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あしやさんの動画「ロシア人女性本当にやばいの?ロシア女性の良いところも解説!」を見て、映画『ひまわり』がよくわかった話



ロシア女性のYouTube



最近、YouTubeでね、ロシアの女性が日本語で話してる動画が好きなんすよ。気がつくと、ロシアの女性の動画をたくさん見てます。なぜか。


なんでロシアの女性なんだろう、と自分でもよくわかんないんですが、たぶん、我々の若い頃、ソ連(ロシア)の細かいことってまったく情報なかったからじゃないかと思うんです。「鉄のカーテン」で覆われていて、地方の町の情報や民衆の実際の生活の情報って、まったくありませんでした。あったとしても、プロパガンダでね。インターネットもなかったし。だから、ロシアの情報が、今になって、私にはとても興味深いみたいです。


さて、ロシア女性YouTuberの草分け・あしやさんの下記動画を見て、映画『ひまわり』のことがよくわかったっていう話をします。


ロシア女性の良いところ



くわしくは、ま、動画見ていただくとして、かいつまんで記すと、ロシア女性には良いとこも悪いこともあるけど、特に良いとこは下記だよね、と。


・やさしい
・尽くす


もう一つ、ロシアでは、昔、男性が少なかったんだ、と。第一次世界大戦、第二次世界大戦で若い男性がどんどん死んじゃって、すごく貴重になった、と。もう誰でもいいから、男性っていうのは、手に入ったら大事にするものだ、という認識があったんだそうです。


あぁ、そうかぁ〜〜〜、と。


ここでね、映画『ひまわり』の一場面が目に浮かんだわけです。


これ以降、『ひまわり』のネタバレがありますので、まだ見てない方は読まない方がいいです。


映画『ひまわり』(ネタバレ)


映画『ひまわり』、名作ですね。悲しい、悲しい映画です。ソフィア・ローレンの明るさと、意思の強さと、寂しさを対比させたような演技が絶品ですね。第二次世界大戦後すぐ『靴みがき』や『自転車泥棒』で世界的な名声を得たヴィットリオ・デ・シーカ監督晩年の傑作。


そしてね、音楽が泣けるわね。あんな泣ける映画音楽ないです。数々の傑作映画音楽を作ったヘンリー・マンシーニの作曲ですが、彼の最高傑作じゃないですかね。


というわけで、もう、ほんと、素晴らしい映画。


で、映画『ひまわり』ってのは、ソフィア・ローレンの旦那役でイタリアの軍隊に入ったマルチェロ・マストロヤンニが、ソ連に戦争に行って行方不明になっちゃったので、ソフィア・ローレンが、当時西側世界に扉を閉じていたソ連まで、すごい困難を乗り越えて探しに行くっていう話です。


そしてマルチェロはソ連で元気に暮らしてたわけなんですが、なんでイタリアに帰らずソ連で暮らしてたかっていうと、彼は戦闘中撃たれたんですかね、極寒の雪原に倒れていたんです。凍死しかけていた彼を、ロシア人女性マーシャが見つけて、引きずって家に連れて帰って、救ったわけです。


↑ここがね、私はロシア人女性マーシャが、ただの善意でマルチェロを連れて帰ったんだと、ず〜っと思ってたんです。でも、あしやさんの動画見て、そうじゃないんだってことがわかりました。


あぁ、そうかぁ〜〜〜、と。


ロシア人女性マーシャの意図とソ連の戦死者数

つまり、ロシア人女性マーシャは、善意も持っていたでしょう。それに、ロシア人女性のやさしさと尽くす心も持っていたのでしょう。それだけでなく、当時のロシアでは男性がとても貴重だったんだ、と。ケガしてても、貴重なモノだから、連れて帰って置いとこう、みたいなことでしょうね。


国際政治学者の高橋和夫先生によれば、第二次世界大戦で、ソ連は2千万人超の死者を出したんだそうです。


2千万人!!


ちなみに、米国は29万人ほどで、戦争を引き起こした側の日本でさえ330万人ほど、ドイツでさえ515万人ほどだそうです。中国は1千万人ほど亡くなったそうですが、兵士の戦死者は130万人ほどだそうです。

ま、そんなに人が死んだのか、と愕然としますが、ソ連は、突出して犠牲者が多いんですね。しかも、そのうちの1450万人超が兵士の戦死者だと言われていますから、他国では想像できないほど、若い男性がいなくなったんです。


そーかー、『ひまわり』のロシア人女性マーシャがマルチェロを引きずって家に持って帰って大切にするってのは、当時の社会の実際の事柄というか、民衆の心情を表現してたのかぁぁぁぁ、と。


いやぁ、勉強になりましたね。


映画『ひまわり』、初めてみたのは、たぶん高校生の頃なんで、40年ぶりに宿題が解けた気分。今夜は祝杯をあげます。飲めないけど。