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インド洋 4か国

(38番)  2013年   8月
インド洋4か国(① レユニオン、② コモロ連合、③ モーリシャス、④ セイシェル)へ行ってきました。
今回の参加者は男性5名、女性9名の計14名でした。そのうち、知っている人は6名。
本来は15名でしたが、地方から来る予定の人が天災で公共交通機関がマヒして成田まで来られなかったのです。

レユニオンは若い頃、ヨーロッパへ行くのに南回りでしかルートがなく、各地で給油をしながら飛ぶ空港の一つでした。一度、そこの空港へ降りた際、機内待機だったのに「窓を開けてはならぬ」とのお達しで、「何でやねん」と。
見られては困るものがあるからこそで、ひょっとしたら軍事的な物が空港にはあったのかも・・・

今回のルート

8月23日
18:20 発 成田 キャセイ・パシフィック航空(777-300)
22:10 着 香港

8月24日
01:30 発 香港 モーリシャス航空 (A330-200)
07:14 着 モーリシャス

10:45 発 モーリシャス モーリシャス航空 (340-300C)
11:30 着 サン・ドニ(レユニオンの首都)

①    レユニオンはフランスの海外県で火山島です。
アフリカ大陸の800km東にマダガスカル、更にその東に位置します。
人口は約85万人でヨーロッパ系、アフリカ系、アジア系など多民族が暮らしています。
島の中央には3069mのピトン・デ・ネージュ山(休火山)が、南東には2631mのビトン・ラ・フルネズ山(活火山)があります。
主要作物はサトウキビ、キャッサバとバニラです。

ホテルへ。
昼食後、早速サン・ドニの市内観光へ。

クレオール・ハウス(クレオールとは植民地で生まれた人の事で、彼らが住んでいた家の様子が分かる。家の周りにはたくさんの熱帯植物が育っており、池もある。現在はツーリスト・オフィスになっている)

マルシェ(たくさんの新鮮な野菜や果物が売られていた。民芸品もあったが、ほとんどがマダガスカルから入ってきたものだとか)

教会 →モスク →ヒンズー教寺院

コテージタイプのリゾートホテルへ
(Tシャツがプレゼントされた)

8月24日
午前はレユニオン島の内陸部へ。

バラシャワ広場(サン・ドニの町の海沿いにある防衛の拠点で大砲が海に向かって並んでいた)

バラシャワ広場

サン・タンドレの町(バニラの農園にてバニラ作りを見学)→ヒンズー教寺院 →

バニラ作り

サラジーの谷(途中には高い山々から流れ出る滝がたくさんあって、その一つが「花嫁のベール」と呼ばれる。この辺りは降雨量も多く、シュシュ(はやと瓜)が自然に育っており、緑が豊か。シュシュは一株から100個近く獲れる)→

サラジーの谷

フォリオさんの家(エル・ブール村にある。19世紀に建てられたクレオール様式の家。庭にはイランイラン、蘭、ゼラニウムと薬草などがたくさん植えられていた)

近くのレストランにて昼食(シュシュはどこかでも食べたことがあるが、美味しい)

漁港へ立ち寄って空港へ。

16:40 発 サン・ドニ マダガスカル航空(ATR72、プロペラ                                                                                            機、70人乗り)
                       マダガスカル航空の機体に描かれているのは「旅人の木」
17:50 着 アンタナナリボ(マダガスカルの首都)

ホテルへ。

8月26日
07:35 発 アンタナナリボ マダガスカル航空(737-300)
09:05 着 モロニ(コモロ連合の首都でグランド・コモロ島にある)

②    コモロ連合は1975年にフランスから独立した島国。
西にはモザンビーク、南東にはマダガスカルが位置している。
人口は約65万人で、住民のほとんどがイスラム教徒。
近海ではシーラカンスが生息している。

入国の際、信じられない事実に直面した。何と何とビザの有効期限が切れていたのだ!!!
旅行会社に頼んで取ってもらったのだが、見てみると「8月14日まで有効」とあって日本を出発する前に既に切れていた。
本当に何をやっているんだか・・・
こちらは旅行会社がそんなケアレスなミスをするなんて思いもしないから、成田空港でパスポートを返してもらっても確認などしないし。

なので、入国にはごたごたとしてものすご~く時間がかかったし、パスポートのページが1枚余計に使われてしまったのでもったいなくて仕方がない。10年用のパスポートが増補しても1年半でいっぱいになってしまうのだ。自慢しているように聞こえたら済みません。
 
以前、この旅行会社でエリトリアへ行った時は「入国カード」が事前に用意してもらっていて、ふと見ると「出国カード」になっていたので、機内から降りる時に「これは違うのではないか」と添乗員さんに聞くと「これでいいのです」と言った。
案の定、何もかもやり直しとなり、ビザ代も追加で払う羽目になったことがある。もちろん、事前に聞いてないので自分たちは払わなくて済んだが。
情けないったらありゃしない・・・
 
