白杖使用者の日常ー郵便屋さん

#視覚障害者が嬉しいと感じた配慮
#障害理解
#バリアフリー

白杖使用者の日常、といっても、出かけた記事ではなく、今回は家にて。

郵便が、届いた。

隣人への書留。
どうしたらいいでしょう、本人は今おらず、私は同居仲間だと伝えると、受け取っても大丈夫と判断されたらしく、ではこちらにフルネームでサインを…と小さな紙を手渡されたのだが、そこで紙を受け取り損ねて落としてしまい、
「すみません、視覚障害がありまして」と伝えると、
「ああ、大丈夫ですか?書けますか」

「書く場所を教えていただけますか、このあたりの範囲内で良いのでしょうか」と指で書く位置を確認してもらい、
フルネームと言われた(長い)ので、名字サインだけならいつも空中でもやってしまうのだが、今回は玄関わきの壁で。

その名前を確認してくれたあと、「〇〇さまですか。あ、こちら、お客様宛のお手紙です」と、私宛の手紙(恐らくこの後ポスト投函するつもりだったのだろう)を渡してくださり、そしてもう一度、手で手紙を触りながら「こちらが△△さま宛の書留です、こちらが〇〇さま宛のお手紙です」と再通知してくださった。

いくつか渡されたあと、受け取る手はふたつしかない上、指でわけながら片手で2つ3つ受け取ったりすることもあるし、そもそも形で判別がつきにくい場合はどれがどれだかわからなくなってしまうことは非常に多いので、この再確認はありがたかった。
「ありがとうございます」とは伝えたのだが、「ありがとうございます、助かります」ともう少しはっきりお伝えしたかった。たったこの何気ない僅かな配慮が、大きく助かる。

別エピソードを思い出した。
同じく、荷物が届いたときのこと。
玄関の扉をあけたら、「〇〇さん宛にお荷物でーす」と言うにも拘わらず、
サインのための紙などを渡してくれず、ん?ん?と思い、
「どうしたらいいですか?」と聞くと、あちらもどうやらまだ準備していた?らしく、「あ、えーとですね…こちらに。サイン、お願いします」と。
しかしやはり紙などは渡してくれない。おや…これはまさか、初めて、電子画面への署名を求められたか?と思い、とりあえず、
「あ、はい、どこにどうしたら良いでしょう?」「あ、ここに、指で!」と来たのでやはり電子画面だと判断し、「なるほど、どこでしょう?すみません、視覚障害がありまして」と付け加えながら手を出してみると、
「ああ、それは失礼しました!ええと、電子画面なんですが…あ、でも、書くの結構大変ですよね。それでしたら大丈夫です!」と言って、結局私は署名せずに済んだ。
配達の兄さんが代わりに何かサインしてくれたのだろうか…。明るく気持ちよく「大丈夫ですよ!」と言ってくれたので、どういうことか聞かずにお言葉に甘えてしまった。(笑)

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