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「失われた時を求めて」と「プルーストを読む生活」を読む 114

失われた時を求めて

12巻、505ページまで。アンドレとの会話より、アルベルチーヌの新事実が発覚する。新事実ばかりだ。新事実によって、ヴェルデュラン家のパーティーに行く行かないのときの、アルベルチーヌの煮えきらなかった態度の真相があきらかになる。みんな嘘つきまくり。

アルベルチーヌにはどうやら婚約者のような人がいた。というのも、主人公とアルベルチーヌは付き合っていても、全然結婚する素振りがなかった。それはもちろん主人公にその気がなかったからで、アルベルチーヌの叔母のボンタン夫人は、アルベルチーヌがこれ以上主人公に入れ込んでも無駄だと悟り、他の男性をあてがおうとしていた。

それが主人公もバルベックで会っているオクターヴという男性で、彼はアルベルチーヌに求婚しており、ヴェルデュランの甥にあたる。ヴェルデュラン家のパーティーでは、彼とアルベルチーヌの引き合わせる計画があった。

主人公はアルベルチーヌついて何も知らず、勘違いというか思い込みというか、妄想を膨らませてアルベルチーヌのことを勝手に疑い、ありもしない嫌疑をかけて一人思い悩んでいたことになる。アルベルチーヌもその主人公の妄想に振り回されていた。この人たちは相談とか話し合いとかしないんだろうか、と思ったけれど、嘘つきまくるし話し合うような関係でもなかった。

主人公は母親と一緒に、念願のヴェネツィアへ行く。まさかこの本で、実際にヴェネツィアへ行く様子が描かれることになるとは思わなかった。主人公は少年時代からヴェネツィアへ行きたいと言っていたのに、まったく叶う様子がなかった。叶ってよかった。

ヴェネツィアでは、ヴィルパリジ夫人とノルポワ氏に遭遇する。久しぶりに登場した二人は、すっかり老いている。どれぐらいの時間が経っているのだろう。先日フィガロ紙に載った主人公の文章を、事前にノルポワ氏に見せて酷評されたことがあった。それが3巻頃の話。その頃はノルポワ氏もヴィルパリジ夫人も元気だった。

12巻で同じ文章が新聞に掲載された。さすがに掲載まで何年もかかったということはないだろうから、3巻から12巻の間はそんなに時間が経っていないことになる。ただヴィルパリジ夫人は確か主人公の亡くなった祖母の友人だったから、元から年老いていても不思議ではない。

この小説は何巻も続く長い小説だということもあって、相変わらず時間感覚がわからない。そのあとヴェネツィアの主人公の泊まるホテルに、とんでもない電報が届く。なにこれ、もういいわー。ラシーヌの「フェードル」を知っている人なら予想がついていたかもしれない内容だった。

プルーストを読む生活

607ページまで。著者はゼルダをやりすぎて寝不足らしい。僕もけっこうゼルダをやっていたほうだけど、さすがに寝る時間を削ってはいない。ただ元々寝る時間が少なく、常に寝不足の自覚はある。

著者はマットレスを良いものに変えて睡眠の質が向上したそうだ。僕は1ヶ月か2ヶ月ほど前にひどく寝違え、ベッドから起き上がれなくなった。あまりにひどい痛みが3日ほど続いたため、これは別の何かかもしれないと思い整形外科に行ってレントゲンを撮ってもらったところ、ただの寝違えだった。

そのときにストレートネックを指摘され、筋力不足から来ているということで筋トレを推奨された。主に肩周りの、軽くまんべんない筋トレとストレッチ。奥さんの兄も言っていたが、体周りの不調、特に内臓系ではない肩や腰、関節の痛みなどは、運動不足によるものが多く、筋力とストレッチで解消する場合があるようだ。

思い返せば、若い頃は枕が変わると寝られないなんてことはなかった。騒音などは別として、環境に左右されずどんな場所でも寝ていたのに、今は少し枕の高さが違うだけで首を傷める。これはきっと、筋肉の衰えによるものが大きい。全身の筋肉をメンテナンスすることで、きっとかつてのように、どこでも寝られる体がよみがえるんじゃないかと思っている。

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