「失われた時を求めて」と「プルーストを読む生活」を読む 5
失われた時を求めて
1巻の294ページまで読んだ。相変わらず、作中では時間が進んでいない。回想なので、時系列が行ったり来たりしている。レオニ叔母の女中、フランソワーズの人間らしさ。身内には甘く、他人に厳しい。それでいて新聞の悲劇には涙を流したりする。こういう人よくいる。このフランソワーズには孫もいるようで、一体何歳なのだろう?「失われた時を求めて」はその時点その時点で登場人物が何歳なのか、まったく検討がつかない。
例えば今回読んだ部分では、ルグランダンという人物に焦点が当たっていた。この人は、熱烈な誘い文句で主人公を二人きりの夕食に誘ったりしている。僕の認識では、主人公はまだ母親におやすみのキスをねだる子供なんだけど、この時点で主人公は一体何歳だったのだろう?時系列がよくわからない。
妊婦の台所番女中の話も、序盤から延々と続いている。1巻の後半にさしかかっているが、コンブレーの町は徐々に明瞭になってきた。しかし、時間はまったく進んでいないようだ。
相変わらず、ずっと同じペースで注釈や挿絵が挟まれる。この本を普通に理解しようと思ったら、どれだけ前提知識が必要なのだろう。当時のフランス人は、何の注釈もなくこの内容を飲み込めていたのだろうか?それとも当時から解説本のようなものが出ていたのだろうか。
プルーストを読む生活
「プルーストを読む生活」に、まだ「失われた時を求めて」が追いついていないため、今回は休み。次回には追いつけるのか?内容からは全然その気配がない。「プルーストを読む生活」は僕よりも、かなり先に進んでいるのではないだろうか。
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