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コスモテックという、ある箔押し屋の話

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十数年をコスモテックの営業として過ごした僕(青木)の思い、お客様・職人・コスモテックへの感謝を言葉にしたい。今だからこそ伝えられることがあるのではないだろうかと思い立ち、僕なりの…
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#コスモテックサンプル直売所

「箔押しのコスモテックを見つける」

コスモテックの青木です。 この記事でご紹介するのは、箔押し印刷会社 コスモテックが取材していただいたり、加工のお手伝いをさせていただいたり、制作過程で何かしらの接点があった書籍、新聞、テレビ番組などです。 今から約20年前、僕は町工場の雰囲気漂うコスモテックの門を叩きました。その頃は取材を含めメディア掲載、書籍のクレジットとして載ることもゼロでした。 20年かけて少しずつ今のコスモテックへと変化し、振り返ればこんなにも沢山の出会いに恵まれ、まるで夢のようです。 個人出版

「伝説の箔押しマスキングテープ『 ナスカの電子回路 』の衝撃」

皆さんに質問です。「 印刷会社・加工所・紙屋さんなど印刷業界の会社で、あなたの知っている・思い浮かぶ会社名はありますか? 」 恐らく、ほとんどの皆さんはピンと来ないのではないでしょうか。 僕もコスモテックに勤める前はそうでした。 印刷物は僕たちの日常生活の中に溢れていますが、それらがどこで印刷・加工されたものなのかは 『 興味がない 』『 知る必要がない 』 情報であることがほとんどです。例え、業界内で知名度が高い会社であっても、一般消費者の皆さんは見たことも聞いたことも

「現場リーダー 前田瑠璃」

僕がコスモテックに入社してかれこれ16年の月日が流れようとしております。時代は、平成から令和へと移り変わったところです。 コスモテックのここ数年間で、僕が一番嬉しかった出来事があります。 2019年4月、平成の終わりを間近に控えた春に、コスモテックの現場をまとめる役割が、箔押しの匠 佐藤勇から、前田瑠璃に引き継がれました。 それは新元号 令和に変わる、ちょうど一ヶ月前の出来事でした。 前田、Chim↑Pom展覧会「 グランドオープン 」 ANOMALYにて 工場をま

「『 見えない壁 』をくずせ!」

ここ数年のコスモテックには、大きな変化がありました。 それは、デザイナーでもなければ、印刷屋さんでもない、印刷加工業界や箔押しとは無縁の、ごく一般の方々が広くコスモテックを知って下さり、応援して下さるようになったこと。 2018年1月19日(金) テレビ東京のWBS( ワールドビジネスサテライト )内、 『 The行列 』 のコーナーでコスモテックが取り上げられました。 大変嬉しいことではありますが、大きな謎があります。 どうやって一般個人の方がコスモテックを知り、な

「粉砕。そして新たな生きがい。」

さかのぼること約8年前。 今までブログなどでは一切語らなかった事実があります。 ( 今回の記事には生々しい表現があります。苦手な方はこの記事は読み飛ばしてください。 ) 僕がコスモテックに入社して一番つらかった出来事。 それは、まぎれもなく 『 箔押しの匠 佐藤勇の片手の指が、箔押し機で粉砕された日 』 のことです。 この出来事は、僕が死ぬまで忘れられないし、忘れてはならないことです。 当時使用していた古い箔押し機には安全装置がなく、一枚一枚の紙を手作業で機械にセットし、

「『 謝恩会 』という名の展示会」

平和紙業株式会社( 西谷浩太郎 )と有限会社コスモテック( 青木政憲 )、その周辺の方々の5年間を振り返る展示会『 謝恩会 』を開催したのが2014年( 11月~12月 ) 僕が平和紙業株式会社の西谷浩太郎さんとはじめてお会いしたのは2009年頃までさかのぼります。 まもなく10年の付き合いになるのかと思うと、感慨深いものがあります。 『 謝恩会 』 という名の展示会は、西谷さんと僕、その周辺のデザイナーたちの5年間の活動を振り返る展示会でした。 僕らが出会い、 「