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[英語]多読のための読書ガイド

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どんな洋書を選んでいいかわからない人のために! 英語学習雑誌『多聴多読マガジン』の連載コーナー「多読のための読書ガイド」の記事をスピンアウト掲載。 英語多読に精通したプロたちによ… もっと読む
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#多聴多読マガジン

「美術を学べる英語リーダー、Classic Art Readers」~英語多読のための読書ガイド [多読用リーダー]~

GR/LR編 ~2024年02月号~執筆:古川昭夫(SEG英語多読教室主宰) 美術を学べるGR、Classic Art ReadersClassic Art Readersは、韓国の語学専門出版社Seed Learningが発行する英語学習者用のGraded Readers(GR)です。 Level 1(使用語彙750語レベル、総語数600語程度)から、Level 4(使用語彙1,500語レベル、総語数900語程度)まで、4段階に分かれています。 レオナルド・ダ・ヴィ

「Equalityについて考える」~英語多読のための読書ガイド [ノンフィクション]~

ノンフィクション編 ~2023年12月号~執筆:伊藤 晶子 (日本多読学会会員・公認会計士) Equalityについて考える今回は、カナダの子ども用ノンフィクションシリーズ Engaging Readers から、Equality(平等)について考える本2冊を紹介します。 1冊目は、What Is Ableism?です。 Ableism(エイブリズム)とは、障がい者に対する差別や偏見のことです。 日本語では「非障がい者優先主義」とも訳され、障がい者は「治す」必要がある

「イラストで読み進められるシリーズ」~英語多読のための読書ガイド [ファンタジー]~

ファンタジー編 ~2023年12月号~執筆:石黒 恵介 (会社員) イラストで読み進められるシリーズ今回紹介するふたつのシリーズは、ページの大半がイラストで構成されており、絵本や漫画に近い形式となります。 どちらもイラストだけで物語が大方理解できるので、英文の難易度(YL)を気にせず手に取れます。 また単語が絵で説明されている場面に多々遭遇するので、辞書を引かなくても情景がすんなり頭に入ってくるという点でもおすすめです。 「The Bad Guys」シリーズでは、文章

「多読学習者におすすめ! 人気作家の短編」~英語多読のための読書ガイド [ミステリー]~

ミステリー編 ~2023年12月号~執筆:河出 真美 (梅田 蔦屋書店 洋書コンシェルジュ) 多読学習者におすすめ! 人気作家の短編今回ご紹介するのは、人気作家による短編二編です。 最初は、ジェフリー・ディーヴァーのSurprise Ending。 組織犯罪の捜査官に思わぬ話を持ちかけられたミステリー作家アランの運命を描きます。 51ページのボリュームの中に意外な展開をいくつも盛り込み、驚きの結末まで読者を翻弄するその匠の技はさすがディーヴァー。 あっという間に読め

「多読の定番、A to Zの新シリーズ! A to Z “Animal”Mysteriesをご紹介!」 ~英語多読のための読書ガイド [児童書]~

児童書編 ~2023年12月号~執筆:黛 道子(元日本保健医療大学教授) A to Zの新シリーズ ! A to Z “Animal” Mysteries今年度も引き続き、chapter books*をご紹介していきます。 子ども向きのミステリとしては古典的なシリーズにRon Royの A to Z Mysteries がありますが、今回ご紹介するのは、その形式を借りた A to Z Animal Mysteries という別作家のシリーズです。 それぞれの本のタイトル

「マンガ形式のGR、Awesome Adventures」~英語多読のための読書ガイド [多読用リーダー]~

GR/LR編 ~2023年12月号~執筆:古川昭夫(SEG英語多読教室主宰) マンガ形式のGR、Awesome AdventuresAwesome Adventures(略称AWA)は、兵庫県川西市の出版社、AAS Pressが発行する英語学習者用の段階別リーダー(Graded Readers)です。 リーダーはすべて、描き下ろしのオリジナルコミックです。 2023年10月現在、Where’s My Place?シリーズ、Find Your Wayシリーズ、Chang

英語圏の4-7歳向けシリーズ Scholastic Acorn~[英語]多読のための読書ガイド 2022年4月号②~

児童書編 ~2022年4月号~執筆:黛 道子(日本保健医療大学教授) 英語圏の4-7歳向けシリーズ Scholastic Acorn昨年度に続き、今年度も読書力をつけるのに最適なやさしく読める本、 chapter books をご紹介します。 子ども向けですが、大人も意外に楽しめるものです。 今回ご紹介するのはアメリカの出版社が刊行している、Scholastic Acorn という英語圏の4 ~7歳を対象にした読み物シリーズです。 大人にもよさそうな2つのサブシリーズ

Penguin Readersの現代小説が面白い!~ [英語]多読のための読書ガイド 2022年4月号①~

GR/LR編 ~2022年4月号~執筆:古川昭夫(SEG英語多読教室主宰) Penguin Readers の現代小説が面白い!Graded Readers(英語学習者用段階別読み物、略してGR)というと、古典文学の簡約版かGR作家によるオリジナル小説というイメージを持っている人も多いでしょう。 しかし、最近では現代小説の簡約版も、 少しずつ増えてきています。 特に、 Penguin Readers(7レベル構成のGR)は、版元が、現代小説を多数出版しているPengui