英語の発信力を伸ばす3つのルールとは? その1(全5回)
5行エッセイとは?
5 行エッセイとは、英文エッセイの本質を5 行(5 つ)の文に凝縮したものです。
5 行エッセイを使って会話の準備をすることで、日常会話だけではなく、海
外の学校や仕事の場面でも役に立つ、実践的な英会話の能力を習得すること
ができます。
自分の考えはたった5 行で表せる!
外国人の友達や同僚と、日本語で話すのと同じように英語で話をしてみた
い。しかし、そう考えたとき、多くの人が「何をどう話せばいいのかわからない」ことに気づきます。英会話もある程度できるし、発音の練習もやった。でも、肝心の話し方がわからない。
そんなとき、どうすればいいのでしょうか。
ヒントは「書けない英語は話せない」という英語習得の鉄則です。エッセ
イと聞くと「書くのは苦手」と敬遠してしまう人がいるかもしれません。心
配は無用です。英語のエッセイは、誰にでもわかりやすく「自分の考えを伝
える」ための道具です。そして、その本質は「たった5 行(5 つ)の英文」
で表現することができます。
それを私は「5 行エッセイ」と呼んでいます。
A4 の紙1枚分のエッセイを書いた場合、単語数は300 程度です。5 行エッ
セイはこの紙1枚のエッセイの骨格となります。逆に考えると、5 行エッセ
イを書くことができれば、その骨格に肉付けをすることで、紙1枚の立派な
エッセイに発展させることも可能です。
さらに、5 行エッセイはそのまま会話に応用することができます。紙1枚
分のエッセイは(スピーチの原稿にはなりますが)そのまま普段の会話に使
うことは困難です。
しかし、5 行であれば簡単です。しかも、その5 行は「あいさつ」や「決まり文句」ではなく、「自分の考え」を凝縮したものです。
5 行エッセイによって、私たちは「自分の考えを整理する」ことができます。それを会話に活用しない手はありません。その方法を見てみましょう。
5行エッセイの3つのルール
5 行エッセイには3 つの基本ルールがあります。
この基本ルールに従って文を作ってみましょう。
このように、たった5 行(5 つ)の英文で自分の考えを端的に表現することができます。これが5 行エッセイです。
冒頭の1 行目は結論です。結論は「自分が言いたいこと」です。「何が言
いたいの?」と思われる前に、最初に結論を伝えてしまいましょう。
続く2 ~ 4 行目は3 つの理由です。理由は結論を支えます。最初に結論を
聞いた相手は「なぜ?」と思います。そして、理由があれば(それなりに)
納得します。理由が複数あれば、さらに説得力が増します。
最後の5 行目は結論のくり返しです。1 行目の結論と同じことを「念のため」もう一度言います。
これで5 行エッセイの完成です。「思ったよりも簡単」だったのではない
でしょうか。
次回は1つ目のルール「最初に結論を述べる」について詳しく解説します。
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