My role　３６話

今野:みんなおはよう

マネ:おはようございます！

今野:特にこれと言って報告等はないが...
先日親会社のシステムに出向になった○○君から使ってください！とツールのモバイル版を作ってもらった
これで今までＰＣでやっていた検閲作業を社用携帯でもできるようになったので、これを有効活用していってください

マネ:はい！

今野:じゃあ今日もよろしくお願いします

事務所別室...
ｶﾞﾁｬ

小林:○○君、どう？

○○:そうですね...
あのツールを展開してから一週間経ちましたが、特にこれといった動きは見られていないです
もしかしたら私用の携帯等でやられているかもしれないですね...

小林:そっか...

○○:ただ何もなかったわけではないですよ？

小林:えっ？

○○:堀さんのＭＶが公開された日...
いろんなサイトにアクセスしにいっている端末があって...

小林:どういうサイト？

○○:ツ○ッターであったり、口コミサイトですね

小林:でも...
それってＭＶの感想等を見に行きたかったんじゃなくて？

○○:確かにそれも考えたんですが...
検索欄に"リーク"という単語を入れて絞る人います？

小林:確かに...

○○:まだ誰かは特定できてないですけど...
でも怪しい動きは少しずつ見えてきてますね

小林:そっか...

○○:まぁそんな簡単じゃないですよ
もっと確実な証拠を押さえないと...

小林:まだそんなに動けない？

○○:ちょっとずつ情報は揃ってきてますが...
伝聞だけでは証拠にならないですから

小林:まぁそっか...

○○:週刊誌のような手法は取りたくないですし...
疑ってかかると近くの重大なことを見逃してしまいますしね

小林:まぁ確かに....

○○:もう少し探ってみないとですね
メンバーの様子はどうですか？

小林:まぁ普段通りよ？
でも○○君が居なくなっちゃったから少し静かにはなったかな

○○:そうですか

小林:あっ！そうだ！ねぇ○○君！
蓮加と美月の返信返してあげて？

○○:......マジすか...

小林:確かに、うざいくらい連絡来るでしょ？

○○:そうなんですよ
平気で一日に５０件超のメッセージ来るんですよ？

小林:...それはあの子たちが悪いわ
でも二人とも頑張ってるから、少しは返してあげて？

○○:わかりました
善処はします笑

小林:ありがと笑
あの子たち○○君から返信来ないとレッスンの力の入れ具合変わるから

○○:それはそれで問題ですよ笑

小林:ね！ほんとに...

あっ！もう時間だ！じゃあまた、ね

○○:はい！

蓮加:おはー

美波:おはよ、蓮加
今日は元気だね！

蓮加:ほんと？そうでもないんだけどな～

美波:絶対嘘！
昨日なんてめっちゃ暗い顔してたもん！
何かいいことあったの？

蓮加:...別に

美波:絶対なんかあった！

美月:おっはー！

美波:もう一人テンション高いの来た！

美月:な～にやってるの～？

美波:なんで二人そんなにテンション高いの？

美月:別に～？○○君から連絡来たからとかじゃないし

蓮加:えっ！ヤマも来たの！？

美月:えっ！？蓮加も？

蓮加:うん...

美月:そっか～、私だけじゃなかったか～

蓮加:あいつにちゃんと言わないと！！

美波:ちょっと待って？
二人がテンション高いのって○○君が原因なの？

美月:うん
あの子全然返信返してくんないんだもん！

美波:蓮加も？

蓮加:...うん

美波:はぁ...
○○君も大変だ...

そんな和やかな楽屋の中で...

史緒里:...

絵梨花:く～ぼ～ちゃん♪

史緒里:わっ！びっくりした...
おはようございます！生田さん！

絵梨花:なんかすごい目つきで携帯見てたけど大丈夫？

史緒里:だ、大丈夫です！

絵梨花:そう？ならよかった！

飛鳥:...

甲斐:そろそろ始まるから移動するよ～

全員:はーい！

飛鳥:久保、集合

史緒里:なんですか？飛鳥さん

飛鳥:携帯、見せて

史緒里:...

飛鳥:なに？見せれないものでもあるの？

史緒里:ﾌﾘﾌﾘ

飛鳥:じゃあなに？見せたくない理由があるの？

史緒里:...いえ...

飛鳥:じゃあ見せて

『フロントおめでとう！』『頑張ってね！楽しみにしてる』

飛鳥:なんだ...嬉しい言葉じゃん
ん？

『何も残せてないのにフロントに選ばれてよかったね』
『なんでフロントに行けたの？●●の方が良かったじゃん』

飛鳥:これって...ブログのコメント？

史緒里:ｺｸｯ

飛鳥:見た所この２つだけか...
そんなに気にすることある？

史緒里:...ここに書かれていることは自分でも思っていることなので...

飛鳥:久保ってそんなに自信なかったっけ？

史緒里:...私は元々ネガティブですよ
自信も全然...

飛鳥:...そんな姿をＴＶでもみせるつもり？

史緒里:...

