは、やっぱり考えていく必要があるのかなと思いました。
どうもありがとうございます。

吉村健佑
ありがとうございます。その通りかなと思います。
他の先生方、残り5分くらいですけれど、何かコメントとか質問はありますか?

黑川友哉
昨日とりとめのないツイートをしてしまったんですけど…大学生の頃の僕のような、面倒くさがり屋の大学生を、どうやったら接種会場に向かわせることができるかな? みたいなツイートに、ものすごくたくさんアイディアをいただきました。
「スタバのクーポンをつける」みたいなインセンティブっていうのももちろんあって、それは企業との協力が必要だなと思いつつ、印象的でこれは多分効果的だろうなと思ったのは、大学が単位を付与するっていうことでした。

当然ワクチン接種できない方もいらっしゃるので、そういう場合にはワクチン接種について学んだことをレポートにするとか。
ワクチン接種について、ちゃんと自分で知識をとって、それをちゃんとレポートにまとめられた上で、ワクチン接種証明書みたいなものを提示することで単位にする…みたいなことで相当接種率上がるんじゃないか? というようなご意見もありました。
すごい面白いなと思いつつ、そこまで踏み込める大学ってどこまであるんだろうな、という印象を持ちました。

でも結局、大学やあとは学部単位かなとは思うんですけど、どこまで割り切れるかな、腹くくれるかな、というところなのかなという気がするので、ぜひそういった取り組みを大学・学部単位で期待したいなと思いました。

吉村健佑
おっしゃるとおりで、さまざまな取り組みが全国から出てくると面白いのかなと思います。
確かに接種できない方に対する配慮も考えながら、これは大きな社会的な危機でもあるし、学びの機会でもあると思うので、これを使ったさまざまなケースを各分野の知識や専門性を駆使して「この課題にどう取り組みますか?」と考えたいですね。
医学ならどう取り組む、工学ならどう取り組む、みたいなところは、当然大学としては関心が向かうべきところだし、コロナに全く無関心というのは、学問の府としてはどうなのか? というふうには思います。確かに、その中で教育をどのように考えるか? というのが重要なのかな、と思います。

医学だったら公衆衛生実習みたいな形で、ないしは、こういうケースに対してどういうふうな情報を提供したらいいかとか、どうしたら行動変容につながるか、ということは、教育の課題も研究テーマにもあるし、大学での取り組みも見ていきたいなと思います。

接種の伸び、ここからちょっと勝負のところ、厳しいところがあるのかなと思います。
皆さん忘れているかもしれないですけど、例えば「Go To キャンペーン」とかやってたんですよね。
これを今このタイミングで再開するかとか、いろいろ議論はあるかと思うんですが、一種そういう「ワクチン接種と行動制限解除」を絡めた取り組みというのは、今後、国も考えるか出してくる可能性はあるのかと思います。
具体的には、接種された方については、キャンペーンの利用対象者としていくとか。それに対して、どういうふうに考えていったらいいかというのも重要かと思います。
最終的には「集団でワクチン接種の割合が上がっている」という状況が、安全な状況に近づいていくことです。
それを目指しつつも、個々の自由意思、努力義務による接種という、今の状況をどのように折り合いを付けていくのかな? と思っていますが、これについてはまたこれからも考えていきたいと思います。


今日のまとめ/コロナ関連の大臣が3人いる!(次回へ持ち越し)

吉村健佑
時間もそろそろちょうど9時になりましたけれど、ちょうど今内閣改造の話が出てますね。その辺の体制変更についても、すごく関心を持ってニュースを見ています。

もう時間なので1つだけなんですけど、今後しっかり議論したいのですが、日本ってコロナに関連する大臣が一杯いるんですよね。これって何とかならんのかなと思っていて。
例えば経済再生担当大臣が中心になって、あと厚生労働大臣が当然対策として中心になったり、もう1つワクチン接種担当大臣がいらっしゃったりしますよね。
国務大臣って基本的に権限として同等、横並びで考えますので、そうすると3人リーダーがいて、それぞれ全体としての戦略にちゃんと合ってるのかな?とか、その辺は内閣改造の中で議論されたのかな?というふうに思ってみたりしています。
またそれを支えるいろいろな事務次官級のポストとか、いろいろと動きがあったりしていますが、その辺の話はちょっとまた時間があれば議論していきたいと思います。

これで9時を過ぎましたので、こびナビ吉村のスペースをまとめたいと思います。
今日は水際対策の話やワクチン接種の拡大と、入院者数の減少、あとワクチン接種のインセンティブなどについて皆さんと議論することができました。
お聴きの皆さん、スピーカーの皆さん、どうもありがとうございました。今日はこれでおしまいにしたいと思います。

最近天気が良いですね。窓から気持ちのいい晴れた千葉の街が見えますが、今日も頑張って仕事をしてたいと思います。
皆さんも良い一日をお過ごしください。
ありがとうございました。じゃあね、バイバイ👋

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