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【音楽×珈琲 鑑賞録】12月30日~リヒャルト・ワーグナー 『タンホイザー』より「序曲」

音楽観を鍛える鑑賞録。
エンディングまであと【2日】
12月30日のテーマは、【音楽史】

とりあげる作品は、
リヒャルト・ワーグナー /
『タンホイザー』より「序曲」
です。

ヴィルヘルム・リヒャルト・ワーグナー
Wilhelm Richard Wagner
1813年5月22日 - 1883年2月13日
歌劇の作で知られる19世紀ドイツの作曲家、指揮者、思想家

正式名『タンホイザーとヴァルトブルクの歌合戦』(Tannhäuser und der Sängerkrieg auf Wartburg)WWV70、副題は『3幕からなるロマン的オペラ』(Romantische Oper in 3 Aufzügen)。
全3幕で構成されるオペラ作品で、一般的には『タンホイザー』(Tannhäuser)の題名で知られています。

なかでも、序曲(Overture)、第2幕のエリザベートのアリア(Aria of Elisabeth)、「大行進曲」(Grand March)、第3幕のヴォルフラムのアリア「夕星の歌」(Song to the Evening Star)は、独立してよく演奏されるくらい場を引き立てる名曲の宝庫です。
ワーグナーが5番目に完成させたオペラで、中世ドイツを舞台に、官能的でロマンティックな愛をテーマにしたファンタジーを歌劇で表現しています。
1842年に着想、1845年10月19日にドレスデンの宮廷歌劇場でワーグナー本人の指揮で初演されましたが、聴衆の反応は芳しくなく、1861年のナポレオン3世の勅命によって実現したパリでの初演はオペラ史上最も大失敗を引き起こしたものとして有名になったくらい酷評された作品です。

難解な作品に誹りを受けながらも、時を経て演奏を重ね、聴衆にも認知がついてくると、ワーグナーが構築した世界観と奥深い音楽理論の凄みが浸透していきます。
やがて芸術界隈でのワーグナーの影響力が高まり、タンホイザーの芸術性が消化しました。

他を寄せつけないほどこだわり抜き、圧倒的な力量で納得に追い込めるのはワーグナーならではかもしれませんが、その姿勢からはワーグナーの使命感を感じさせます。
誰しも承認されたい欲はありながら、使命に至るまで突き抜けることは難しい。
ワーグナーの覚悟と使命感。
一度きりの人生で一つくらい目指すものを見つけ、命を燃やして行動したいですね。

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