先月、東ティモールへ行った時もこの会社。
他にも添乗員として資格が本当にあるのか心配になった人は結構いる。

ま、気を取り直して観光へ。
ガタガタ道の道中はここにもイランイランの木があちこちに植えられていた。

カルデラ湖(カルタラ山―2361mの火山活動によってできた塩湖)

昼食後、モロニのアラブ・クォーターと呼ばれる旧市街へ。

国立博物館(シーラカンスの剥製がある)へは行ったものの、係員がいないので一時間後に来てくれと。こういう所が観光慣れしていない。とても博物館には見えない建物。

マルシェ(イランイランなどの香水が安価で売られていた) →金曜モスク(15世紀の建築で純白の建物でモロニのシンボル的存在)→ボウニ・ビーチ(ターコイズブルーに輝くインド洋の海が美しい浜辺)

金曜モスク

イコニという町へ移動。
王宮跡 →入り江(たくさんの女性たちが身を守るために自決した。昔、マダガスカルからの攻撃が頻繁にあった時期がある)
再度国立博物館(やっとシーラカンスの剥製とご対面。大きさは約1mほど。シーラカンスは紙幣にも描かれている。他にはモロニの歴史や文化の展示があった)

預言者の洞窟は行けなかった。

8月27日
09:45 発 モロニ   エール・オーストラル (737-800)
13:10 着 サン・ドニ(レユニオンの首都)

入国時、イミグレーションのスタッフの女性の態度が非常に悪かった。
イミグレはその国の顔ではないのかな?この一人の人間の印象で全体の
印象が悪くなると思うけど。

昼食(カレーバイキング)後、自由行動。

プライベート ビーチを散歩していると小舟(マンゴーの木をくり抜いて作った一人乗りの船)や遠くに帆船が停泊しているのが見えた。ホテルの建物の土台は溶岩で、L字型の湾になっている場所に建てられている。

8月28日
07:00 発 サン・ドニ モーリシャス航空(A319-100)
07:45 着 ポート・ルイス(モーリシャスの首都)

これまた、入国審査が厳しくて時間がかかった。
夕刻、出国するので不法入国者ではないかと疑われたらしい。

入国カードの裏に描かれているのはかつてこの国に生息したが、人類によって絶滅に追い込まれた鳥で「ドードー」。大きさは約1m。
入国スタンプと通貨のデザインにもなっている。
不思議の国のアリスにも登場することで有名。

ドードー

出迎えてくれたガイドの女性も最初に話した人に英語が通じずにイライラしていたし、態度がとてもエラそうであった。これがガイドの態度か?

③    モーリシャスはレユニオンの北東に位置し、インド洋の貴婦人とも呼ばれる。
1968年にイギリスから独立。インド商人の貿易の中継地であったために住民はほとんどがインド系。更に奴隷制度廃止後1834年からサトウキビ畑の労働者としてインドからの労働者を50万人迎え入れた。

お弁当の朝食後、ポート・ルイスの市内観光へ。

アデレード砦(1834年から6年かけて建築。大砲も何本か残っている。ポート・ルイス市内が展望でき、モカ山脈に囲まれた町というのがよくわかる)

アプラヴァシ・ガート(世界遺産。移民局でここから各地のプランテーションに労働者たちは派遣された。5年の労役の後はモーリシャスに残るもインドへ帰るも自由)

郵便博物館 →中央市場 →プラス・ダルム広場 →ラ・ブルドネ総督の銅像(ポート・ルイスの建設を手掛けた人)→ル・コーダン・ウォーターフロント(昼食)

空港へ
出国する際も係官達は難癖をつけてきて、「早く賄賂をよこせ」と言わんばかりだった。
英語で隣同士としゃべっていて、こちらには分からないと思っているのだろうが、ちゃんとわかっているんだから!
本当に感じが悪い国、モーリシャス! (済みません。正直で)

17:10 発 ポート・ルイス   エア・セイシェル(A320-200)
19:45 着 ヴィクトリア(セイシェルの首都でマヘ島にある)
ガイドさんは日本人の方。

ホテルへ。

④    セイシェルはインド洋の中央にあり、これまでの国々よりも北の方角に位置する。
1976年にイギリスから独立。115の島から成り、インド洋の真珠と呼ばれる。
イギリスのウィリアム王子とキャサリン妃がハネムーンに訪れた。

8月29日
終日、船でプララン島とラ・ディーグ島の観光。

07:30 発 ヴィクトリア カタマラン(高速船)
08:30 着 プララン島

ヴァレ・ド・メ国立公園(ヴァレ・ド・メとは「巨人の谷)という意味で世界遺産。
ココ・ド・メール(双子ヤシ)という人のお尻の形をしたヤシの実がなる木が自生している。オスとメスの木があり、公園内には合わせて7,000本の木が群生している。高さは軽く30mを超え、寿命は250年から400年。約25年で最初の花を咲かせ、更に時間をかけて直径50cm、重さ20kgの地球最大の実をつける。
他にはジャック・フルーツやバニラ等、様々な植物も見られる)

