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音楽制作note 完全自己中音楽史 1992年〜1995年

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note連載Day:30です。
睡眠時間 22:46〜5:01 5h26min. 睡眠スコア78
昨日と同スコアだけど睡眠時間短いし、眠れた感も少ないんですけど。
今日は昼寝必須だな。

さて、完全自己中音楽史と銘打って、
プレイバックをレイドバックにやりましょう。
私の音楽の萌芽を思い出すと、
1992年の音楽ランキング番組から始まったと言えます。
司会がルー大柴さんだったことを覚えています。
洋楽も交えたランキングだったので、どういった指標でランク付けしていたのか定かではありませんが、流れてくる音楽がまるで万華鏡のように移り変わるのが面白くて、何度も繰り返し見ていました。

もっとも印象深かったのは、"とんねるず"
やっぱり当時の番組を食い入るように見ていたことが影響しているのでしょう。
当時、"ガラガラヘビがやってくる"を聴いたとき、
『意味がわからん』と思いながらも、そのメロディは今でも口ずさめる。
そして、"一番偉い人へ"というメッセージソング。
とんねるずのおふざけと真面目、表裏一体というスタイルが、当時のぼうっとしたあたまでも、なんだかかっこいいと思っていました。

この両曲を振り返ると、
後藤次利さんのくっきりとした起承転結型、Jポップの王道と呼ぶにふさわしい破綻のないメロディライン、シンコペーションの巧みさ。
そして秋元康さんの、群集心理をみごとに突いた歌詞。
名曲足らしめる物語構造がはっきり現れた楽曲です。
現代だと、誰も手をつけられない音楽性でデカダンスにも思えるくらいです。

当時はコントラストが明解な音楽性が、
ジャンルをまたいで存在していたから、
今でも自分のなかに鮮烈に残っているのでしょう。

そして音楽のスタイルを決定づけたB'z
初めて目の当たりにしたイケイケでオラオラなハードロック。
"ZERO"がこのとき存在していなければ、
自分は音楽を演奏していなかったと思います。
リフ、メロディ、転調、ラップ、使用楽器、インスパイアされたもの。
語ってしまうと○○万字いってしまいそうなので、
ぎゅっとすると、人生でこの曲以上に繰り返し聴く楽曲はないだろうと。
自分のなかでは永続性を感じてしまう楽曲です。

それからというもの、
バットを素振りしながら延々と聴いていた"裸足の女神"や、
"トルネコの大冒険"をプレイしながら、
流しっぱなしで聴き続けた"LOVE PHANTOM"など、
流す音楽の9割はB'zという時期が3年は続きました。

翻すと、音楽の価値観は大メディアによる教育で育まれたといっても過言ではありません。
今でこそ、当時においても多様な音楽性があったことは理解できますが、
"王道の美しいメロディと感動を生む歌詞こそが至上"
という価値観から逃れられない。
ランキングというマス向けの指標が今でも自分を定義付けようとする。
自分が築きたい音楽はなんなのか?と問うたとき、
『みんながいいね!と思ってくれるもの』とか、
『感動した!と言ってくれるもの』とか、
即物的に多くの人々に『売れるもの』が、
自分のなかで大切な価値基準になっている。
でも、ほんとうに自分はそういった音楽をつくりたいんだろうか?

この記事を綴っている途中、久しぶりに"一番偉い人へ"を聴いて。

一番偉い人へ 俺たちは今何をするべきか?
どこかで忘れてたもっと大切な
何かを 教えてくれ

(歌:とんねるず 作詞:秋元康 曲・編曲:後藤次利 ポニーキャニオン, 1992)

もっと大切な"何か"を教えてくれという問いが今の心情と当てはまる。
群集心理をとらえるのが抜群に上手い秋元さんが
大切な何かを知らなかったとは思えないけど、
現代の自分はどう応えるのか考えてしまった。

それは、自己肯定からくる自主性じゃないだろうか。
"self-esteem"をよく見聞する昨今、
他者にすがるのではなく、自己責任感が重要だ。
自らを認め、事にあたり、責任を負う。
それが大切なんじゃないか。
とこの曲へのアンサーを綴ったのもつかの間、
この主人公は"自分だけを信じている"ことに気づいた。
すでに自主性をもって、責任を負っていた人だ。
その人が自主性よりも"もっと大切な何か"を探すとしたら?

そうか。
"ZERO"か。

ゼロがいい ゼロになろう もう一回

(B'z 作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘 VERMILLION RECORDS, 1992)

BマイナーからAマイナーへ、調号を消し去ってしまうように。

幼いころ、無垢な心で訊いたときに、
心を奮わせた音はなんだったのか。
楽しいと思えたものは、シンプルだけど奥深いものだった。
そこには、なんらかのコンテクストはあっても、
人為的なものではなかった。

もう一回、まっしろになってみよう。
"childish perspective (幼稚な視点)"だ。

という気持ちで生まれたのかどうかは定かではない、
楽曲はこちら。

明日は、1996年〜1998年をプレイバックしてみます。

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