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【音楽×珈琲 鑑賞録】12月27日~コダーイ・ゾルターン 無伴奏チェロ・ソナタ

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【5日】
12月27日のテーマは、【作曲・演奏】

とりあげる作品は、
コダーイ・ゾルターン /
無伴奏チェロ・ソナタ

です。

コダーイ・ゾルターン
Kodály Zoltán
1882年12月16日 - 1967年3月6日
ハンガリーの作曲家、民俗音楽学者、教育家、言語学者、哲学者

無伴奏チェロ・ソナタ(Sonate pour violoncelle seul)作品8は、1915年に作曲され、1918年5月7日に初演。チェリストのイェネー・ケルペイに献呈された無伴奏チェロ曲です。

調号は明記されていませんが、ロ短調(B Minor)が主調。
3楽章のソナタ形式で古典的な構成ですが、第2ページの冒頭に、フランス語と楽譜記載に、チェロのG線とC線を半音下げて調弦するよう(本来C-G-d-aに対しH¹-Ges-d-a)に指示されています。
こういった変則チューニングをイタリア語でスコルダトゥーラ(scordatura)というそうで、今回初めてこの単語を知りました。チャンスがあれば積極的に使っていきたい単語です。

コダーイのこの無伴奏チェロ・ソナタは、数あるチェロ曲の中でもスコルダトゥーラの有名曲として名高いだけではなく、ピッツィカートや重音奏法、急速なトレモロなどの超絶技巧を駆使した難曲としても知られています。

もちろん技法を駆使することだけが目的ではなく、チェロという楽器の奏法を押し広げ、美しくアーティスティックな音像で聴きごたえある作品に仕上がっています。30分近い演奏時間ですが、たった4本の弦だけのチェロで最後まで楽しめるうえに、本当に上手い演奏者の映像を見るとアーティキュレーションの重要性がよくわかる作品でした。

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