双子ヤシ

その後、同じくカタマランでラ・ディーグ島へ。プララン島から15分。

ウエルカム ココナッツジュースをいただき、牛車に乗って昼食のレストランへ。
その後も牛車にて移動する。道中にはサイクリストがたくさん。

アンス・スース・ダルジャン ビーチ(自然に形成されたユニークな形で「恋人岩」と呼ばれる大きな花崗岩がたくさんある。世界のビーチ ランキングに何度もランクインするほど有名。シュノーケリングや泳いでいる人が多く、我々もその仲間に。
どなたかが、滑って転び、添乗員さんがすっ飛んで行ったが、大事には至らなかった模様。子犬も自ら海に入っていき、泳いで帰ってくる様子が見られた。
ずっと忙しく移動しっぱなしだったので久しぶりにのんびりできた)

ディーグ島

港まではトラックで。
ヴィクトリアまでプララン島経由で戻った。船は結構揺れたが、船酔いもせずラッキー。

8月30日
終日、マヘ島の観光。

大統領官邸 →時計台(イギリスのビッグベンを模したもので、とても小さいがヴィクトリアのシンボル的存在)→教会 →クラーク市場(1840年の建築。1階は地元の人向けで、1階がお土産屋さん。色鮮やかな野菜や果物がたくさん並んでいた)→大聖堂 →郵便局 →自然歴史博物館 
植物園(1901年開園。ココ・ド・メールをはじめ、珍しい植物があった。アルダブラ ゾウガメは想像したよりも大きかった。来年行く予定のガラパゴスのゾウガメとは種類が違うのかも。アブダブラ環礁には約10万頭が生息しているとか)→
モルネ・セイシェロイス国立公園 →クラフト村

ホテルへ。

8月31日
午前中は自由行動。

空港にてチェックイン後お弁当の昼食。

13:50 発 ヴィクトリア   エア・セイシェル (A330-200)
16:25 着 ポート・ルイス

ホテルへ。

9月1日
モーリシャスの残りの観光へ。

トゥル・オ・セルフ(2万年前に形成されたクレーター。標高600mの地点にあり、河口は深さ85m、直径280m。中は凹んではいるが、林となっている)→

キュール・ピップ(島の中央部にある町で高原にあるので、茶畑が広がっている。クレオール様式の建物とホテルが立ち並ぶ)→市庁舎 →教会 →図書館 →市民センター 

→ポールとヴィルジニーの像(ベルナルダン・ド・サン・ピエールの小説でモーリシャスを舞台にした純愛物語の主人公たち)→市場 →

グラン・バッサン(33mの高さの巨大なシヴァ神の像やガネーシャ他と沐浴ができる池がある。サルたちが我が物顔で歩いている)→

ブラックリバー渓谷(モーリシャスのグランド・キャニオンと言われており、落差100mのシャマレルの滝がある)→

シャマレルの滝

七色の大地(火山から噴き出した鉱物でできた不思議な景観で、絵の具を混ぜたようなグラデーションが素敵。中国でも見たことがあるが、太陽の光によって大分影響されるので一概にどちらが綺麗とかは言えない)

七色の大地

ル・モーン山(ル・モーン・ブラバンという半島にある標高556mの山。できれば空から眺めて海の中に吸い込まれるように流れ落ちる「幻の滝」を見てみたかったが、今回は山だけの眺望となった。何たって、モーリシャスと言えばここ(表紙の写真)だから。

だが、悲しい歴史もある。奴隷制度が廃止される前まではアフリカから連れて来られた奴隷たちの隠れ家となっていた。1835年に警察が「もう大丈夫だから出てきなさい」と伝えた所、奴隷たちは誤解をして100人以上が身を投げた場所でもある)

空港へ向かう途中に交通事故にあった!!
17:45頃、左折するカーブで対向車とぶつかり、ガッシャーンと車の右側についていたサイドミラーが根元から壊れた。突然車がストップしたので、皆前のめりになってしまったが、何とか大丈夫だった。シートベルトなどない。ドライバーさんはどえらい剣幕で相手に食って掛かった。
トルコでもバスに乗っていた時に、左側から車が突進してきてぶつかったことがあるが、ドライバーさんはとても紳士的に対応をしていた。この辺の人間性が違うのだ。
警官も3人来て、調査及び事情徴収をして約1時間もロスをしてしまった。
飛行機に乗らなければいけないので、ハラハラドキドキだった。

20:45 発 ポート・ルイス モーリシャス航空(A330-200)

9月2日
10:30 着 香港
15:10 発 香港 キャセイ・パシフィック航空(777-300)
20:30 着 成田

レユニオンの空港は何故見ちゃいけなかったのかは未だに不明。
後記:現在、ロシアの上空の飛行が禁止されているので、南回りが復活していますね。
昔ほど極端に南を回るコースではないようですが、それでも時間は相当かかるようです。
アンカレッジ経由便も復活していますね。

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