My role 22話
4日目
ライブは順調に進んでいったが...
甲斐:なるべくマスクを着けてメンバーと接してください
マネ:はい!
甲斐:あと手洗いと消毒もお願いします
マネ:わかりました!
ある感染症が日本の隣国で感染が広がり日本でも感染者が出始めた
メンバーにもリスクを極力減らすためにマスク着用をお願いすることになった
そしてもう一つ問題が発生をしていた
それは...
今野:この3日で転売されたとみられるチケットで入場しようとした人が15人か...
甲斐:はい
しかもモバイル先行で当たったチケットで、身分証も貸し出してもらったと言ってました
今野:過去に3期単独ライブをやった時に、警察のお世話になった方もいるのに...
宮内:これを見てください
甲斐:これは...
『8thバスラのチケット、譲っていただける方いませんか?』
『求 バスラチケット 譲1万5千円』
宮内:SNSでこういった書き込みもありますし...
チケットサイトのようなものを見ると、こんな額で...
今野:はぁ!?5万5千円!?
宮内:今回は割と安い方です
キャパが小さい所の時は十万円を超えることもざらにあります
今野:これを買って、来ているってことか?
宮内:えぇ...
チケット代プラス身分証貸出という形だそうです
今野:来たいと思っていただけてるのはありがたいが...
これでは...
甲斐:えぇ...
得しているのは転売した人だけですからね
宮内:高額で売ることで利益を得て、バレない限り罪には問われない...
今野:でもよくそういう人を見つけられたな...
宮内:アルバイトの子たちが入場時に検査をやってくれてますが...
提示された証明書は女なのに男の人が来ているみたいな、わかりやすい人たちを止めてくれて
今野:なるほど...
止めることができているのはごく一部で、実際には入場できてしまっている人もいるわけか
宮内:はい
今野:何か有効な手立てはないのか...
宮内:○○君に相談してみましたが、現時点では有効策は難しいようです
今野:そうか...
宮内:顔認証システム等を導入すれば、そういったことはめっきり減ると思いますが、導入コスト及びチケット販売方法が限定されてしまうことから導入に踏み切れない
それに今や顔認証だけで、様々な情報を抜き出すことができる世界で、個人情報の取扱も難しいためまだ難しい...と
彼はそう言ってました
今野:○○君はそこまで考えていたのか...
宮内:えぇ...
彼が昔いた会社で主に関わっていた分野だそうで
今野:確かに、チケット販売の会社との兼ね合いがあるから難しいか
宮内:それにマスクをみんなするようになったら余計に難しいと
今野:そうだよな
今はできる限りのことをして、少し厳しく見るようスタッフには伝えておいてくれ
宮内:わかりました
○○:おはようございます!
設楽さん!日村さん!
設楽:おう!おはよう
○○:日村さんこの前はありがとうございました
日村:おう!全然全然
設楽:何かやったの?
日村:いやこの前、かお○んに行ったら、岩本と大園と○○君が居てね
設楽:そうなの!?
珍しいね笑
○○:スタジオが近かったっていうのもあって、蓮加が中華を食べたいって連れてかれました笑
設楽:どう?おいしかった?
○○:はい!すごいおいしかったです!
設楽:何食べた?
○○:五目麵をいただきました
設楽:あー!!いいよね!
肉野菜炒めは食べなかった?
○○:すみません...
食べてないです笑
設楽:えー!おいしいのに!
日村:いいじゃん、食事ぐらい
設楽:あれ?日村さんなんで行ったの?
食事制限は?
日村:ギクッ
設楽:○○君は日村さんが何食べてたか見てない?
○○:なんかラーメンどんぶりと定食っぽいようなものを...
日村:食べてない、食べてないって!
設楽:日村さん、食いすぎだって!
2食分も食ってんでしょ?
日村:いや!だから食ってないって!
設楽:日村さん、奥さんから食事制限されてるからね
ブロッコリーしか食べちゃいけないから
○○:あっそうなんですね笑
日村:別にブロッコリーしか食ってるわけじゃないから笑
岩本や大園にその話聞かせるなよ?
○○:…あっ!そろそろ行けるそうなんで、ご準備お願いします
日村:おい!絶対に言うなよ笑
設楽:ラジオで追及してやるからなボソッ
○○:ふふっ
じゃあお願いします!
日村:はーい、よろしくー!
バナナマンさんにはバックステージの様子とケータリングの様子をリポートしてもらった
毎回裏側の様子をレポートをしてもらっているが、毎回面白くて場を盛り上げるのが上手な方だなと感心していると...
設楽:○○君は今日一緒に見るの?
○○:いえ...
今日自分カメラマンやってるんです
設楽:えっ!?そうなの?
○○:はい笑
今日は下手ステージの脇のカメラマンです笑
設楽:いいこと教えてもらったわ
注目してみてるね
○○:プレッシャーですよ笑
設楽:いやー頑張ってね
○○:ありがとうございます!
葉月:○○君!
○○:どうしました?
葉月:どうしたらバナナさんたちが面白いって思うような話ができる?
○○:もしかしてさっきの撮影の事、気にしてます?
葉月:...うん
○○君、さっきすごい話せてたから...
○○:葉月さんらしさが出ていたので、あれでよかったと思いますけど...
そうですね...
設楽さんや日村さんは言動から拾って広げてくれるので、それに反応していければいいと思いますよ
葉月:そっか...
でも葉月話しかけに行くの苦手だからなぁ...
○○:ほかの方と一緒に行くとかはどうですか?
葉月:確かに!与田とか連れて行けば!
○○:それは面白そうですね笑
葉月:ありがと!○○君!
瑠奈:○○...
○○:...おう!どうした!
瑠奈:緊張が...やばい
○○:今日ほんとにお披露目だもんな
頑張ってきたんだから、自信持ちなって
瑠奈:無理だよ...
5万人の前になんて立ったことないんだから...
○○:俺も近くにいるから、な
瑠奈:近くって言っても直前まででしょ?
○○:いや、君たち5人を近くで撮るよ
瑠奈:え?
○○:今日俺、カメラマンだから
瑠奈:うそ!?マジで?
○○:マジで
瑠奈:じゃあ何かあったら頼むね
○○:気絶とかしなきゃ大丈夫だから笑
璃果:○○君!自己紹介見てもらっていい?
○○:いいよ!
ほら瑠奈も行きな
瑠奈:うん!私のも見てよ!
5人はライブでの曲披露はなかったが、相当緊張していた...
ただそれでもやりきって、ファンの皆から暖かい歓迎を受けた
4日目には200曲目として、白石さんの卒業シングルの表題曲が発表された
かなり多幸感を感じられる締めとなり、ドーム内は暖かい拍手で埋め尽くされた
あの最高の盛り上がりをみせた後、白石さんの卒コンまで盛り上がると思っていたら…
ライブ開催から1週間で...町から人が消えた
To Be continued...
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