235. 中国農村部の小児における眼圧と近視の進行、眼軸の伸長

Intraocular Pressure and Myopia Progression, Axial Length Elongation in Rural Chinese Children

Lin J, Vasudevan B, Gao TY, Zhou HJ, Ciuffreda KJ, Liang YB, Lin Z. Optom Vis Sci. 2023 Aug 29. doi: 10.1097/OPX.0000000000002065. Epub ahead of print. PMID: 37639709.


意義:本研究は、眼圧と近視進行との関係を報告したものであり、眼圧が近視の進行に介入する重要な参考因子となり得るかどうかをより包括的に理解するのに役立つ。

目的:中国農村部の小児を対象に、眼圧と近視進行および眼軸長(axial length:AL)伸長との関連を検討する。

方法:ベースラインのHandan Offspring Myopia Studyの598人(68.1%、598人/878人)の小児(6~17歳)で、3.5年の追跡検査を完了した小児を対象とした。検査は、調節麻痺下による自動屈折検査、眼圧、眼軸長測定が含まれた。

結果:近視小児のベースライン眼圧は、3つの屈折群の中で最も高かった(近視群14.13±1.31mmHg、正視群13.78±1.71mmHg、遠視群13.59±1.64mmHg、それぞれ P = 0.002)。しかし、眼圧は新たに近視を発症した眼とそうでない眼(13.63±1.68 vs. 13.89±1.68、P = 0.16)、近視の進行が速い眼とそうでない眼(13.75±1.61 vs. 13.86±1.63、P = 0.46)、眼軸伸長の有無(13.80±1.61 vs. 13.76±1.64、P = 0.80)のいずれにおいても有意差は認められなかった。多変量回帰分析では、ベースライン屈折異常(β=-0.082、P=0.13)もベースライン眼軸長(β=-0.156、P=0.08)もベースライン眼圧と関連しなかった。

結論:近視眼の眼圧は、臨床的に有意ではなかったが、正視眼や遠視眼に比べてわずかに高かった。しかし、中国農村部の小児のコホートサンプルでは、眼圧は近視の進行や眼軸の伸長とは関連していなかった。

※コメント
中国農村部の小児(6~17歳)を対象に調査したところ、眼圧は近視進行、眼軸伸長に関連するとはいえません。

以上です!


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