【音楽×珈琲 鑑賞録】7月28日~ガエターノ・ドニゼッティ オペラ『ラ・ファヴォリート』
音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【157日】
7月28日のテーマは、【謎】
とりあげる作品は、
ガエターノ・ドニゼッティ /
オペラ『ラ・ファヴォリート』
です。
ガエターノ・ドニゼッティ
Gaetano Donizetti
1797年11月29日 - 1848年4月8日
イタリアのベルガモに生れて同地で没したオペラの作曲家
今回とりあげる楽曲は、『ラ・ファヴォリート』(フランス語: La Favorite、イタリア語: La Favorita)
全4幕、全体約2時間40分。
1840年12月2日にパリ・オペラ座で初演されて以来、現在も現役で演じられている大規模なグランド・オペラです。
グランド・オペラを定義づけるのは難しいみたいですが、
「大規模」なオペラをグランド・オペラ様式と称することが多いそうです。
要件としては、
・歴史的題材を採用した台本
・数多くのキャスト
・大規模なオーケストラ編成
・豪華な舞台衣装
・スペクタクル的な舞台効果
・音楽面では台詞語りがない(レチタティーヴォによる進行)
・4幕あるいは5幕の多数幕立て
・バレエを含むことが多い
という特徴を持っているみたいです。
もちろん、例外はいくらでもあるそう。
そんなグランド・オペラの系譜を引き継ぐ『ラ・ファヴォリート』もみんな大好き悲劇の設定。
1340年のカスティリア王国サンティアゴを舞台にした権力闘争と恋愛劇。
設定としては王道で、悲哀に満ちた歌声で絶唱するアリアの数々が聴きどころです。
ドニゼッティは20数年で70作以上のオペラを手がけた世界最速のオペラ作家だったようです。
麻痺性発作で創作意欲が高まり筆が早かった。とありますが、
病がアートワークに機能したというのは凄まじい。
未来に名を遺す仕事というのは、偉業であると思うだけに、大成したドニゼッティはすごいと思うとともに、病を動力源にしたいとは思えません。
アーティストが自らの命を顧みずアートを手がけ、素晴らしい作品を見聞きするたび、なんて温い制作をしているのだろうと自分を卑下しがちです。
ただ、アート行為は、生きる活力にはなっても生活にすべきものではないと思っています。自らが心地よく、良いものだと納得できるものを手がけていく。価値は内在するもので、食い扶持にするものではない。
まぁ、いろいろやっていけば面白いことが起こるかもというスタンスで、アートを楽しむことを忘れないようにしたいですね。
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