My role　４７話

蓮加:じゃあ、ここから茨城まで２時間ぐらいだから...
１３時に家の前ね！

○○:...いいけど、蓮加起きれる？

蓮加:起きるもんっ！
もう子供じゃないんだしっ！

○○:ならいいけど...
電車で行くんだよね？

蓮加:ん？何言ってるの？

○○:へっ？

蓮加:○○の車に決まってんじゃん！

○○:...マジ？

蓮加:マジマジ

○○:...まぁそっちの方がリスクは小さいか
わかったよ、準備しておくね

蓮加:やった♪
じゃ、明日よろしく！！

ﾃｨﾛﾝ♪

蓮加:...言っちゃった言っちゃった//
蓮加、変なこと言ってないよね...

少しだけ恥ずかしくなりながらも、自分の行動を振り返る蓮加
正直、ゲームどころじゃなかった

蓮加:よしっ！寝よ！

好きな人と過ごせる最高の日に向け、少しでも体を休める

でも....

蓮加:.....あぁ！もう、寝れない！

頭に浮かんでくるのは、想像した明日の幸せ

なんせ○○と２人きりで過ごせる日なんて、ほんとに久しぶりだし...
話したいこと、やりたいこと、したいこと...
バンバン頭に浮かんでくるから...寝れないよ

身体は疲れてるのに、頭は幸せのまま休まらなかった

一方...

○○:...一方的に切りやがった...笑

花火大会に行くことが決まったのはいいが...
往復４時間の運転が確定

○○:まっ、楽しみにしてるみたいだし、頑張るか...

そして...

○○:...着いたけど...

１３時の待ち合わせの時間までに準備して蓮加の家の前についたけど...
当の本人はまだ出てきていない

○○:...大丈夫かなぁ
ワンチャン、まだ寝てる？笑

なんて思っていると...

ｺﾝｺﾝｺﾝ

蓮加:ごめん、お待たせ

○○:いや、ぜんぜ..

蓮加:ん？どうかした？

言葉が出てこなかった

だって...

浴衣を着てきた蓮加が、綺麗すぎたから...

蓮加:ちょっとー？

○○:...

蓮加:おーい！

○○:はっ！

蓮加:もー！
蓮加が綺麗で見惚れた？笑

○○:...

蓮加:えっ？マジ？///

○○:だって...浴衣で来るとか聞いてないしﾎﾞｿｯ

蓮加:やった♪ﾎﾞｿｯ

○○:ほ、ほら早く行こ！

蓮加:うんっ！

いつもはアイドルとマネージャーという関係

でもこの時間だけは...
ただの幼馴染

少し緊張しながら、高速を走り花火大会が行われる茨城へ向かう

○○:でも、なんで茨城で花火大会あるの知ってたの？

蓮加:ん？調べた！

○○:いつもあまりそういうのに関心がない蓮加が？笑

蓮加:いいじゃん！
今年、神宮もなくて花火ちゃんと見れてなかったし！

そう
この年、東京ドームでのファイナルの発表はあったが...
乃木坂の聖地、神宮球場で行われることはなかった

それに...
俺が把握できていなかった話もあった

蓮加:えっ！？
ドームでやること知らなかったの！？

○○:いや、知ってはいたんだけど...
１１月になるのは知らなかった

蓮加:えっ！？そうなの！？
じゃあ最近の選抜発表も！？

○○:えっ！？もう選抜発表されたの！？

蓮加:じゃあほんとに知らないんだ...

○○:メールに来てるのかもだけど...
最近は社内の見てなかったからな...

蓮加:まぁそうだよね...
オーディションの方で、候補の子たちに向けたメールがメインだったもんね

○○:どうだった？

蓮加:ん？蓮加？

○○:うん

蓮加:ありがたいことに入れてもらえたよ

○○:まっ、蓮加ならそうだろうな
おめでと

蓮加:ありがと
今回はちゃんとかっきーを支えていかないと

○○:じゃあ今回のセンターって...

