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パプアニューギニア

(60番)  1993年   12月

パプアニューギニアへ行ってきました。
ニューギニア島(日本の真南にあってアフリカではない)の密林地帯には外界との接触を拒んできたために1960年代頃まで「人食い人種」がいたという話を聞き、どんな国なのだろうと関心を持ったのです。

因みに「ギニア」と名前につく国は世界に4か国あります。
アフリカのギニア(旧フランス領)、赤道ギニア(旧スペイン領)、ギニアビサウ(旧ポルトガル領)とオセアニアに属するパプアニューギニアです。

今回の参加者は男性3名、女性4名の計7名でした。

1日目 12月24日
✈ 10:00 発 成田: キャセイパシフィック航空(B747)
             後記:この機種は日本にはもうない。
  14:00 着 香港

✈ 22:20 発 香港: ニューギニア航空(エアバス)

2日目 12月25日
  06:40 着 ポートモレスビー(首都)
ビザ代11ドル、食べ物の持ち込みは厳しく調べられた。

✈ 10:10 発 ポートモレスビー:ニューギニア航空
  11:10 着 マウントハーゲン(第二の都市)

✈ 11:40 発 マウントハーゲン:チャーター機
  12:10 着 タリ(第三の都市)

国の説明
オーストラリアの北に位置する世界で2番目に大きなニューギニア島の東半分と周辺の600を超える島々で構成される。
因みに西半分はインドネシアのイリアンジャヤである。
800の部族が暮らし言語の種類も800語あるが、公用語は英語。
1975年にオーストラリアから独立。

第二次世界大戦時に日本軍が占領したラバウルは東のニューブリテン島にある。

パプアニューギニアでは1960年代には「人食い」の習慣はなくなったようだが、インドネシアのイリアンジャヤに住んでいる「コロワイ族」は1974年に発見されるまでは「人食い」は行われていたようだ。
人肉を食べる目的は人に悪魔が取り付いた場合に(クールー病もしくは笑い病)それを追い払うためと悪い事をした場合の制裁として・・・だそうだ。🫢

タリは山に囲まれた盆地にあり、空港に到着した途端に一気に先史時代に戻ったような雰囲気を醸し出していた。人々は民族衣装を着用していて、中には国の鳥である極楽鳥の羽を頭の上につけている人もいる。
ほとんどの子供は素っ裸の裸足で、大人の男性は所謂○○〇ケース姿だ。
いやはや、この段階でかなりのカルチャーショックを受けた。😯

タリ泊
ホテルは伝統様式(草葺きの丸い屋根で壁も円柱)のコテージタイプとなっている。
丘の上にある為、ラウンジからの景色も素晴らしい。様々な鳥たちも近づいてきた。

コテージ

3日目 12月26日
早朝のバードウォッチングに出発。
海外からこのバードウォッチングをするためだけに訪れる観光客も多いとか。残念ながら、極楽鳥は見つけられなかった。

フリ族のまじない師の家
先祖のお墓(骸骨がそのまま安置されている・・・)
石薬草園(魔法に使う)
成人男子養成スクール(?)
不思議の泉(短期間で驚くほど早く髪の毛が伸びるらしい・・・
ここは、蚊の大群が押し寄せてきてネットを被らないと息もできないほどの多さでビックリしたのなんのって!!あんな蚊の大群というか塊を見たのは、人生これが最初だし最後にしてもらいたい)
自毛の髭づくり
など、この国でも特に魔訶不思議な風習が残る民族だ。

車で移動中にとんでもない光景を目にした。
村人総出で隣村と喧嘩をしに行くのだそうだ。
確かに彼らはいきり立っていた。
こういう事は日常茶飯事だそうだが、本当かな?

喧嘩をしに行く人達?

シンシンという伝統舞踊の見学
お化粧をする段階から見せてもらった。
現在では冠婚葬祭で披露される踊りとなっている。

お化粧をするフリ族
太鼓
円になって踊ってくれた後
強い戦士に見える
にこやかに記念撮影に応じてくれた(言葉はもちろん英語)
風格を感じる
お土産
お土産
○○〇ケースのお土産

タリ泊

4日目 12月27日
✈ 09:00 発 タリ:チャーター機
  10:00 着 ティンブンケ(セピック河沿いの村)
          機内からは原始林の中を蛇行する大河が流れる様子が                                      よく分かった。

ここから、セピック河クルーズが始まり。
セピック河は全長1,100kmでこの国最大の大河である。流域の人々は太古の昔からこの河を道とし、糧として独特の生活様式と精霊信仰をもって暮らしてきた。

クルーズ船

まずは、セピック河本流を遡る。
河の両岸には原始林の中に村が点在している。
雨季に備えて高床式の家が建っており、その周りには主食にするバナナやヤム芋等の畑が広がり、人々は昔ながらの生活を営んでいる。

クルーズ船泊
夜には「さっき、鳥の大群が船の上空を飛んで行ったけど、見ましたか?
ものすごい光景でしたよ」と添乗員さんから聞かされたが、部屋にいたので気が付かなかった。
一言教えてくれたらよかったのに・・・

