視覚障害者が嬉しいと感じた配慮―バス時間調整の隙間で空き席誘導!

先日も出かけると、夏休み期間にも突入しているからか、地元は混雑。
しかも、バス停のある通りにも、なぜだか「なんだこれは」と思うような長蛇の列やら、その長蛇の列のひとたちなのか判明しないが、これは団体なのかそれともただの混雑かというような人通り。

なんとかバス停に辿り着き、バスに乗ったが、これはいつもの通り混雑、空き席はなさそう。今回の運転手さんは、私が乗ったときに「席は混雑しています」とわざわざ教えてくださってもいた。
そのため、やはりいつも通り、運転手さんの斜め後ろの手すりにしがみついていた。

すると、途中の停留所で「時間調整のため1分ほど停車いたします」
声の小さい運転手さんだったのだが、何やら斜め後ろの私に話しかけているかのようなぼそぼそ声…?
ん?と思い耳を近づけると、どうやら運転手さん、運転手席を囲っているアクリル板も少し開いて、やはり私に話しかけてくれていたようす。

「席が空きましたけど、座りますか?」

「席、空いたのですか。どこの席でしょう?」

「ええと…このまま少し進んで、左側の4番目の席なんですが、わかりますかね」

「…(うー…これは危険だ、いや、そもそもすでに10停留所近く立っているし、あと2駅先の終点で降りるし…)あ、あと2駅だし、大丈夫です…!」
と、言いかけると、

「あ、今時間あるので、良かったら誘導しますよ。ちょっと待ってくださいね」

と、アクリル板を開けて運転手席から出てきて、ささっと席まで連れて行ってくださった。
停車は1分ほどと言っていただけに、私を席に誘導して運転手さんも運転手席に戻ってすぐ「発車します」と、発車。

混雑したバス内は僅かな移動も人との接触の可能性が高く大変。
その上、空き席を探すことは白杖使用者には大困難。
しかも…確かに視覚障害だけであれば足は頑健かもしれない。しかし、視覚情報がないというだけで平衡感覚やバランスを立て直すことは非常に難しいので(目をつぶった状態で片足立ちしたり、白線の上だけまっすぐに歩こうとしてみてください)、公共交通機関の揺れる中で立っていること自体、実は晴眼者の数倍の労力を費やしており、実は困難。
しかも私の場合はそもそも体感障害、平衡機能や足の骨格障害もあるため、更に困難という事情も実は抱えています。それなので、例え2駅などでもやはり安心感も体力精神力の使用度も相当違うのでした。

本当に助かりました。

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