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またまた凄いアルバムをリリースしたらしいVince GillとPaul Franklin

現在のカントリーシーンで私が最も好きなシンガーでギタリストVince Gillと当代きってのペダルスティールギター・プレーヤーのPaul Franklinが新しいアルバムを出したというニュースをSNSで見かけたので、早速YouTubeで視聴
してみた。このアルバムは買わねばなるまい。早く欲しい。まだ日本のAmazonでは売られていなかった。

まだ手に入れられていないので、今回の写真はVince GillとPaul Franklinの2013年(10年前!)の名盤Bakersfieldの写真にした。このアルバムも素晴らしい内容だ。Buck OwensとMerle Haggard、ベイカーズフィールド・カントリーのカバーアルバム。Nashvilleを本拠地とする、現代の名手二人がベイカーズフィールド(西海岸モノ)をカバーするとどうなるのか、誠に気になったので購入して聴いたのだが、Vince GillとPaul Franklinのベイカーズフィールド・カントリーおよび、Buck OwensとMerle Haggardに対するリスペクトが感じられ、かつ楽しいアルバムに仕上がっている。

私はこのBakersfeildが出た時に、Vince Gillは今までの最高傑作を作ったと思ったのだけれど、今回のアルバムはもっと凄いらしい。

タイトルはSweet Memories。あの、松田聖子のやつじゃなくて、カントリーミュージックのスタンダード曲のSweet Memories。これが、凄い名曲で、メロディーも歌詞もしっとりとしていて、多くのカントリーシンガーがカバーしている。Don Gibsonが歌っているバージョンが一番有名か。
歌うのも難しいのだけれど私も時々自宅で一人でギターをポロポロならしながら口ずさんでしまう。今回のアルバムにももちろん収録されていて、Vince Gillが彼の透き通った歌声を聞かせてくれている。

どうやら、今回のアルバムはRay Priceと彼のバンドCherokee Cowboysのレパートリーのカバーアルバムのようだ。すでにYouTubeには音源はアップされていて、聞くことができるのだけれど、このアルバムはやっぱりレコードか何かでじっくりと聴きたくなるのだ。何故かというと、やはりこれはアルバムを通してトータルで作品なのであって、聴きたい曲だけをピックアップして聴くよりもアルバム全体を楽しんだ方が楽しめそうな内容なのだ。とはいっても、私はまだ手元にこのアルバムがないので、通しては聴いていないのだけれど。

Paul Franklinの楽器は彼の父親が作ったFranklinのペダルスティールギター。これが超高級品で一台一台Paulの父親の手作り(全てのペダルスティールは手作りだが)。今では中古市場でも一台$5,000〜$7,000ぐらいで出回っている個体もある。ペダルスティールギターには、いくつかの高級ブランドがあるのだが、Franklinも間違えなく、そのうちの一つだろう。

ペダルスティールギターは、プレーヤーによってセットアップ(Copedentと呼ばれる)が違うので、純正パーツがなければセットアップを変えることができないので、なかなか中古を手に入れても、自分の気に入ったセッティングになっているかどうかはわからないのが難点なのだが、現代のペダルスティールプレーヤーのセッティングのベースになっているのはPaul Franklinのセッティングだろう。E9には通常3本のペダルがついているものなのだが、Paul Franklinの楽器には5弦と6弦を全音フラットさせるペダル(通称フランクリンペダル)が4本目のポジションについているのが彼のセッティングの特徴だ。(6弦を2音下げるニーレバーも特徴的)

私は、彼のセットアップの楽器を触ったことがないので、それらのペダルで何ができるのか全く知らないが、フランクリンペダルが付いている楽器は、ペダルを踏むだけで、5弦を最大で2音上下できるのできっと、メロディーラインを3弦、4弦で弾くときに、ハーモニーの自由度が効くのだろう。

Vince Gillの楽器について、今回は何を弾いているのだろうか。彼のメインは50年代(52年だった気がする)のテレキャスターなのだが、世界でも指折りのヴィンテージギターコレクターなので、一体今回は何を持ち出してきているのだろう。そのあたりも楽しみである。ジャケットのイラストで彼はGibsonのホローボディーを持っている。(おそらくL-5か?)

このニューアルバムについては、また手に入れたらレビューを書くことにしよう。

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