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横ギターも縦ギターもイケるBuddy Merrill

私はちょっとしたスティールギター・マニアとも言えるぐらい自宅にいくつもスティールギターがある。リビング、書斎、台所、寝室あらゆるところにスティールギターが置いてある。
一度、娘に「お父さんは要らない楽器ばっかり持ってる。ギターもあるし変な横ギターも持っているし。」と言われてしまった。慌てて、「あれはね、横ギターじゃなくて、スティールギターだよ。」と訂正したのだが、「横ギターは横ギターだよ」と言われてしまった。

確かに、家にこんなにスティールギターが溢れているというのに娘には「横ギター」と呼ばれてしまう始末である。スティールギターがいかに市民権を得ていないかがわかる。

スティールギターが「横ギター」であれば、スパニッシュギターはさしずめ「縦ギター」か。私は「縦ギター」も好きである。むしろ「縦ギター」から入ったクチなので、所有しているのはもっぱら「縦ギター」であると言っても良い。

「縦ギター」のアイドルはChet AtkinsとMerle Travisである。彼らのギャロッピング奏法を聴いていさえすれば、おかずがなくてもご飯がススム。

「横ギター」のアイドルはもちろんBuddy Emmonsなのだが、彼以外にもLloyd GreenとかJimmy Dayも大好きだし、元祖ユニバーサルチューニングのMaurice Andersonも好きである。「横ギター」はとにかく、みんな好きである。ペダルスティールギター以外でも、Jerry Byrdの眠気を誘うスティールギターも好きだし、Jerry Douglasのどこまでも伸びる官能的なドブロのサウンドも好きである。

世の中には、「横ギターも縦ギターも」イケる人がある程度の割合でいる。スティールギター・プレーヤーの多くはもともと「縦ギター」から入った人が多いので、そういう方々は両方いける。

今日聴いているBussy Merrillも両方イケる。しかも、スティールギターでも普通のエレキギターでも両方でリーダー作をリリースしている。今日聴いているのは「横ギター」の方で"Steel Guitar Country"というアルバム。このアルバムで彼はペダルスティールも弾けばドブロも弾く。しかも、すごく良い。

私は、B面2曲目に入っている"Rose Garden"(あのLynn Andersonのヒット曲)が特に好きなのだが、この曲ってJoe Southが書いていたのだということを今夜初めて知った。さすがJoe South、いい曲書くぜ。この曲はペダルスティールギターで聴くと、この独特のコード進行がなかなか胸を刺激する。特にサビの部分なんて、いわゆる3コードのカントリーばかり聴いている私としては、なんて良く出来たコード進行なんだ!と思ってしまう。G7からGm、A7に行くところとか、よく出来ている。

Buddy Merrillは昔のテレビ番組に出演した時の演奏している動画がYouTubeにもあるので、もしご興味があれば観てみて欲しい。それはもう、万能なプレーヤーで「横ギターも縦ギターも」凄いから。

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