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【音楽×珈琲 鑑賞録】10月7日~ホアキン・ロドリーゴ 『アランフエス協奏曲』

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【86日】
10月7日のテーマは、【音楽史】

とりあげる作品は、
ホアキン・ロドリーゴ /
『アランフェス協奏曲』

です。

ホアキン・ロドリーゴ・ビドレ
Joaquín Rodrigo Vidre
1901年11月22日 - 1999年7月6日
スペインの作曲家

今回とりあげるのは「アランフエス協奏曲」(Concierto de Aranjuez)は、ホアキン・ロドリーゴが1939年に作曲したギター協奏曲です。

この作品はクラシック・ギターの独奏と管弦楽団による協奏曲で、全3楽章。特に第2楽章のAdagio ロ短調は、スペイン・ギター作品の代表曲という以上に、クラシック音楽のなかでも名作といわれる素晴らしい音楽です。

哀愁とドラマチック。
まさに音楽に浸れるというにふさわしい音響をもっています。
この作品をホアキン・ロドリーゴはギター知識がなくピアノで手がけたというのだから驚きです。
レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサという人からの助言はあったにせよ、スパニッシュ・ギターのメロディアスな特性を見事に活かしての仕上げは、脅威的としか言いようがありません。

ホアキン・ロドリーゴは3歳のころに視覚を失っています。
障がいを負いながらも、音楽の学びに努め、多くの音楽家の助力や支援をえながら才能を開花します。
こうした不屈の精神で成功を収めた人から翻せるものに言葉は不要でしょう。

ヒトは思考が巡るぶん、怠惰にも勤勉にもなり、せめぎあって折り合いをつけるところがあります。
本当に成し遂げたいものはなんなのか。
その観測が賢しくても事実はどうか。
落合陽一氏が語っていた、
人間の本質は「アヘン窟」である。
という言葉がいま自分を覆っている。
聖人にも偉人にも成りたいわけではないけれど、
それに近しい何かに成りたいと欲望が沸いてくる。
名曲を作りたいと思って名曲ができるわけではなく、
ただあるがまま手がけていった先に、ぽんっと現れる一介の作品。
それを無条件に愛そう。

ホアキン・ロドリーゴの名曲を聴き、しんみりしたところでなんだか散文を書きたくなったので散らかしてしまいました。
翻せるもの、それを愛でていければ幸いというものです。

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