見出し画像

【音楽×珈琲 鑑賞録】11月23日~スピロ・サマラス オリンピック賛歌

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【39日】
11月23日のテーマは、【周辺】

とりあげる作品は、
スピロ・サマラス /
オリンピック賛歌

です。

スピロ・サマラス
Spyridon-Filiskos Samaras
1861年11月29日 - 1917年4月7日
ギリシャの作曲家

オリンピック賛歌(ギリシャ語: Ολυμπιακός Ύμνος 英: Olympic Hymn)は、オリンピアード競技大会(夏季オリンピック)、オリンピック冬季大会の開会式、閉会式等の式典や国際オリンピック委員会総会などで演奏されている曲です。

この曲のエピソードは、
ギリシャの詩人コスティス・パラマスの詩にスピロ・サマラスが曲を書き、1896年4月6日(グレゴリオ暦)のアテネオリンピック開会式において演奏されたのが始まりです。
その後楽譜が消失したため演奏されませんでしたが、
1958年、アジアでは初めての開催となる国際オリンピック委員会総会(IOC総会)の第54次総会が東京で開かれるのを前に、消失したと見られたこの曲のピアノ譜が「ギリシャで見つかった」となり、作曲家の古関裕而がオーケストラ用に採譜・編曲。
そして同年5月14日に古関版オリンピック賛歌を披露したところ国際オリンピック委員会は日本の善意と曲の素晴らしさに感激し、この古関版を公式に賛歌と認定しました。

NHK連続テレビ小説「エール」を見れば詳しいことが分かりそうですが、当時の日本の勢い、オリンピックにかける情熱というものがこの部分だけでも窺い知れるエピソードです。

作曲者のスピロ・サマラスは、ギリシャ出身ですがパリ音楽院でジュール・マスネに師事し、のちにイタリアに移住。オペラ曲を手がけ人気を博すとミラノの出版社と密接な関係をもった縁で、オリンピックの音楽依頼を受けています。
祖国を離れ、違う場所で活躍をするアーティストに声をかけるというのは、古今東西よくある話。批判もされつつですが、世界に発信する間口を広げる人に声はかかるものです。

スポーツと音楽は密接な関係をもっていて、オリンピックともなれば関わり合うことができただけでも一生モノです。
古関裕而さんのような奇跡の人は稀ですが、スポーツや音楽で目指したい高みがある共感覚をえられる機会をもちたいものです。
いつか来るその日のための準備、日々の研鑽を努めていきたいものですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?