001.「弱虫のキミへ」

私の命はもう終わってしまうから
私といたらきっと悲しむから
一人で生きようと決めたあの日から
キミはずっと後ろについてくる

私の命が終わりを迎えたら…
キミは小さく首を横に振る

なんで分からないの私のことを忘れないと
キミは幸せになれないの弱いから
君を忘れるくらいなら幸せなんていらないって
泣き出しちゃうんだから ほらね、弱いでしょ

絶対助ける 頑張るキミの姿を
見ているとちょっと胸が痛むんだよ

季節が過ぎて『死』が近づいて
キミはわざとらしく元気を装う

私が辛いんだよ、キミを見ていると
私が見たいのはその笑顔じゃないよ
死んでしまうまでは笑って過ごそうよ
キミはまた泣き出した 泣いた後笑った

それからしばらく笑って過ごしたの
キミの笑顔を沢山見れて幸せよ

「ありがとう」と言って私は死んだの
最期まで笑ってくれたキミは泣き出したの
精一杯泣いた後「ありがとう」と呟いた
キミはもう弱くない、強い強い人よ

沢山の季節が過ぎてキミは幸せに…
私は安心して、少しだけ泣いたの

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