252. 中国、瀋陽市の小学生における近視の有病率と関連要因:横断的研究

Prevalence and associated factors of myopia among school students in Shenyang, China: a cross-sectional study

Zhang D, Sun B, Wu M, Liu H, Zhou L, Guo L. Front Public Health. 2023 Aug 30;11:1239158. doi: 10.3389/fpubh.2023.1239158. PMID: 37711238; PMCID: PMC10499391.


背景:近年、近視の有病率は著しく増加し、大きな関心を呼んでいる。それにもかかわらず、中国遼寧省瀋陽市の学生集団における近視の推定値はまだ不足している。本研究の目的は、瀋陽市の学生における近視の有病率を明らかにし、近視の発達に影響する関連因子を調査することである。

方法:標準対数視力表と非調節麻痺下の自動検眼機を用いて、学生の左右眼の裸眼視力を検査した。また、近視に影響する要因を収集するため、WeChat上でアンケートを実施した。

結果: 男性17,563人、女性17,081人、合計34,644人、年齢中央値11.9歳であった。近視の有病率は全体で60%、軽度近視が45%、中等度近視が13%、強度近視が1.9%であった。性別、高い教育、近視の家族歴、2時間以上の放課後の宿題もしくは読み書きは近視の高いリスクと関連していたが、1日2回以上の目の体操、休み時間の屋外への外出、本から1フィート以上目を離しての読み書き、1日8時間以上の睡眠は近視予防の関連因子であった。近視に影響する関連因子はサブグループによって異なった。

結論:瀋陽市の近視有病率は高いレベルである。性別、高学歴、遺伝的要因に加え、目の使用時間、目の運動、屋外活動、目の作業距離、睡眠時間などの環境要因が近視有病率と関連している。したがって、上記の環境因子をコントロールすることで、近視の発生と発症を予防することが推奨される。

※コメント
これまでの報告と同様、リスクファクターや予防因子は同様なようです。睡眠に関しては未だ謎な部分(未解明、未確定?)が多いため個人的には気になる分野です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?