321. 6~8歳の中国人小児における周辺部フォーカスアウト眼鏡の装用が屈折矯正に及ぼす影響:2年間のランダム化比較介入試験のプロトコール

Effect of wearing peripheral focus-out glasses on emmetropization in Chinese children aged 6-8 years: study protocol for a 2-year randomized controlled intervention trial

Shen L, He W, Yang W, Yan W, Yang C. Trials. 2023 Nov 22;24(1):746. doi: 10.1186/s13063-023-07799-8. PMID: 37993963.


背景:近視は視覚障害や失明を引き起こす最も一般的な眼疾患のひとつであり、青少年における有病率の高さは依然として公衆衛生上の大きな懸念である。視覚的フィードバックを通じて眼球の成長と屈折率の変化を調節する光学的デフォーカスを用いた臨床研究に基づき、近視のリスクが高い小児に周辺部近視性デフォーカス眼鏡を早期に装用することで、より多くの周辺部の近視性デフォーカスが誘導され、正視化の過程を遅らせ、さらには近視の発症を予防できるかもしれないという仮説を立てた。本研究の目的は、6~8歳の非近視児において、周辺部近視性デフォーカス眼鏡の装用が正視化を遅らせる効果があるかどうかを調べることである。

方法:本研究は2年間のランダム化比較試験である。合計160人の被験者を実験群と対照群に無作為に割り付ける。実験群には、屈折矯正眼鏡(direct emmetropia with focus-out glasses:DEFOG)を装用し、屈折矯正を行う。対照群はいかなる治療も受けず、blank対照群とする。主な目的は、DEFOGレンズを装用した非近視の子供たちが、何も介入を受けなかった子供たちよりも、2年間の調節麻痺下の他覚屈折の進行に関して優れているかどうかを調べることである。

考察:本研究は、非近視の小児を対象とした非侵襲的介入による近視予防を目的とした初の無作為化比較試験である。本研究の目的は、近視リスクの高い6~8歳の小児において、周辺部近視性デフォーカス眼鏡の装用が効果的に正視化を遅らせることができるかどうかをまず検討することである。

※コメント
非常に興味深い内容です。
これが実現可能・効果的であるとなれば、近視発症を遅らせることができる大変有用なものになることは間違いありません。
表にでてくるのは3-4年後でしょうか。

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