大切なことは全部「どうでしょう」が教えてくれた
君は「水曜どうでしょう」を知っているか。
知らないなら、回れ右だ。
これは君が読む記事じゃない。
とにかく「水曜どうでしょう」が好き
私はどうでしょうが好きだ。
DVDは全部持っているが、住んでいる地域での再放送のペースがちょうど良いのでそっちを見ることが多い。したがってDVDでしか見られない企画には多少疎いところがある。
だがしかし、それを補って余りあるどうバカぶりを自負したい。
対決列島の企画発表での安田さんのセリフを暗唱できるくらいには重症である。あるいはパイ食わねえかのくだりも可。
実際にどうでしょうを見ている間も、次のシーンのセリフが口をついて出る。
私の場合、症状が進むと日常のあらゆるものをどうでしょうに繋げ始める。
電子レンジのカウントダウンを見つめながら「5、4、3、2、1、0 GO!!」と言ったり、歯磨きをすれば「小林製薬の糸ようじ」を脳内再生してしまうのは日常茶飯事。
それだけではない。
テレビにシカが映れば「シカでした」、昼食をパスタにすれば「なんでそんなに増えたんだよ」「食感的にはモチに近いね」、外が寒ければ「風と寒さと匂いと危険」、ドラマの視聴率を取り上げたネットニュースがあれば「ハナタレの視聴率は上下してもウキは動かないぞっ!」、、、、、
もう末期的症状ですね。(お尻がランブータン)
「どうでしょう」が教えてくれたこと
それは人間の醜さ(笑)。
私は今知っているほぼ全ての乱暴な言葉遣いをどうでしょうから学んだ。
ディレクターをディスるタレントに、タレントをディスるディレクター。
「お前バカじゃないの」「あのヒゲ殺していいよね」などもはや人としてどうかと思う発言や、タレントに向かって「お前ぶおとこだな」「どけ!二流タレント」など罵詈雑言は尽きない。
動物観察小屋でも洞窟でも、カブに乗っても車の中でも、彼らは場所を選ばず罵り合う。
人間は醜い生き物であると、だがしかしこうあるべきではないんだぞと、そのへんを全部教えてくれたのがどうでしょうだ。
初めて見たファンダム
2013年、私は初めて「水曜どうでしょう祭」に参加した。
ジャンル問わず、こうしたファン向けのイベントに参加するのは初めてで、自分と同じどうバカがこんなにいるのかと、新鮮で、驚きで、滑稽だった。
会場の一角に、自分がどこから来たのか、シールを貼るための地図が展示されていた。
海外勢も少しいたが、日本国内はところどころシールが重なって大きく盛り上がっている地域があった。すでに十分盛り上がったシールの山の上に、私は自分のシールをぐりぐりと押しつけて貼った。
夜、祭の終わりが近づいた頃、私はどうでしょうを見始めて以来初めて感動的な瞬間に立ち会った。
ファンが真っ直ぐに見つめるステージに、あの4人がいた。
大泉さん「僕たち、一生……」
私「どうでしょうします!!」
泣くかと思った。会場が一体となっていた。
ヒゲは「いつ練習したんだよ」などと言っていたが、私はこのときもう胸がいっぱいだった。
あれから随分経って、私は人生で二度目のどうでしょう祭にも行った。
新作も放送され、どうでしょう罵詈雑言集(ねえよそんなの)には「ぶん殴ってやろうか」を始めとするいくつかのセリフが追加された。
私はこれからもずっと、どうでしょうを見るだろう。
この世界のどこかで家でひとり、どうでしょうを見ているあなた。
あなたはもうひとりではありません。あっ、まあひとりですが。
仲間は、外の世界のどこかにはいます。どうバカとして胸を張って生きています。
知ったこっちゃない?一緒にするな?
あなたが幸せならそれでいいと思います。私も幸せです。
なにはともあれ、
僕は一生どうでしょうします。
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