336. 白人小児における焦点深度拡張ソフトコンタクトレンズ(MYLO)の2年間の近視管理効果

Two-year myopia management efficacy of extended depth of focus soft contact lenses (MYLO) in Caucasian children

Díaz-Gómez S, Burgos-Martínez M, Sankaridurg P, Urkia-Solorzano A, Carballo-Álvarez J. Am J Ophthalmol. 2023 Dec 4:S0002-9394(23)00501-9. doi: 10.1016/j.ajo.2023.11.025. Epub ahead of print. PMID: 38056608.


目的:焦点深度拡張型ソフトコンタクトレンズ(contact lenses:CL)を装用した白人の小児において、ベースラインからの眼軸長(axial length:AL)と等価球面(spherical equivalent:SE)の変化で評価した近視の進行を、遠用単焦点眼鏡と比較して評価すること。

デザイン:前向き非ランダム化比較臨床試験。

方法:-0.75~-10.00DのSEを有する90人の小児(6~13歳)を募集した。45人はCL(MYLO、mark´ennovy、スペイン)を装用し、45人は眼鏡を装用した。屈折はオートレフラクトメーター(Topcon-TRK-2P、日本)で、ALはIOLMaster-700(Zeiss、ドイツ)で6か月間隔で測定した。CL装用1か月後の視力と快適性に関する主観的反応は、1(非常に悪い)から10(優れている)までのスケールを持つ質問票を用いて決定された。高コントラスト視力(High-contrast visual acuity:HCVA)とコントラスト感度(Contrast sensitivity:CS)は、ベースライン時、12か月後、24か月後に評価した。

結果:2年後のSE/AL平均変化量は、CL群で-0.62±0.30D/0.37±0.04mm、眼鏡群で-1.13±0.20D/0.66±0.03mmであった(p<0.001)。累積眼軸伸長絶対減少量(Cumulative Absolute Reduction in axial elongation:CARE)は0.29±0.06mmであった。SE変化の差は-0.50±0.34Dであった。CL群では100%がAL増加0.50mm以下であったが、眼鏡群では全員が0.50mm以上増加した。CL群では53%、眼鏡群では1%がSE-0.50D以上の進行を示した。すべての質問項目の平均値は9以上であった。CL群では眼鏡群と比較してlogMAR HCVAの減少がみられたが、1 line未満であった(p<0.001)。

結論:MYLO CLの装用は、遠用単焦点眼鏡の装用と比較して、眼軸伸長と近視進行を抑制した。

※コメント
EDOFレンズによる近視進行抑制効果
白人の小児を対象に2年間の比較対象試験を行い、抑制効果が認められたとの事です。

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