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Leon Russellの音楽とカントリーミュージックの自然な融合

Leon Russellはとても器用なミュージシャンだと思う。
ピアノもギターも演奏できる上に、歌も歌えるというのもそうであるが、彼の才能は何よりも作曲の才能であるとも思う。

彼の代表曲は色々とあって、"A Song For You"だったり"Superstar"、”Masquerade”等のカーペンターズ(ジョージ・ベンソンも)が歌ってヒットしたもの、”Lady Blue"のようなLeon Russellの世界観が醸し出された曲など枚挙に遑がない。そのほかにも、「ああ、これ良い曲だなあ」と思う曲がLeon Russellの作品であったりする。

私が「これ良い曲だなぁ」と思う感覚の中にはどうも、カントリーのテイストや南部的な(スワンプロック的な)テイストがあるものが多いのだが、Leon Russellの名曲の中にはそのようなテイストの曲も多い。カーペンターズの歌う"Superstar"や”A Song For You"ですら、どこかそんなテイストを感じる。

Leon Russellの音楽のルーツにはそういう音楽が深く関わっているのだろう。実際、彼はHank Williamsが好きで、自らもHank Wilsonと名乗ってカントリーミュージックのアルバムを作ったりしている。それも、ちょっとスワンプロック的な香りを残しながら、スティールギターも入った本格的なカントリーのアルバムに仕上がっている。

彼のアルバム”Hank Wilson's Back!"はカントリーミュージックおよびブルーグラスの大御所の代表曲をLeon Russellなりに味付けをしたカバーで聴かせるアルバムである。このアルバムを聴いていると、それがカントリーミュージックでありながら自然とLeon Russellの音楽になっていて、全く違和感がない。もともと、彼の音楽はこういう音楽だったのではないかというほど自然なアレンジである。

Leon Russellのアルバムには名作が多いが、このアルバムもじっくりとなんども聴くことができる名作に仕上がっている。

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