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誰もが主役!そんな挑戦できるフィールドを作りたい | 株式会社アグレス 土屋梓

法人COTEN CREWになってくださった企業の方々への対談連載。今回は株式会社アグレス代表取締役の土屋梓さんです。
三代目として掲げるのは「日本の農業を革新する!」こと。先代から受け継いだ農業をどんな形で次世代に繋いでいこうとしているのでしょうか。

今回の対談レポートは同じく法人COTEN CREWでもあるreborn株式会社の坂本リサが担当します。
法人COTEN CREWのコミュニティは、敬語を使わず「タメ語」で話すのが通例。その空気感をお伝えするため、記事内も「タメ語」のままお送りします。

土屋 梓(つちや あづさ)
株式会社アグレス代表取締役社長実家が農家であり、戦後の野辺山開拓団の1人に祖父を持つ、3代目。
ホウレンソウを中心に、野菜を生産・販売する農業法人を経営。
生産だけでなく、広い視野と柔軟な思考の若い農業人を育てる海外スタディツアー、フードロスの観点から始めたほうれん草カレー、そしてキッチンカー。
2022年からは非生産部の事業に3人のメンバーを立て、常に新しい挑戦をし続けている。

アグレッシブでロックな農家

坂本リサ (以下、リサ):アグレスのInstagramすごい楽しいね!特にリール動画のほうれん草やブロッコリーの収穫は何度も再生したくなるよ。

土屋梓 (以下、あづさ):ありがとう。200万回以上再生されたのもあるんだ。フォロワーさんも最近2万人を超えた。(2022年10月17日現在)
うちは農業法人なんだけど開拓部という事業部があって、野菜の生産と出荷以外にほうれん草カレーペーストの生産販売、高原でのイベント企画などいろいろな新規事業に挑戦してる。Instagramもそのひとつなんだ。

リサ:おもしろい!なんでそんなにアグレッシブなの?

あづさ:積極的に攻めていくってところは先代のじいちゃんから代々受け継がれているかな。
じいちゃんは戦後の野辺山をゼロから開拓してレタスを作り始めたんだ。
親父は「今、世の中が求めている野菜はほうれん草だ。ほうれん草を作ろう!」って言いだして、じいちゃんから受け継いだレタスをスパっとやめてほうれん草に切り替えたんだよ。ビニールハウスを100棟建ててね。

リサ:なるほど。おじいちゃんもお父さんも挑戦してきたんだね。

あづさ :そうだね。何か反骨精神みたいなものがあったんじゃないかな。
このままじゃダメだ、変えていくぞ!って。
それもあってかな、子供の頃から畑にはブルーハーツ(THE BLUE HEARTS)の曲がガンガン流れてた。すごくロックな農家だったよ。トラクターの上に大きなスピーカーがドカンって乗ってた(笑)。

リサ:ロックな農家!畑にブルーハーツがガンガン響いていたんだね。

あづさ:そんなじいちゃんと親父の背中を見ながら、僕は畑で育ったんだ。学校に行かずにずっと畑にいたいくらい農業が大好きな子供だったよ。もちろん今もそう。
でも、親父から経営を引き継いで野菜の生産と出荷をひたすら続ける中で、ある危機感が次第に大きくなっていったんだ。

思考停止することなく農業の可能性を広げたい

リサ:それはどんな危機感だったの?

あづさ:守られていると思考停止してしまうんじゃないかという危機感。
日本はJAの仕組みがよくできていて、農作物をJAに持って行ったら、スーパーまで運んで売ってくれる。だから農家は、農作物だけ作っていればいいんだ。
でも誰が食べているかわからない、価格を決められないって本当に正しいことなのかなって。

リサ:なるほど。農業の仕組みに疑問を感じたんだね。

あづさ:そうだね。野菜を生産して出荷し続けることは農家と消費者が生きていく上で大事なことなんだけど、ずっと守られる仕組みの中にいていいのだろうか、このままでは失ってしまうものがあるんじゃないかって思うようになったんだ。

リサ:失ってしまうものって何?

あづさ:農家が自分自身で考える力だよ。

リサ:守られていると主体的に考えて動かなくなることがあるよね。
考える力を失うことへの危機感があづさ自身の農業に対する思いに繋がっているのかな。

あづさ:そうだね。じいちゃんたちは「ここで自分たちの未来を描くんだ」ってフロンティア精神で畑を切り開いた。
だから、僕たちだって思考停止することなく切り開いていかなきゃって思うんだよね。
農業の可能性をまだまだ広げていきたいし、それが日本の農業全体の発展や幸せにつながっていくんじゃないかな。
「考えることをやめるな!挑戦していこうぜ!」ってアグレスのロック魂は叫び続けるよ。

リサ :挑戦するDNAがあづさにも受け継がれているね!

あづさ:ロックな農家ってところも受け継いでる。
だから僕の中でも農業はロックだよ!学生の頃は音響の勉強をしたりバンドを組んでベースを弾いたりもしていたし、野辺ロックというイベントをアグレスの草原で開催したりしてね。

リサ :かっこいいね、受け継がれるロック魂!

次世代までみんなが輝けるフィールドを自分はしっかり作っていく

あづさ :畑も代々受け継がれてきたものだから、そこに歴史を感じているんだよね。
長い歴史の中で自分たちは今、この一点をやっているに過ぎないけれど、その中で農業に対する可能性の枠を少しでも広げて次の世代に繋げていきたい。
まずはアグレスのみんなが輝けるフィールドを自分がしっかり作っていく。そして、野菜を作りながら「何だって挑戦していいんだ」って伝えていきたい。
僕の思い描くところを超えて、一人ひとりが輝いて全力で駆け抜けていったら5年後、10年後の未来はめちゃめちゃ楽しいんじゃないかな。
だからチャレンジの主人公は自分じゃなくていいなって。

リサ:最高だね。みんなが輝けるフィールドを作るって!COTENや法人COTEN CREWと一緒にやってみたいこともあったりする?

あづさ:森の中でみんなで対話したいね。COTEN RADIOで深井さんが「森に行きたい」って話していた時、ぜひ八ヶ岳の麓の野辺山に!って思って聞いていたよ(笑)。

リサ:森の中で対話するなんて、想像するだけでわくわくする!

あづさ:めっちゃくちゃいいよ。開拓の歴史もあるし、すごくパワーがある場所なんだよね。アグレスのキャンプ場で焚き火を囲んでバックには八ヶ岳がドーンって!

リサ:素敵、焚き火を囲みたい。

あづさ:それに、星がものすごくきれいなんだ。
野辺山は日本三選星名所の一つになっていて、特に冬の星空は最高だよ。四季を通じてもいろいろな非日常な感覚が味わえるよ。

リサ:いいね、いいね。企画を作ってぜひ野辺山に集まろう!


ここまでお読みいただきありがとうございました!
この記事を書いた人:坂本リサ(
Twitter: @Risa_italy

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