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”The Master of Touch and Tone" Jerry Byrd

スティールギターの名手といえばJerry Byrdの名前を上げる方も多いだろう。
スティールギターのサウンドといえばカントリーミュージックではなくまずハワイアンのサウンドが想起されるという方が多いかもしれない。その時イメージされるまさにあのスティールギターのサウンドはJerry Byrdの音なのだ。

Jerry Byrdはハワイではなく、アメリカ本土で生まれ育っている。生まれ育っているだけでなく、アメリカ本土でカントリーミュージックの大御所のバックバンドでもプレイしている。

私は、Jerry Byrdといえばハワイアンのレコードしか持っていないので、彼の弾くカントリーミュージックがどんな雰囲気なのかは知らないけれど、カントリーの世界でもなかなかのキャリアを築いていたようだ。ハンク・ウィリアムスやアーネスト・タブなんかとも共演していたとのことだ。

ハワイに渡り、ハワイアンミュージックを演奏してからの方が一般的には有名だろう。Sho-Budの8弦ダブルネックのコンソールタイプのスティールギターを立って演奏する彼の映像をYouTubeでも見ることができる。

何よりも、彼の演奏はその浮遊感のあるサウンドだろう。聴いているだけで、なんだかハワイにいるようなのんびりした気分になる。以前テレビで、マヒナスターズの和田弘だったかが、良いハワイアン・バンドのサウンドは、聴衆を眠らせれるぐらいリラックスさせることができると言っていたが、Jerry Byrdの音楽を聴いていると、眠たくなってくる。ライブに行ったら100%眠るパターンだろうな。

こういう、柔らかくてふわふわしたサウンドはどうやって出すのだろう。Jerry Byrdのスティールギターの音は、どちらかというとハッキリとしていて艶やかなのに、バンドのサウンドを聴くと柔らかい。この境地に至るまでには色々な紆余曲折があったのだろう。

Jerry Byrdのおすすめアルバムを一枚挙げるとしたら、”The Master of Touch and Tone"だろう。まさに”The Master of Touch and Tone"であるJerry Byrdのスティールギターを堪能できる。

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