81. 再発性外斜視の患者は,1回目の手術後に速いexodriftを示したが,1回目の手術後のexodriftの程度によって,2回目の手術後の手術結果に大きな差はみられなかった


The fast exodrift after the first surgical treatment of exotropia and its correlation with surgical outcome of second surgery

Kim WJ, Kim MM. BMC Ophthalmol. 2018 Mar 2;18(1):67. doi: 10.1186/s12886-018-0722-5. PMID: 29499664; PMCID: PMC5834857.


背景(目的):再発性外斜視に対する2回目の手術後のexodriftの程度を1回目の手術後のexodriftが速い患者と遅い患者に分類して比較すること。手術成績との相関を明らかにし,速いexodriftに関連する因子を評価すること。

方法:1991年1月から2013年1月までの間に,2回目の手術として対側の外直筋後転術と内直筋切除術を受け,術後24か月間追跡調査された再発性間欠性外斜視の患者を後向きに検討した。患者は,1回目の手術後のexodriftの速度によって2つのグループに分けられた: F群は,初回手術後に速いexodriftを示す患者(術後6か月までに10Δ以上),S群は,初回手術後に遅いexodriftを示す患者(術後6カ月までに10Δ以下)。2群間の2回目の手術後24か月間の臨床経過の差と,速いexodriftに関連する因子を分析した。

結果: 再発性外斜視の患者106名が登録された。そのうち,F群68名(64.2%),S群38名(35.8%)の患者が含まれた。F群はS群に比べ,術後24か月間により多くのexodriftを示したが,その間の両群間の臨床経過に有意差はなかった(p = 0.54, repeated-measure ANOVA)。ロジスティック解析では,初回手術後すぐの偏位量は速いexodriftと関連していた(p < 0.001)。

結論:再発性外斜視の患者は,1回目の手術後に速いexodriftを示したが,1回目の手術後のexodriftの程度によって,2回目の手術後の手術結果に大きな差はみられなかった。

※コメント
戻りが速くても遅くても,再手術の成績(運動面)には差がないとのことです。


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