必見「行政書士開業成功のテクニック」ライバルに差をつけろ、開業当初の不安を解消します

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はじめに、この書籍をご覧いただいている読者の方は、もうすでにライバルに差をつけています。行政書士として成功するか失敗するかは、開業前後の準備にかかっていると言っても過言ではありません。開業1年~3年で多くの同期が廃業していくのが実態です。こうならないためにも、成功するためのスタートダッシュを切ってほしいのです。

開業当初は、様々な悩みや疑問を持ち、どのように立ち回っていったらよいのか分からないのが現状ではないでしょうか。実務をどうやって憶えたらいいのだろうか、接客はどうすれば、マーケティングはなど様々な悩みに直面することでしょう。

このための解決策を具体的にお伝えして、どのようにしたらよいのか、何をしなければならないのかを分かりやすく詳細に記述しています。これを読んで開業当初の不安を取り除き、生き生きと業務に邁進してほしいものです。そして3年後には廃業することなく、必ずやライバルに差をつけていることと思います。行政書士会に関する事項などは私の所属する千葉県行政書士会を基準に記述しておりますことをご理解ください。読者の皆様の成功を祈念しています。

わたべ行政書士事務所
代表行政書士 渡部 康行


目 次

はじめに

第1部 行政書士とは
第1章 行政書士の社会的役割
第2章 現代を取り巻く環境
第3章 昨今の特性
第4章 行政書士の現状と問題点

第2部 登録前(開業前)にやっておくこと
第1章 登録申請前
第2章 登録申請後から登録まで

第3部 登録後(開業後)にやっておくこと
第1章 登録後(開業後)から半年まで
第2章 登録半年後から1年まで

第4部 テレビ出演顛末記(番外編)

おわりに



第1部 行政書士とは
第1章 行政書士の社会的役割
 行政書士は、他人の依頼を受け報酬を得て、官公署に提出する書類    (電磁的記録を含む)及び権利義務・事実証明に関する書類に関して、法律に基づき作成、作成・提出を代理または代行し、加えて、当該書類作成に伴う相談に応ずることを業とする。また、特定行政書士の付記がされた者は、これらの他に行政書士が作成した官公署提出書類に関する行政不服申立て手続等の代理、及びその手続について官公署に提出する書類を作成することを業とすることができる。
行政書士が作成する書類は、簡単な届出書類から複雑な許認可手続きに至るまで多岐にわたり、1万種類に及ぶと言われる。許認可などの申請書・添付書類など行政機関に提出する書類のほかに、契約書、定款など権利義務・事実証明に関する書類を作成する。また、それらの書類を作成する際の相談にも応じる。代表的な例としては、新車を購入した際の登録手続き、飲食店や建設業を開業する際の許認可手続き、法人設立のために認可を要する際の認可手続及び定款認証手続・議事録等の作成(登記手続は除く。また登記が効力要件になっている法人設立は除く。)、外国人の在留資格の更新および変更手続きなどが挙げられる。
 行政書士の担う役割として行政書士法第1条は「この法律は、行政書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、あわせて、国民の利便に資することを目的とする。」と規定されています。昨今の複雑化する社会の中で、国民の多様性を捉え、国民の利便の為に行政との橋渡しを期待されているのである。そこに行政書士としての社会的役割があると言える。


第2章 現代を取り巻く環境
 今の現代社会を取り巻く環境、少子高齢化による老々介護、排気ガス規制、化石燃料などの環境問題、国内外の政治情勢、これらの社会問題が山積している中において、どう向き合って解決していかねばならないのか。我々行政書士として真剣に考え取り組むことが必要になっている。そのことが行政書士の役割でもあり、国民と行政の懸け橋としての存在意義である。
 コロナ禍において行政書士としてどう向き合っていくのか、どうコロナと付き合って行くのかを考えなければならない。コロナ禍において、行政書士としてできることは何か。給付金、助成金の申請サポートや中小企業の経営サポートなど我々行政書士に出来ることがあります。個人事業主の困りごとを解決することは行政書士の役割・使命であるとも考えています。事業主には本業に専念してもらい、行政書士が本業以外をサポートする、そうすることによって事業主のみならず、地域の活性化にもつながるものと考えます。単に書類手続きのみではなく、個人事業主に対してトータルサポートができるのです。
 今は、社会全体が閉塞感に包まれていますが、何も引きこもっているだけではいけません。積極的に活動するのもいいと思います。例えば、勉強会やセミナーに参加したり、セミナーを開催したりするのもいいかもしれません。その代わり、しっかりコロナ対策を講じて、お客様に不安を抱かせないように安心・安全な催しにすることが必要不可欠です。今は、このような情勢ですが、逆にチャンスでもあるのです。このチャンスを逃さず、積極果敢に色々なことを実行してみてほしいと思います。

