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カントリーロックのあのサウンドを

YouTubeで1977年のイーグルスのライブビデオを観ていた。このライブビデオでJoe Walshが演奏しているのは70年代後半製のテレキャスター(おそらく当時の新品)なのだが、パーツが色々と交換されていて、一体どういう代物なのかよくわからなかった。

けれど、この粘りっけのあるクランチサウンドがどうも良い。70年代後半のテレキャスターはどこかギラギラしすぎていて使いづらいのだが、Joe Walshは見事に使いこなしていた。

ライブ画像をよく見てみると、ヘッドのストリングリテーナーが2つ付いていて、Fキーのペグがついているので、間違えなく70年代のモデル(アッシュボディー?)なのだが、フロントピックアップは交換されているようである。また、サドルもはっきりとはわからないけれど、ブラスのサドルに交換されているようである。

特に、ホテル・カリフォルニアのギターソロでこの70年代のテレキャスターを演奏しているのだが、リアポジションで弾いているので、フロントピックアップの音がどのような音なのかはよくわからない。(この頃のテレキャスターのサーキットははすでにリア、ミックス、フロントのセレクタースイッチになっている)

Joe Walshのような名人が演奏すればどのようなギターからでも彼らしいサウンドが出てくるのだろうけれど、こういう音の出るギターあったら欲しいなぁと常日頃思っていたのである。

それで、うちの店のオリジナルTLスタイルギターでこういうサウンドのギターを作ることにした。Joe Walshのこれというわけではなく、もう少しカントリーやウェストコーストロックに使えそうなモデルを。

Joe Walshが弾いているのは黒ピックガード(76年製ぐらいかな?)のモデルなのだが、先日黒ピックガードでRhodesピアノのピックアップを載せたモデルを作ったばかりなので、ピックガードはホワイトにした。

ペグも、手元にシャーラーのFキーは持っているのだが、もう少し60’sっぽい要素も欲しかったので、アルダーボディーで作り、クルーソンタイプのペグにし、ストリングリテーナーも一つだけにした。(ドンズバというのもなんだか、、、)

ピックアップは、この頃のFenderに採用されていたスタッガードポールピースに揃えたのだが、出力はそれほど高めではなく、トレブリーになりすぎないものにした。ピックアップは例によってハンドワウンドで作ってもらった。

出来上がったギターを弾いてみると、なかなか狙ったものに近いものができたと思う。Joe Walshのあのテレキャスターの音というよりは、ウェストコーストのカントリー・ロックに似合うサウンドに仕上がった。

その辺りの音楽がお好きな方には是非お勧めしたい一台です。
https://www.j-guitar.com/products/detail.php?id=1242753

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