さまざまな家族の形があるからこそ、それに応える住まいづくりを。
※上部掲載の写真はアールヴェール高田馬場(販売済)で2024年2月撮影
―どのような取り組みを行われたのでしょうか?
さまざまな二人世帯が増える中、
LGBTsの方々を明確なターゲットとした住まいは数少ないです。
二人世帯はその身軽さから、賃貸を選ぶ方が多いですが、
「賃貸にはない魅力」がつまった商品と出会うことで、
「より豊かな生活ができる」と
わくわくしてもらえる空間づくりを目指しました。
第一弾の際には、
二人暮らしをする当社社員に、住まいに対するアンケートを実施し、
同棲生活ならではのニーズや解消したい不満などを
調査いたしました!
加えて、
メディアにも多数取り上げられている
IRISのご協力のもと
LGBTQの方々に実際にヒアリングをし、
ニーズを反映した商品づくりを行いました。
空間構成において工夫したポイントは3つです!
「二人の時間」
「二人の時短」
「二人の健康」
二人だからこそお互いがお互いの健康を思いやれる工夫を考えました。
例えば、
身体的な健康と心の健康の両面を兼ね備えること、
無理なくヘルスケアができるような設備に加え
素材にもこだわりました。
LGBTQ当事者の方々を
第一弾商品にご案内した際に
さまざまなリアルな声をいただきました。
それを活かし、
第二弾の商品は立地・周辺環境を重視したのです。
また、
住宅購入経験のあるLGBTQ当事者の方にご協力いただき、
「住宅購入に一歩踏み出せない潜在層の方」が
購入時の不安を解消し
後押しの一助となるような冊子も作成しました。
―なぜ、このような取り組みをしようと考えたのでしょうか?
「家族」
という言葉を聞いて、
無意識に浮かぶイメージがありませんか?
いまだ住宅購入において、
「家族」の固定概念は
「父・母・子供」のイメージが強いのではないかと感じています。
例えば、
広告で3人家族のイラストが使用されていたり、
マンションの内覧の際に「将来お子さんは~」と言われたり、
予約の際「奥さまといらっしゃいますか?」という質問を受けたり…
世界中でダイバーシティの重要性が叫ばれている今、
改めてその定義を考えたとき
「私たちが見えていなかった家族がいたかもしれない」
という事に気づかされました。
固定概念とは違った「家族の形」を選んだ二人世帯は、
些細な場面でストレスを感じたり、
最愛の家族と夢のマイホームを手に入れることに
”ハードル”を感じているのではないでしょうか。
現代では、
いろいろな場面で”多様性”の重要性が唱えられています。
世の中の価値観も柔軟になり、
前向きなメッセージも多くなりました。
誰にとっても
「家を買う」ハードルの無い未来に向けて、
私たちができることを考えました。
―この取り組みへの想いはどのようなものでしょうか?
”あらゆる人にとって自分らしい暮らしが当たり前になること”
「多様な個性や価値観」が重要視されつつある現代においても、
誰もが互いのアイデンティティが尊重され
自分らしく生きることが当たり前になる社会に向けて、
制度だけでなく人びとの考えや
意識をも変えていく必要があると思います。
すぐに簡単に変えることは難しいですが、
私たちは「あらゆる二人世帯」に向けた
住まいづくりを継続していくこと、
リノベーションマンション事業(※)において
社会に提唱し続けていくことが大事だと捉え、
第二弾・第三弾を展開しました。
「程よい距離を保ちながらも、二人の時間が豊かになる間取り」
共に決めた場所で、
共に人生を歩んでいくことを当たり前に選べる未来を創りたいです。
—取り組んだ感想を教えてください。
取り組みを始めた時、「あらゆる二人」について
自分たちの知識はほとんどなく、イメージもわかない状態でしたが、
取り組みをきっかけに、講演会に参加したり、
当事者の方々とお話する機会が増え、
何も特別ではないことを実感しました。
講演会に参加した際に、
「住宅弱者」という言葉が出ており、
グサッと心に響き、
私たちの事業を通してできることは
沢山あるかもしれないと思いました。
—読んでくださっている方に、伝えたいことはありますか?
自分らしく生きる人を増やし、
それが当たり前の社会にしたいです。
そんな想いを胸に、
私たちは住まいという形から一歩ずつアプローチしてゆき、
人々がいきいきわくわくする商品・サービスの提供を通じて、
少しずつ社会課題の解決につなげていきたいと考えています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?