027.「眠り落ちるまで」


どこかで覚悟していた
無くなったあの人と残された君
私じゃあの人の穴を
埋められないかもしれないけど

ごめんね

やけに目が冴えた深夜 風邪気味だから
買ったままにしてた本をそっと開いてみる
噛み締めるように1ページずつ目を通して
主人公にあの人重ね目を擦る

いつも君は明るく振る舞って
たくさんの人を笑顔にしてたのに…
きっと私はあの人にはなれないけど
できるだけ頑張ってみるよ

このセカイが全て嘘に見えても
君がくれたバトンなら
なんとか生きていけるかな
今日はおやすみ また会いたいな

眠り落ちるまで

君をずっと支えてくれた
君の大切なあの人 心残りの痕
私が代わりに一緒にいるよ
私じゃ物足りないかもだけど

どんな夢を見てるんだろう 寝顔を眺める
私の隣 眠る君 そっと微笑む頬
あの人のようには多分なれないけど
私なりに君を支えていけたら

このセカイが全て正解だとしても
あの人がいないセカイを
君は嘘と言うだろう
それでいいよ今はおやすみ

眠り落ちるまで

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