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【音楽×本 鑑賞録】"366日の西洋音楽" 1月19日~フランツ・ヨーゼフ・ハイドン『交響曲』第94番「驚愕」

音楽観を鍛える鑑賞録。
1月19日 本日のテーマは、
【作曲・演奏】歴代の作曲家たちが編み出し、発展していった作曲や演奏の技法やテクニックを解説。
とりあげる作品は、
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン /
『交響曲』第94番「驚愕」

です。

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本書には、いまでも多くの人に愛好されているクラシック音楽の名曲の数々を、より深く楽しむための知識や情報を盛り込みました。366の名曲を、「音楽史」「主題」「ジャンル」「逸話」「作曲・演奏」「周辺」「謎」といった7つの共通テーマで考察・解析・推理・解説します。

ハイドンが1791年に作曲した交響曲第94番「驚愕」です。
なぜ"驚愕"かは、第二楽章で仕掛けられた細工に秘密があります。
ハイドンがウイーンからロンドンに招かれて音楽活動をしていた際、聴衆のマナーが悪く、コンサート最中に居眠りをしている人たちがたくさんいたことに腹を立てていたようで、其奴らを音楽で叩き起こそうという仕掛けから、愛称としてつけられたようです。

Andanteの第二楽章冒頭のスコアをみると、8部音符がメインな流れから、急に全員でff(フォルテッシモ)の四分音符を鳴らします。これは知らなければほんとに驚くでしょうね。本物のコンサートなら圧巻の音圧で、衝撃がすごそう。
そしてこれ以降、くるかくるかーと思わせておいて衝撃的なものはなく、演奏者の巧みで流麗な演奏がさまざまに展開されるのもまた考え尽くされています。
聴衆の緊張感を維持しつつ、しっかりと音と演奏を集中して聴かせる工夫が凝らされています。

それにしても、交響曲という超大作を94もつくって、ようやく聴衆を煽るような楽曲を手がけることができたのだから、ハイドンは真摯に真面目に音楽作品を粛々とつくっていったのだろうな、と思わされます。
わたしもさかしい虚飾な手合いとならないよう、ただ在ることに向き合い、創りたいものをつくっていけるひとに成りたいと思います。

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