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【音楽×珈琲 鑑賞録】9月4日~ヨハン・セバスティアン・バッハ 讃美歌「主よ、人の望みの喜びよ」

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【119日】
9月4日のテーマは、【ジャンル】

とりあげる作品は、
ヨハン・セバスティアン・バッハ /
讃美歌「主よ、人の望みの喜びよ」

です。

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
Johann Sebastian Bach
1685年3月31日(ユリウス暦1685年3月21日) - 1750年7月28日
18世紀のドイツで活躍した作曲家・音楽家

今回とりあげるバッハの讃美歌「主よ、人の望みの喜びよ」(Jesu, Joy of Man's Desiring)は、1723年に教会カンタータ『心と口と行いと生活で』(BWV147)の終曲のコラールです。
あまりにも有名な楽曲でありながら、詳細に関してはぼーっと生きていたため今日ようやく知りました。

ざっとあらまし。
1723年にバッハは、キリスト教会の音楽指導者として、ライプツィヒの聖トーマス教会のカントル「トーマスカントル」に就任しました。
このライプツィヒ時代に、日夜教会カンタータという声楽をメインにした礼拝用の音楽を作曲し続けます。
5年間で約300曲作ったとも言われ、現在確認されているのは約200曲あまり。そのなかでも飛び抜けて有名なのが、『心と口と行いと生活で BWV147』(Herz und Mund und Tat und Leben)で、全10曲あるうちの最後のコラール(讃美歌)が、"Jesus bleibet meine Freude"「イエスは変わらざるわが喜び」
その英語版が、”Jesu, Joy of Man's Desiring"と訳され、それを日本語に訳されたのが「主よ、人の望みの喜びよ」という展開になっています。

9月4日は「クラシックの日」らしく、そういった語呂合わせの記念日に、バッハの讃美歌を聴くと、なんとも微笑ましい心地になります。
バッハの音楽や生き様から学ぶところは数あれど、報われようと報われまいと、在りたいと思える姿勢で日々を過ごすことの大切さがもっとも学びになります。

バッハは生前では現在ほど名声が轟くような作曲家ではなく、ただただ真摯に信じた宗教への音楽を作り続けた人でした。
時代を経て、ふとした機会にとりあげられて以降、偉人として讃えられています。誰しも賞賛や名声が欲しくて生きているわけではないと思いますが、生きていることを認知され、その生に意味が在るんだと現在に生きる人々が認識する。そういった他者の理解を心の底では願っている気がします。

それがたとえ生きているうちには報われなくても、何かしらの作品や遺伝子が残せれば、生きていたことを肯定されるかも知れないという希望の灯は死ぬまで消えることはありません。
だからこそ、それを実践し教えてくれるバッハの存在と音楽は、心から羨ましいと思え、讃美したくなるのだと思います。

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