蓮加:かっきーだよ

○○:そっか...
抱え込んでない？

蓮加:たぶん、いっぱい抱え込んでる

○○:ちゃんと支えてあげて、先輩

蓮加:わかってる
それを梅とも話してるし

○○:ならよかった

蓮加:高山さんも卒業しちゃうし...

○○:そっか...このタイミングでか

蓮加:知ってたんだ

○○:うん、卒業するのは知ってた

蓮加:じゃあ蘭世さんも？

○○:うん

蓮加:そっか...
どんどん先輩たちがいなくなっちゃう...

○○:そうだね...
寂しくなるな

蓮加:うん...
まぁ私たちが頑張っていかないとね...
先輩たちが卒業しても安心してみてもらえるように

○○:そうだね...

車の中でそんな話をしながら、目的地に向かう

蓮加もちゃんと乃木坂のこと見てるんだなと思うと...
ちゃんと成長してるんだなと感じる

蓮加:着いたっ！

○○:あまり目立つなよ？

蓮加:わかってるって！
ほら、行こ？

ｷﾞｭ

○○:はいはい笑

蓮加:あっ！からあげ！

○○:ん？食べるか？

蓮加:うんっ！

○○:おっちゃん、からあげ一個

おっちゃん:はいよ！７００円ね！

○○:は～い

おっちゃん:まいど！

○○:ほれ！

蓮加:やった～♪

小学生の時、近所のお祭りに一緒に行っていた時のことを思い出す
なんか懐かしい気持ちに浸っていると...

蓮加:はい

○○:ん？

蓮加:あ～ん

○○:ん、うま

蓮加:ね！

○○:蓮加、人多いからさ
屋台一通り見終わったら、ちょっと車行こ

蓮加:うん、いいよ

人込みの中だと、皆自分の事で精一杯で気づかれないんだけど...
色んなリスクがあるから

○○:ちょっとあそこの高台で見よ？

蓮加:おっ！いいじゃん！
行こっ行こっ！

こうして周りに人がいない、偶然見つけた穴場スポットで花火を待つ

蓮加:楽しみ～！

○○:ね

蓮加:超久しぶりにしっかり花火見る！

○○:確かに...
俺も久しぶりにちゃんと花火見るかも...

蓮加:しかもここ誰もいないし...

ｷﾞｭ

○○:蓮加...

ﾋﾟｭｰｰ

ﾊﾟｰｰﾝ

夜空に花火が咲く中...

久しぶりに好きなもの同士
いつもの関係を置いて、２人だけの世界

ゆったりとした時間が流れていく

蓮加と過ごした１週間の夏休み

ただその間にもオーディションは進んでいた

オーディションも２次選考からは、とんとん拍子

３次の歌唱審査と４次のダンス審査は俺の休みの間に行われたらしく..
今はもう５次の段階

それも来週の週末に行われる

菊池:○○君

○○:はい、どうしました？

菊池:最終選考終わったら、僕と２人で合格者と面談やるから
そのつもりでよろしく

○○:あっ、承知です！

菊池:高校生の高校の編入手続きとか、そこももうやるからね

○○:あぁ...
始まったら、忙しくなっちゃいますもんね

菊池:そうそう
編入させるなら○○君が今いる高校だから...
２年と１年って今誰がいたっけ？

○○:自分たちの下は...
あやめぐらいですかね

菊池:そっか、あやめかぁ...
ってなると２年？

○○:そうですね

菊池:了解
多分その下も入るから

○○:了解です
その準備も、ってことですよね？

菊池:話がはやくて助かるよ

○○:了解です
準備しておきます

菊池:あと、研修なんだけど...
泊まり込みでやるから

○○:おぉ...マジっすか笑

菊池:同期同士でまず仲良くなってもらわないといけないからね
親睦も深めるために

○○:なるほど...
じゃあ発表のＰＶみたいなのもそこで撮る感じですよね？

菊池:そうね

○○:了解です、監督さんにも連絡しておきます

菊池:うん、お願い

もうすぐ、５期生になる子たちと会えるんだ...

今は楽しみの気持ちが先攻する...

To Be continued...