5日目 12月28日
クルーズ船は「セピック・スピリット」といい、セピック河本流からクロサメリ河、ブラック・ウォーター河、カラワリ河とセピック河流域の一番景色のいい所を航行していく。
途中、ミンディンビット、マモリ、サングリマン、クバンマスといった村々に立ち寄った。
しかし、水深が浅く、本船が入っていけない村には曳航しているモーターボートで進んだ。
村人は擦れていない人が多く、慎み深くて素朴な人ばかりだ。

自由時間で辺りを散歩していて、つい草藪の中に入ったら、踵に激痛が・・・
何かに食われたようで、真っ赤に腫れあがり、帰国後も1か月間は毎晩、痒くて痒くて搔きまくり、ついには皮がベロンチョと剥がれてしまった。その皮はかなり厚く、中の肉が赤く見えていた。😓

夕食にワニのステーキを食べた人がいて、「臭みもないし、肉も柔らかくて美味しい」との事だった。
クルーズ船泊

6日目 12月29日
ブラック・ウォーター河に入ると川の水の色が黒くなった。これは堆積した植物のタンニンによって黒くなったもので、水面が鏡のように空を映し出して絵のようにきれい。
ドンドン進んでいくとブラック・ウォーター・レイクに出た。
川面にはウォーター・レタス、蓮、睡蓮などが育っている。睡蓮の周りにはサギ、バンなどの水鳥が飛んでいた。村人はカヌーで漁をしている。

セピック河

ある村に立ち寄った
国民はほとんどがクリスチャンだが、「スピリット」と呼ばれる精霊信仰が共生している。
これは自然界のもの、山、川、木、動物などすべてに霊が宿るというもの。
ワニを先祖として崇めるセピック川流域の男性は「ハウスタンバラン」という精霊の家で成人するための通過儀礼を受ける。それは体にナイフでワニの鱗のように傷をつけるのだ。
痛そう・・・🐊
実は中への女性の立ち入りは禁止だが、例外として観光客は認められている。

ワニの鱗状にした人

彼らが作る木彫りのワニのお面や「ストーリーボード」と呼ばれる50cm~1mほどの生活の様子を彫りこんだ木板、ガラムート(木をくり抜いた太鼓)などは民俗学的、芸術学的に優れたものが多い。

ストーリーボード

実は「ストーリーボード」が気に入って一つ購入したが、機内に持ち込むと大きすぎるので預けてくれと言われてしまった。結局、機内の他の場所で保管してもらう事になりほっとした。

村の様子
村の様子
仲良しこよし
船内で行われたショー

クルーズ船泊
クルーズはカラワリにて終了。

7日目 12月30日
空港へ行くために早朝にボートに乗り、移動。
小さなボートなので、直接風が体に当たり、更にビュンビュン飛ばすし寒くて凍えてしまった。辺りはカゲロウが飛び交っていて、とても幻想的だったのがせめてもの救いだった。

✈ 11:30 発 カラワリ
  12:00 着 マウントハーゲン(ハイランドと呼ばれる高原にあ                                                   る)

🚙 ワギ渓谷のマッドマン村へ

粘土で作った仮面を被った村人による無言劇は妖怪たちと関わりのあった生活を表現している。観客席の正面から竹製の爪をつけて妖怪たちが忍び寄ってくる様は不気味ではあるが、泥の仮面の表情がどことなくユーモラスだった。

マッドマン
マッドマン
マッドマン達と記念撮影

マウントハーゲン泊

8日目 12月31日
✈ 10:55 発 マウントハーゲン
  11:55 着 ポートモレスビー

✈ 13:30 発 ポートモレスビー
  19:30 着 香港(マニラ経由)

ここで唖然とした出来事が起こった。夕食はオプションになっており、自分は機内で何回も食事が出るし、夜遅くに食べる習慣がないので、申し込んでいなかった。
7名のうち、5名がそれに申し込んでいて(1人は友人と待ち合わせ)、何と自分はホテルへ先に連れて行ってくれるかと思いきやそのレストランの前の椅子に座らされて皆の食事が終わるまで待たされたのだ。
通常、日程に含まれている行程が先で、オプションは二の次になるはず。日程表にも「香港到着後、送迎車両にてホテルへ」と記載がある。

この添乗員は旅行中、トイレを一度も案内せずにこちらから言わなければ探してくれなかったし、本当に添乗員としての資格があるのか疑問。

「○○さんが待っているから早くホテルへ行きましょう」と一人の女性が言ってくれたおかげでやっと重い腰を上げたとか。
もちろん、こんな酷い仕打ちを受けたので、二度とこの旅行会社は使わない。
帰国後、旅行会社に文句を言ったら、菓子折りを送ってきたが、受け取り拒否。🤬🤬🤬🤬

香港泊

9日目 1月1日
✈ 10:15 発 香港:キャセイパシフィック航空(B747)
  14:45 着 成田

今回は非常に珍しい国の民族、自然、文化などに触れることができて良かったですが、最後に嫌な思いをしたのは残念です。
次はラバウルにもぜひ行ってみたいです。

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