第3章 昨今の特性
 コロナ禍における行政書士としてのスタンス、役割が一層大きいも のとなってきています。個人事業主に対する持続化給付金や補助金などの支給申請に際して、行政書士の役割が新たに認識されたところでです。行政を側面から支援するとともに国民からもニーズがあり各種相談や支援の依頼が多くなってきているのが現状です。ここで社会的認知をさらに広げ行政書士の必要性を益々アピールすることができるようになるかもしれません。コロナが早く収束することを期待していますが、アフターコロナの対応も十分に考えないといけません。アフターコロナにおいても今のようなオンライン中心の活動は継続すると思います。今後はより一層デジタル化、IT化が進むことが考えられます。電子申請など、その波に乗り遅れることなく対応しなくてはなりません。対面での申請書類提出や相談がなくなっていくなかで申請や面談のためのスキルを身に付けないと取り残されてしまうかもしれません。このIT化の波をチャンスと捉えその対策を考えて講じ、出遅れることがないように今から十分な準備をしておきましょう。

第4章 行政書士の現状と問題点
 行政書士を取り巻く環境は近年厳しいものになってきている。令和
2年10月現在、49,441人の行政書士が登録されている。日本の人口減少に反比例して増加傾向にある。今後も増加する傾向にあるものと思われる。理由を上げれば、他の士業資格のように受験資格がなく、だれでも受験しやすい上に、税理士、司法書士に比べ難易度が低いことがある。行政書士は増える一方で、顧客となりうる人口は減少している。今後の顧客獲得競争が益々激しくなるものと思う。今後は一層の顧客獲得努力と強力なブランディングをして差別化を図らなくては生き残れなくなるかもしれない。また、昨今のデジタル化の波で、AIに仕事を奪われることも予想されるし、役所の手続きが簡略化されネットで簡単に申請することができてしい、行政書士は必要ないなんてことにもなってしまうかもしれませんね。

第2部 登録前にやっておくこと
第1章 登録申請前
(1)計画作成
 試験合格後は計画作成から始めましょう。開業までの予定を大きく  
2~3つにわけてから開業までの計画を作成します。合格から最短で登     
録申請を考えている人は当面の計画、中期計画を作成します。1年後の  開業を考えているのであれば、当面の計画、中期計画、長期計画みたいにすればよいでしょう。例えば、当面であれば横軸に1カ月の日付、縦軸に行動を書きます。実務の勉強や申請書類の準備、開業場所についてのことなどを書いていきます。まずは、比較的中長期の計画を作成して、その後短期の計画を作成してください。中長期で概要を作成して短期で精度を高くしてより具体化するという感じです。作成したら計画に乗って進めて行きましょう。途中で修正は大いにしてください。計画通りには行きませんから。柔軟に計画変更して行けばいいと思います。
 今度は備品の購入計画を作成しましょう。開業までに何を、いつ買うのかがわかる計画です。そして計画に基づいて購入見積を作りましょう。これも縦軸に購入品目のリストを作り、横軸は時期を入れた購入予定リストです。例えば事務用デスクの購入予定金額が5万円でいつ購入するのか、これを積み上げていけば開業にどのくらいお金がかかるのかが分かってきます。自分の開業資金内で収まるように計画を作成しましょう。
(2)開業資金
 開業資金をいかに低く抑えるのか、悩ましい問題です。行政書士は  
開業入会金や備品購入等で100万円程度かかると言われています。千葉県は入会金会費等で232,800円(令和2年)と登録免許税の3万円です。私の場合はそれらを含めて150万円程度かかってしまいました。この金額は自宅開業での金額です。事務所を借りるとなるとさらに家賃がかかることになります。自宅兼事務所か外に事務所を借りるのか悩むところです。資金に余裕があれば事務所を借りるほうがよいのかもしれません。

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