飛鳥:声援、応援してくれているファンの皆の声、１００すべてがいいことではない
それはここまでの活動の中でわかっているでしょ？

史緒里:...はい

飛鳥:久保が今気にしているのは、わずか数個しかないマイナスの言葉
久保のファンはそのきつい言葉をかける人たちしかいないの？

史緒里:...いえ

飛鳥:これは後で何とかするから
今は切り替えて、いいね？

史緒里:…はい！

飛鳥:よし！いい顔になった
はやく行きな

史緒里:飛鳥さん、ありがとうございます！

飛鳥:いいから、早く行け！

史緒里:はい！

飛鳥:...もしもし、お願いがあるんだけど...

その後無事に「僕は僕を好きになる」を披露した

甲斐:じゃあ帰るぞ～

全員:は～い

甲斐:あっ！久保だけ事務所で話あるからちょっとだけ時間頂戴

史緒里:わかりました

甲斐:じゃああそこの会議室で待っててくれるか？

史緒里:わかりました...
（なんの話だろう...）

ｶﾞﾁｬ
○○:うっす！

史緒里:○○！？

○○:久しぶり

史緒里:なんでここに！？

○○:今日飛鳥から電話があってな

～～～～～～～
飛鳥:もしもし、お願いがあるんだけど...

○○:いいけど...どういった用件で？

飛鳥:久保の話を聞いてあげてほしい

○○:なんでまた...

飛鳥:久保のブログのコメント、っていえば○○はわかるでしょ？

○○:...なるほどね

飛鳥:じゃあお願い

○○:わかった

○○:って感じ

史緒里:そんなことが...

○○:連絡受けて見てみたけど...あれはひどいな

史緒里:...もちろん今日飛鳥さんに言われたことを意識しようと思ってるけど...

○○:飛鳥も言われてたことあったしな…
でもあれだけのコメントは刺さるわな...

史緒里:ｺｸｯ

○○:意識するなとは言わないよ
現実に選抜制を引いている以上、誰々の方が、っていう論争が起きることなんてザラにあるのは史緒里も知ってるよね？

史緒里:うん

○○:じゃあ史緒里がやることは？

史緒里:私が...やること...

○○:そう

史緒里:...こんなコメントをされないくらい活動する

○○:うん、そうだね
煩いのは実績で黙らせるしかない

史緒里:でも...私なんかにできるかな...

○○:史緒里！

史緒里:ﾋﾞｸｯ

○○:もう"でも"とか"私なんか"とか自分を落とすような発言禁止！

史緒里:...

○○:何があっても味方は近くにいるし、史緒里がやりたいようにやりな
それで離れていくなら、それはそれと軽く受け止めてやらないと
執着は必要だけど、しすぎはよくないよ？

史緒里:...

○○:少なくとも俺は今回史緒里がフロントに立つことに楽しみしかない

史緒里:○○...

○○:何かを成し遂げようとなんてしなくていい
史緒里が史緒里らしくやっていれば、結果なんて後からいろんなものが付随してついてきてくれるから

史緒里:...うん

○○:まだ吹っ切れない？

史緒里:なんかこう..不安が強くて...

○○:まぁだよな...
でも隣にいるのは？心強い同期と後輩想いのツンデレでしょ？

史緒里:ツンデレって...笑

○○:いくらでも頼ろうよ
一人でなんでもできる人なんていない

史緒里:...

○○:白石さんのいなくなった所はみんなで助け合っていくんでしょ？
そういう姿も史緒里はファンだったから知ってるはずだし

史緒里:...うん

○○:一人でなんでも背負うなよ

ｶﾞﾁｬ
蓮加:そうだそうだ！

○○:はぁ！？なんでいんの！？

蓮加:私と史緒里、一緒の帰り道だもん！

○○:ちょっと、甲斐さん！

蓮加:甲斐さんは今、梅たち送りに行ってる

○○:まじか...

蓮加:史緒里...
私は期別曲でしかフロントに立ったことはないし、その重責も感じたこともない

史緒里:...

蓮加:でもね？
史緒里が表題のフロントに立つってなった時、同期としてすごく嬉しかった

史緒里:蓮加...

蓮加:背負ってるものは私たち同期にも背負わせてよ
与田と桃子と一緒に、ヤマと梅にもさっき同じこと言ってきたけど...

史緒里:ｸﾞｽｯ...

蓮加:一緒にがんばろ？史緒里

史緒里:…うん！
ありがと、蓮加

蓮加:いいえー！
ほら、帰る準備してきな？
史緒里のファンレターもいっぱい机にあったよ？

史緒里:うん！準備してくる！

蓮加:はーい！

○○:......

蓮加:よし、二人きりになった
〇〇...あなたにも聞きたいことあるの

〇〇:答えられることならなんでも...

蓮加:じゃあ...何を隠してるの？

○○:...何も隠してないよ？

蓮加:嘘つき...

○○:...

蓮加:もう何年一緒にいたと思ってるの？
大体わかるよ、何か隠れてやってくれてるんでしょ？

○○:...

蓮加:○○が言いたくないならもう何も言わない
その代わり...

絶対に勝って、戻って来て

○○:...わかった

蓮加:よし！じゃあ充電♪

ｷﾞｭ

○○:ちょ...蓮加...

蓮加:...

○○:蓮加？

蓮加:もう…急にいなくならないでよ...
私にも○○の大変なことを背負わせてよ...

○○:...

蓮加:...よし言いたいこと言えたし、充電完了！

○○:蓮加...
ありがとね

蓮加:うん

○○:頑張れよ👊

蓮加:○○こそ👊

To Be continued...